お子さんを情緒学級に入れるか知的学級に入れるか通常学級に入れるか・・・保護者の皆様は本当に悩まれると思います。私の関わった保護者の方も「死ぬほど迷った・・・」とおっしゃっていました。
なぜ、迷うのか。そりゃそうです。現場を知らないまま(できても見学、体験を数回程度)、保護者の方自身で決定しなければならないからです。海外では、専門家が「お子さんは~学級に進級になります」と進路決定をするそうです。
一長一短ありますが、決定を保護者に丸投げ?するような日本の制度には少し疑問を感じるのも正直な所です。せめて、もう少し踏み込んだ進路相談をすべきかなと個人的には思います。
文句を言っていても仕方ないので、実際に情緒学級担任として感じていることをお伝えさせて頂きます。
全てを伝えることはできないので、伝わりやすさ重視で書かせて頂きます。
なので、足りない所や少し誤解をされてしまう所もあるかもしれません。一つの意見としてご覧ください。
情緒学級は、基本的には通常学級と同じ教育課程で学習が進んでいきます。なので、知的な遅れがない子どもが入級します。(実際は、知的な障害を持つ?児童も在籍しています。)
交流活動も盛んです。通常学級の子ども達と一緒に活動できる教科は通常学級で授業が受けられます。
「自立活動」という教科も設定されます。将来、自立するために必要なスキルを身につけたりする教科です。
では、わかりやすくメリットデメリットを書くと・・・
メリット
・個別な指導をしてもらえる
・個別に丁寧な目標を立ててもらえる。その目標に応じたきめの細かい指導をしてもらえる。
・子ども一人ひとりに合った環境整備、教育活動内容の設定をしてもらえる。
・障害について理解のある先生に指導してもらえる。障害特性にあった指導をしてもらえる。担任のマルトリートメント(よくない関わり)が少ない。
・苦手な教科は情緒学級で個別に、得意な教科は皆と一緒に通常学級で受けることができる。
デメリット
・通常学級と一緒のペースで学習が進められるとは言っても・・・実際は7割~8割程度の学習進度。(子ども達の集中力、障害特性による遅れや自立活動の時間の確保、教員の人員不足等・・・)6年生を卒業する時に、全ての教科に全く遅れがないということは難しかもしれません。
・情緒学級教員の人員不足
これは、県や市、学校によって様々なので見学の際にしっかり見た方が良いです。(年度によってガラリと変わってしまうこともありますが・・・)
知的学級は担任したことはないので分かりませんが、一つ大きなメリットがあるので紹介します。
知的学級では、生活の中で学習を教えることができます。
例えば、調理実習をするので買い物をします。
買い物をする練習をしましょう。
10円+20円+30円=60円
全部で60円になりましたね。
それでは、お財布から何円出せば良いでしょう。
こんな感じです。
何がメリット?と思う人もいると思いますが・・・もの凄いメリットです。
知的な遅れがあるお子さんは、教科書やプリントで学習をしても中々理解できず身につかない・・・
理解できても応用できず、日常生活で全く使えない・・・
ということが多いです。
それが、生活の中で学習をしていくことで理解できるようになり、生活のどの場面でどのように使えばよいかが学べるんです!!
将来生きていくためにリアルに必要になる力を育てることができます。
通常学級はメリットが沢山感じられると思います。そこは、書かなくても良いですよね。
デメリットだけ書くのも気が引けますが、大事なことなので書かせてもらいます。
デメリット
・趣味趣向や関わり方が周りの子と異なり疎外感や劣等感を感じてしまう。
・周りの子ども達や担任の先生とうまく付き合っていけず孤独感を感じる。
・学習内容が理解できず、授業時間が苦痛になる。
・皆と一緒に行動することができず、叱られることが増える。褒められることが少なくなる。
→自信の喪失→2次障害、3次障害・・・
私は、通常学級の児童と関わることも多いですが・・・
通常学級に無理に入れられて、苦しい思いをし、問題行動を日常的に起こしてしまう(問題行動を起こすしかない状況になってしまう)子どもを沢山見てきました。これは本当に悲惨です。本当に可哀想です。。。
友達とも、担任の先生ともうまく関われず・・・授業も理解できず活躍の場もない・・・自分だけ置いていかれる感覚に毎日さらされる・・・
だれか!自分を見て!!→問題行動(授業の邪魔をしたり、周りの子にちょっかいを出す)→叱られる→問題行動の激化と慢性化・・・
問題行動が続くと2次障害、3次障害につながり、学校ではどうにもならなくなってしまうケースも多いです。最悪の場合「行為障害(人の嫌がることをして喜ぶ)」に繋がってしまうこともありあます・・・
これは絶対に避けてほしいです。
進路はお子さんが「笑顔で過ごせる場所を探す」
を第一目標にした方が良いと思います。