次の日の夜も、その小さな犬は来た。

 その後も、Sさんの話をすると、必ず現れた。

私:「また来てる」
母:「何か言ってる?」

私:「会いたいって....。おかあさんに会いたいって。」
母:「えっ、!?」

私:「たどたどしいけど、一生懸命、話そうとしているよ。」
母:......


母はやはり悩んでいた。

  見えるはずのないものを、語る私に。

  

     それを、

      真に受けて

        伝えて良いものだろうか、

            と 

            い

            う

          

           現実に.....。


            ◇