先日、数年ぶりに実家に帰った際に、本棚を漁っていると一冊の本が出てきた。
それは中学校のときに仲のよかった女の子から借りた小説。
「絶対面白いから読んで」と半ば強引に貸された本。
結局その時は開くことなく、卒業間近に借りたということもあり、そのまま返さず仕舞いになっていた。


懐かしく思いそのまま読み出した。


小説の内容は仲の良い男の子への恋心へ気づいていく女の子の恋愛物語。
わずか150ページ程の厚さであっという間に読み終わった。
いかにも中学生の女の子が好きそうな内容に「やっぱりあの当時読んでもこの面白さはわからなかったかな」と思いながら最後のページをめくると、そこに一枚の紙。
そこにはその子の字で『卒業式のあと、猫の木で待っています』というメッセージ。


猫の木とは帰り道の途中にあったイチョウ並木のうちの木。
そこで見つけた猫をかわいがっていたことから僕らはそう呼んでいた。


卒業式の日はそのまま男友達と遊びにいってしまい、そこを通ることはなかった。
卒業後は互いに違う高校へと進み、まだ携帯もなかった時代。その子とはそれっきりになっていた。




本を閉じ、なんとなく自転車を走らせ、中学校への道を走った。
卒業以来通ることのなかった道に、当時の思い出を重ねながらイチョウ並木のあった場所へたどり着くと、



そこにはもうイチョウ並木は跡形もなくなっていた。



母親に話を聞くと、区画整理でだいぶ前になくなってしまったという。
周辺住民の反対もあったらしいが、仕方なかったらしい。


なんとなく、あの時この本を読んでいたらあのイチョウ並木は無くならなかったのかな、などと馬鹿なことを考えながら、その小説を鞄にしまい東京への帰路へとついた。





的なことがあったらな~


じゃ今週のお題。「あなたの必需品」


コーヒーですなぁ


毎日飲んでます。缶でもドリップでもなんでも。


こだわりはないです。でもおいしいのは好きです。


なんかイライラしてるときはその日まだコーヒーを飲んでないだけだったりします。


今日はもう飲んだのでご機嫌です!イエイ!