続き

   

私:「あの、今かけ上がってSさんの右肩に乗っています・・・。」
 
Sさん:「えっ!こっちの肩ですか?右肩ですか?」
        と、

     見えない何かに触れるように

   肩に手をあてていました。




           『ララ!』

  

   


その時Sさんは、その小さな犬の名を呼びました。

 どちらかというと、叫んだというほうが近かったです。

 
私は、信頼と愛情のこもった『ララ』と呼ぶ声に、

 この犬が会いたかったのが、Sさんで、

  Sさんがララのおかあさんであることを知りました。


             ◇