あの日の晩のこと。

 

 ドアをすり抜けて入ってきていた茶色い馬が、

 わたしの近くまでやってきて、話しかけてくれた。

 


  『 あの・・・、勝手に入ってきてしまったのは、

    キミに会いに着たからなんだ。 』

   

  『どこから来たのかと言うと、

       ちょっと遠い場所なんだけどね。』  

  

  『・・・その、キミこの時期、悲しいみたいだね。

   僕、馬だけど、よければ、明日お休みなら・・・

   寝付くまで傍にいるから。』

  

  『 だから、安心してね。 』

 

 茶色い大きな馬は、

 わたしが寝ているベッドの左脇まで来ると

 2サイズほど、小さくなった。


  

  ◇