あの日のこと。


 “祖父の書斎”と“真ん中の部屋”を繋ぐ、

    木の横に開くドアから入った私は、

      床と机の上に

         

         

         

         

       て

      い

     た

本たちを、目で見張った。


 『おや、めずらしい。

  おじょうちゃん、僕が見えるのかい?』


今、わたしの海馬山では、

大切な記憶がよみがえり、鮮明なプリンターを通して

大人になった わたしの心に贈られている。


 

   ◇