最近、"訃報"という言葉を使うことが多くなってしまいました…

ついこの前に、ZARDさんが亡くなったことをお伝えしたばっかなので、明るい話題を書こうと思ったのですが…


WWE(World Wrestling Entertainment)というアメリカのレスリング団体があるのですが…

その番組で、僕は最高の人間と出逢いました。


その人の名前は"クリス・ベノワ"…


僕が生きてきた18年の間で、最高に尊敬できる人だと今でも…多分遠い未来でも思います。


彼の大きすぎる存在は、僕の精神も変えてくれました。

彼のレスリングに対する情熱は、常人の何倍も何倍もあったと思います。

練習はいつも寡黙に、正に地道に苦労を重ね、一度リングに上がると最高のレスリングを毎回見せてくれました。

そのスタイルは寡黙とは正反対の攻撃性を見せ。「クリップラー(The Crippler)」「歯無き攻撃性(toothless aggression)」「凶獣 (the rabid wolverine)」などのあだ名を持ち、最近は「最も尊敬されるレスラー」と言われていました。


彼は18年間という気の遠くなるような時間をかけ、一つ一つの練習を地道に寡黙にし続け、2004年のROYAL RAMBLEマッチ(RAW、SmackDown!、ECWから計30人のレスラーが参加して戦いを行なう。通常のバトルロイヤルと大きく異なり、30人が一斉に戦うわけではない。試合開始時には2名のレスラーのみがリング上に存在し、その後60秒または90秒おきに1人ずつ入場してバトルロイヤルを行なっていく。入場順は、PPV前半にバックステージで行われる出場者本人によるくじ引きで決定される。

ルールは、自分以外の他の全てのレスラーを、リングのトップロープから外に放り出し、両足をリング外に付ければ勝ちである(オーバー・ザ・トップロープ)。トップロープを越えなければリング外に出ても失格にならないため、体力温存のためにわざとリング外に逃げるレスラーも存在する)で奇跡的に優勝。世界王者戦の切符を手にし、その年のWM20(WRESTLE MANIA20のこと。1年に1度のWWE最大の祭典)で、当時の世界王者のHHH(TRIPLE H)を必殺の"クリップラー・クロスフェイス"でタップアウトさせ、念願の、しかも、当時の史上最軽量世界王者になりました。

しかも、、一緒に頑張ってきた盟友の故エディ・ゲレロはWM20の一ヶ月前にWWEヘビー級チャンピオンになり、ベノワを祝福するエディ。

WM20の最後に二人で抱き合っている姿には、感動で涙が出てしまいました。


彼を人間として尊敬し、また僕の目標になった理由は…「何があっても諦めない姿」でした。

どんなに劣勢な状況であろうと、どんなに大柄な相手であろうと、どんな関節技を架けられようと…

彼は自ら諦めることは決してしませんでした。

ダイビングヘッドバットで一度首を折って引退に追い込まれましたが、彼は諦めずに復活しました。

その試合結果が台本通りに動いているとしても、その試合には台本を超えた技巧や精神をいつも感じていました。

3連発、時に10連発もの"ジャーマン・スープレックス"から親指で首を掻き切る仕草をしてから、トップロープからの"ダイビング・ヘッドバッド"。"シャープ・シューター"やベノワの代名詞ともいえる"クリップラー・クロスフェイス"の関節技。


彼の諦めない心は誰にも負けないし、彼の寡黙で地道な練習は恐ろしいほどの精神力の表れなんだと思います。


だから、ベノワは殺人なんか犯してないし、一家心中なんかしていないと信じている。


彼は史上最高のプロレスラーであり、僕にとっての目標です。

もうあの"凶獣"の技巧が見られないのは悲しいし、何より最近試合を見られなくて、いつでも見れると思っていた自分が情けない…


クリス・ベノワさん

今まで本当にありがとうございました。

ゆっくりゆっくり身体を休めてくださいね。貴方を一生忘れないでしょう…


CHRIS BENOIT was 4 REAL!!

You were here but, you left early too.


REST IN PEACE…

CHRIS BENOIT

1967/05/21~2007/06/25