ある日のこと。


 6月か7月の、おちついた晴天の土曜日だったか。

 16時過ぎの早い時間に高校から帰ってくると、

 家の中の古い階段の 4・5段目あたりに居た人と

 目があった。


   階段の奥にある古い真っ暗な廊下から

   わたしに「お帰りなさい。」をいうために、

   駆けつけてくれる曾祖母よりも

   早くに、

   “家の人”に逢ったのは初めてだった。


Mon, February 06, 2012 05:50:37

自宅の古い階段の一角に、うつ伏せで暮らしていた人


 


         ◇