ある日のこと。


 まだ園児だったころのこと。

 自宅近くの公園は、昼間から薄暗く、

 あまり心地よい空間ではなかった。
       

  一人でいられたのは、日中木の間から

   光が指す、ほんのわずかな時間でしかなかったからだ。


 小さな公園だった。

 奥にはブランコがあった。


 そこにむかって、

 背中左斜め上の場所から、

 わざわざ ピンポイントに

        光の道は出来ていた。


            その日わたしは、

               “公園”とは、こういう場所なんだ。

                        と、

                     認識した。

      

         

                   ◇