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 その他ツアーを利用せずに自力で出掛けたのは、イスラムへーレス島。カンクンホテルゾーンから高速フェリーで30分程の距離なので、多くの観光客が足を運ぶ。島の中にはアトラクションとしてイルカと遊べるプログラムがあるし、ホテルゾーンの喧騒から離れることが出来る。カリブ海に浮かぶ小島ということで漏れなくバカンス気分が楽しめるというのも魅力なんだろうけれど、恐らく一番のお勧めは穏やかな海での泳ぎ。


前にも述べたように、カンクンホテルゾーンでも十分過ぎるほど海は綺麗なんだけれども、波が荒すぎる。泳ぐことはもちろん可能だが、少々手古摺るほどの荒々しさ。それと比較すると、あくまでもゆっくりとした波が漂うビーチは、楽園を思わせる。遠くにカンクンの街並を望みながら、ゆったりと体の力を抜いて、波に身を任せられる。



こじんまりとした島なので、ゴルフカートで島を一周するのも一興だろう。当初は島到着直後からレンタルしようかとも思っていたんだけれども、僅かな時間でもそれなりの料金が掛かることが判明。フェリー乗り場からお目当てのビーチまで歩ける距離であったので、利用を見送ることにした。ビーチから帰る道すがらに垣間見たメインストリートは、両サイドに雰囲気にあるホテル、飲食店、土産物屋が軒を並べ、何とも言えない小洒落た感じを醸し出していた。


さて、旅の中で重要な部分を占めるのは旅先での移動手段。レンタカーというチョイスもあってしかるべきだけれども、誰に聞いてもお勧めとは言わない。運転マナーの悪さや警察の取り締まりなどに難があるようで、日本人などはターゲットにされやすいとのこと。ホテルゾーン内およびダウンタウン方面へもバスが頻繁に出ているということで、自力での移動とすることにした。



バスに乗ってみると、多少の失敗はあったものの運営本数の多さ、料金の明快さ、車内の清潔さなどは合格点だし、実際かなりの本数を利用することになった。目的地まで辿り着くと信じて乗り込んだのに途中でUターンされたり、お釣りを少し誤魔化されたり、目的地を通り過ぎてしまったりと、ミスはあったんだけれども、どれも許容範囲内。


参加したツアーの日本人ガイドさんによると、メキシコ人以外の人はあまり車を所有していないとのこと。周囲の運転が荒すぎること、主にバスだけだが公共交通機関が発達しているために通勤や通学が容易であることもあり、カンクンの周囲に住んでいれば、特にマイカーは必要ないそう。



但し、どこの観光地でもそうだが中心街の不動産価格は非常に高く、家賃の相場に応じて危険度も判断出来るそう。カンクンという地域を世界的な観光地として運営していく為に、政府も含めて安全神話の確率に躍起となっており、一昔前に一時代を築いたものの今は没落してしまったアカプルコの二の舞は避けたいらしい。



食事に関しては、旅行前からかなり楽しみにしていた。自宅周囲にもメキシカン料理店はたくさんあり、ファストフードも含めるとそれなりの頻度で食しているんだけれども、やはり本場のメキシカンを堪能してみたい。お酒に強くないのでテキーラなどは御免蒙りたいけれども、ワカモレソースはどんな感じになっているんだろうと想像だけが膨らんでいた。



頂いたのはメキシコ料理を始め、海産物をたくさん口にした。新鮮な魚介類はたまらないものがあり、有名店からファストフードに至るまで、本場の味を堪能することが出来た。若干スパイスが強いものも、普段口にしないアルコール類も、蒸し暑いカンクンでは良く似合う。慣れない香辛料を取り過ぎないように気を付けつつ、その世界観に浸った。



7泊の滞在中、雨に祟られる事もあったけれども総じて何とか天気は持ち堪えたと言った感じだろうか。日焼け対策をばっちり行った結果、肌へのダメージは最小限に抑えることも出来た。まぶしい太陽の下で鮮やかなカリブ海を何度も臨むことが出来たし、食事も含めて大満足の夏休みを過ごせた。



カリブ海の色は衝撃的で、今までに実際に目にしたビーチの中でも当然上位に位置する。ニューカレドニアのイルデパン島にあるピッシンヌナチュレル、ハワイのオアフ島にあるラニカイビーチ、ドバイのバージュアルアラブホテル前のプライベートビーチが3強を誇っていたんだけれども、その中に完全に食い込んできた。海一つをとってみても魅力的な街だったなあ。




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 古代文明や長い年月を掛けて自然が創り上げた場所は興味深いが、人間と自然の調和が見られるテーマパークで遊ぶのもまた一興。カリブ海沿岸に沿うような形でいくつもの水のテーマパークがあり、その中から私達が選んだのはシカレー。ざっくりとした括りで言えばウォーターパークなんだけれども、天然の洞窟を利用したアンダーウォーターシュノーケルツアーや、メキシコ伝統民族などが継承してきた球技や舞踏が見られるというところが他の施設と一線を画している。


ホテルから大型バスに揺られること1時間程度でシカレーへ。週末ではないにも関わらず、かなりの人混み。敷地内が広いため人の波に呑まれるようなことは無いんだけれども、のんびりと波間に揺られるようなスペースは確保出来ないほどの混雑ぶり。


シカレープラスというシュノーケルグッズやロッカー施設利用などがパックになったプランを申し込んだので、まずはロッカールームに貴重品を放り込み、シュノーケルセットに身を包み、いざ人工のセノーテへ。これまでに2つのセノーテを制覇していたものだから、人工のセットが見え隠れする場所には少し辟易するものの、十分にその味わいを堪能出来た。遊泳距離も長く、周囲の景色も手伝って楽しい経験ではあるんだけれど、同時に遊泳する人が多すぎて時々手や足が当たるのが、玉に傷。長い遊泳の後に辿り着いたところは、カリブ海が望める素敵であった。


海に面したその場所は、泳ぐのには波が高すぎる上に砂浜も無いことから観賞用といった感じだけれども、通り抜ける風は気持ち良く、ハンモックに揺られているといい夢が見られそう。ぐっすり眠って気が付いたら夕方なんて事態は避けたかったので、ウトウトさせてもらうだけとした。


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その他に目に付いたのは、イルカのショー。私達が目にしたのは、イルカの教育係の人達がイルカと参加者の間に入って、拍手や握手、水面ジャンプなどを支持する動作を覚えさせ、実際に参加者がやってみる、というもの。訓練されたイルカ達は苦もなく芸をこなし、見ている観客達の心を柔らかくしていく。



夜の帳がおりる頃に始まるのが、ナイトショー。劇、音楽、球技、演奏などメキシコに古くから伝わる伝統芸能から現代に通ずるパフォーマンスに至るまでの歴史の一大絵巻を見せてもらっているような感じ。言葉の壁は厚く、有名だと思われる音楽にもまったくついていけなかったけれども、演者、観客ともにボルテージは少しずつ高まり、最後はスタンディングオベーションの大演壇と相なった。



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 約1時間半のシュノーケルを楽しんだ後に向かったのは、トゥルム遺跡。この遺跡は海岸のすぐ側にありグランセノーテからほど近い場所にある。敷地内は、駐車場から遺跡までの距離が若干長いことからトロッコ列車が移動手段の一つとなっている。太陽がガンガン照りつける中では選択の余地は無く、歩けば恐らく10分程度の道のりを、のんびりと向かうことに。


トゥルム遺跡最大の特徴は、海の城塞としての役割を担っていたことから、建造物や規模としてはそれほど大きな部類に入らないと思われる。但し、その立地故に遺跡の白とカリブ海ブルーのコントラストが何とも言えず最高に気持ちがいい。順番的に訪れた3つの遺跡ということで、建物自体は若干見慣れたようなものが続くが、よくよく観察してみると海からの外敵に備えた城のような造りをしており、興味深い。時間さえ許せば海岸まで足を運んで海側からも遺跡の絶景を楽しみたかったんだけれど。体力と時間と相談の上、断念することに。



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さてさて。


後日訪れたのは、グランセノーテ(洞窟内シュノーケル)&トゥルム遺跡のツアー。  グランセノーテを訪れるツアーは幾つかあったんだけれど、最も気になっていたのが写真撮影。防水使用のデジタルカメラは持っておらず、かといって今回の旅だけの為に購入するのは高価すぎる。一人ずつ交代で泳ぐというのも味気ないしと思っていたところ、私の希望に合致するツアーを見つけることが出来た。


そのツアーでは、セノーテに限らず旅行中に撮った写真を後でメール送信してくれることが売り文句。確かに泳ぎの達者なスタッフの人に撮ってもらった方が写真の出来栄えは良いはずだし、二人だけでは中々撮る事のできないアングルからも撮影してもらえる。


ホテル出発から1時間ちょっとでグランセノーテへ到着。他のツアーと異なり午前中に訪れることにより多少なりとも混雑を回避出来るし、何より午前中の方が太陽の光が水中に多く射し込む。生まれて初めてとなるダイビングスーツを着用し、いよいよグランセノーテへと近づく。先日訪れたセノーテとは違い、少し階段を下りるものの地面とそれほどの高低差はない。セノーテ内や踊り場には先着した観光客が数名いたんだけれども、水面を通して彼等のダイビングスーツがはっきりと目に入るし、浅いところでは水底部分ですら視認出来る。


水温は若干低めながらもダイビングスーツを着用していることから、それほど冷たさを感じることなく無事入水。但し、ここからが若干苦労の連続だった。陸上では入り切らなかった体とスーツの隙間に水を流入させ、何とか体を収めることが出来た。続いて購入したばかりの水中眼鏡をセットしたんだけれど、ガラスはすぐに曇ってしまい、せっかくの絶景を堪能することが出来ない。結局自前の度付きゴーグルを持ってきていたのが幸いしたんだけれども、程度の差こそあれ少し視界が悪い。裸眼で泳ぐことはできても水中の世界を楽しめないので、レンズを拭きつつゆっくりと世界観に浸ることに。


水の中の世界は想像通り、否想像を超える透明度を誇っており、水深の浅いところから深いところに至るまで文字通り澄み渡っていた。遠くで泳いでいる人達もくっきりと確認出来、水中にいることを忘れさせてくれるような光景が広がっていた。海水ではなく淡水であるとはいえ、プールに匹敵するようなクリアさを保ち続けられるのは、偏に自然の賜物であろう。洞窟の奥深くでは天井から長く続く鍾乳石が光沢を含んだ白色の光を放ち、その光景には創り上げられるまでの時の流れを感じずにはいられない。



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ガイドさんに導かれ、私達を含む4名はセノーテを満喫した。個人旅行では持参しなかったであろうダイビングスーツや、自分達だけでは暗闇の洞窟奥深くまで分け入ることが出来なかったこと、懐中電灯などを持っていなかった事を考えても、グランセノーテに行くのであれば、数多くの経験を持つツアーガイドさんと楽しむことが最良の選択であろう。

太陽の光線が水底まで突き刺さり水中に描く景色は、正に写真に切り取りたいものであり、不恰好ながらも水面を漂う私達は、写真に切り取ると本人とは思えないシーンの一部となっていた。私の提案でツアー参加者4名で手を繋ぎ円を作った状態で、潜水したガイドさんに撮ってもらった1枚は最高の出来栄えだったけれども、唯一の難点は水中マスクとシュノーケルのせいで、自分達以外には誰が誰だかわからないことだろう。


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 そして最後に訪れたのは、ある意味チチェンイツァ遺跡よりも期待値の大きかったエクバラム遺跡。ピラミッドに登ると、どんな気分になるのだろうか。依然降り続く小雨の中、観光客がほとんど見当たらない駐車場へ到着。ジャングルの中にある遺跡には、こういう静寂さこそが相応しい。

ガイドさんの説明によると、世界遺産に登録される為には幾つもの段階があり、歴史的価値はもちろんのこと観光客が年間どれぐらい訪問しているかということも大事な指標であるとのこと。チチェンイツァ遺跡は当然Aランクであるが、エクバラム遺跡はCランク。これから遊歩道が整備され、宣伝活動を行うことによっていつか世界遺産に登録され、ピラミッドにも登れなくなる可能性がある。そういった意味では先物買いをしている感じに近いのかも。

遺跡の造りとしては素人の私には違いがわかりにくいが、造られた時代や出身部族が異なることから、相違点は数多く存在する。時代考証はさておき、雨に濡れる遺跡群は、それはそれで味わい深いものとなった。



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ピラミッドの麓に立つと、見た目以上の急勾配が迫る。等間隔ではない段差、雨によって滑りやすくなっていたことから、希望をしないものはピラミッド登頂をしなくても良いという選択肢はあったものの、ここで足を止めるわけにはいかない。目の前の一歩に集中して頂きに辿り着くと、この場所が森の奥深くに建てられた権力の頂点であることの意味を実感出来る。

地平線に360度広がるジャングルというのは、中々お目にかかれないのではないだろうか。どこを見渡しても眼下の遺跡以外に建造物は見られず、見晴らしの素晴らしいことには何の異論もないが、何故このような場所に建造したかという事に関しては疑問が残る。マヤ文明は、大河の側ではないところで発達した珍しい形態だが、それにしてもの感は否めない。


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頂上でやりたかったことの一つは、四角錐を埋める作業。私達が立っている場所は、人が居られるように最上部分をカットした形のようになっており、その場所でピラミッドの先っぽを示すポーズを残すことによってピラミッドが本来の形に戻るというか。ひょっとしたらUFOなんかも現れるんじゃないかと期待していたんだけれども、その浅はかな目論見は簡単に崩れ去る事になる。


 チチェンイツァ遺跡を後にした私達一行は、次なる目的地セノーテへ向かうことに。 この移動途中から雲行きが怪しくなり始め、雨粒が車のフロントガラスを叩き始める。 セノーテとはユカタン半島の低平な石灰岩地帯に見られる陥没穴に地下水が溜まった天然の井戸、泉のことであるけれど、私にとっての本命はグランセノーテと呼ばれる場所。 そういう意味では、セノーテ初級編といった感じで体験してみることに。



こんなところにセノーテがあるの?というような場所で降車し、傘を片手に人の気配がほとんど感じられない道を歩いていく。行き着いた先に待ち構えていたのは、地下への階段。水着に着替え石段を降りていくと、そこには想像だにしていなかったライトアップされたセノーテが待ち受けていた。



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目の前に広がるホールは奥行き30メートル以上あっただろうか。地上に当たる部分には直径5メートルほどの大きな穴が開いており、雨粒が直接セノーテへ流れ込んでくる。  シンボルであろう巨木は水面から高さ10数メートルの地上までしっかりと根を降ろし、空間美を形成している。



水面に目をやると手の平サイズの数十匹の黒い魚が優雅な泳ぎを披露していた。だが、やはり目に付くのは様々な顔を見せるネオンの彩り。ブルー、イエロー、ピンクなど、その色合いを変化させるたびに妖しく浮かび上がるセノーテは神秘的ではあるんだけれど、一歩間違えれば安い物に成り下がってしまう危険性を孕んでいた。水は思っていたよりも冷たく、遊泳を楽しむというよりは、水に浸かるといったものだったけれども、清らかな水であることは確認することが出来た。



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いつもの旅では、楽しみをたくさん詰め込み過ぎることによって、せっかく良いホテルに滞在したとしても、その魅力にほとんど触れる事の無いまま旅を終えることが多かったことから、今回の旅ではエクスカーションを1勤1休制とすることにした。そんな中でも、どうしても訪れたいポイントは当然あり、ツアー開催日を考慮して出来るだけ余裕を持った日程を組むことにした。

最初に訪れたのは、チチェンイツァ遺跡、セノーテ&エクバラム遺跡のツアー。数ある旅行会社、ツアーの組み合わせの中から、このパターンを選んだ理由はいくつかある。まずは、最も行きたかったチチェンイツァ遺跡に加えてセノーテでのシュノーケル、ピラミッドに登頂可能なエクバラム遺跡にも行ける事。次に、エクバラム遺跡は他の遺跡と比較すれば最近発見されたものなので、観光客がそれほど多くないと思われること。最後に、カンクンからチチェンイツァ遺跡までは片道2時間半。有名なグランセノーテと組みあわせたツアーはあるけれども、さらに2時間程度の移動は距離が長すぎる上に、点と点を繋ぐタイプのツアーは避けたかったので、チチェンイツァ遺跡の割と近所にあるエクバラム遺跡とのセットが体に負担が少ないと考えたことが挙げられる。


ツアー当日の天気は晴れのち曇り、後半小雨といった感じで、雨季に入ったカンクン地域を象徴するような天候となった。私達を含むツアー参加者は7名。ツアーガイドの女性2名と運転手1名の 計10名を載せたバンは、約2時間半のドライブの後にチチェンイツァ遺跡へ到着。カンクンを拠点とする旅行者にとっては必ず訪れるスポットであり、世界遺産にも登録されている著名なピラミッドであることから、駐車場にはツアーバスを含めて数多くの観光客が溢れかえっていた。



敷地内に足を入れると、まずはお土産屋さんの攻勢。そこを軽くいなして歩を進めると、遠くに僅かながらも遺跡が幾つか目に入る。広大な敷地に点在する遺跡はピラミッドを始めとして保存状態の良いものが目立ち、手を触れることには抵抗感があるものの、造詣の素晴らしさも手伝って眼前に迫力を持って押し寄せてくる。



圧巻はやはりピラミッドだろうか。生まれて初めて目にするピラミッドの異形は、その完璧すぎる計算された姿ゆえに、どこか禍々しい。焼けるような太陽の熱視線の下、数百年前まで存在していたマヤ民族の精神的支柱であろう存在に対して、尊敬と畏怖の念を同時に抱いた。


長年に亘る観察眼で現代科学にも匹敵しうる知識を持っていた古代マヤ民族の人達と僅かながらも共感出来たことと言えば、音の反響を試すことが出来るポイントであろうか。ピラミッドや球技場の計算された立ち位置から拍手をすると、思いもかけないほど大きな反響が耳に届く。パン、パンと其処彼処で繰り広げられる拍手の連鎖の先に、近くて遠いマ

ヤ文明との結節点があるのかもしれない。

遺跡を巡る道すがら、両サイドの露天商から声を掛けてくる売り子達からは日本語も若干混じる場合があるものの、興味を引く商品は目に付かなかった。耳に残っている言葉は、「貧乏プライス」あるいは「1ドルディズカウント」だけというのも悲しい話ではあるが。













自宅からロサンゼルス空港までは、シャトルバスを利用し、カンクン空港からホテルまでは、ホテルに直接シャトルバスサービスをオーダー。旅行書などによると、空港を出た直後からタクシーなどの客引きが結構煩わしいという記述が多かったことから事前予約をして万全を期したんだけれど、いざ空港の外に出てみても特に誰も声を掛けてこない。通常レベルの案内しかしておらず、ちょっと肩透かしを食わされる。出迎えのガイドさんと合流し、ホテルまで約20分のドライブとなった。


ホテルJWマリオットを予約。カンクンホテルゾーンの中央下寄りにあり、他の多くのリゾートホテルと同様、東向きのカリブ海方面にプライベートビーチがあり、すべての部屋から青く染まった海を眺めることが出来る。5つ星ホテルということもあり、建物の雰囲気や設備、部屋の内装や調度品、サービスに至るまでとても良いものであったが、同じくカリブ海を望むことが出来る他のホテルとの比較対象が難しい。


例えば、JWマリオットの南側に接しているマリオットホテル(4つ星)の中を散策したんだけれど、こちらのホテルも十二分に満足の行くレベルであることは雰囲気で判る。他のホテルの中には入っていないんだけれども、窓外に見える景色は万人に等しく平等であり、差別化を発見するのは難しい。ハワイのように、ワイキキビーチなどのオーシャンフロントに接しているホテルこそが最強であり高額であるといったわかりやすい図式ではないことから、リピーターにとっては、ホテルの星の数はさほど問題にはならないと思われる。

もちろん、私達が通された部屋からは素晴らしい景色が広がっていた。カリブ海の青さは他の海よりも白さが多めに混じっているように見えた。吹き寄せる風に押される形で海は波立ち、絶える事の無い白波が海岸に押し寄せる。ビーチには遊泳禁止を示す赤旗がはためいているものの、波と戯れる遊泳客は、遠浅のビーチで嬌声を上げている。どの部屋からでもカリブ海を望むように設計されたホテルは凹型をしており、その内部に点在するプール群の傍らには、日焼けを楽しむ人達が景色に溶け込んでいた。

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アメリカ在留4度目の夏休みは、メキシコのカンクンが舞台となった。カンクン滞在経験のある会社の同僚や知人からの感想に悲観的なものは一切含まれておらず、ターコイズブルーと呼ばれるカリブ海の青さにヤラレテしまう人達ばかり。映像や写真で見る限りその美しさは魅惑に満ち溢れており、バカンス気分に浸れることに疑いの余地はない。燦々と輝く太陽の下で、綺麗なビーチを満喫しようではないか。


最初にカンクンが頭に飛び込んできたのは、テレビ番組の影響だろうか。ホテルゾーンと呼ばれる地域にあるホテルに滞在し、遺跡と洞窟内シュノーケルを楽しむものだったんだけれど、どの素材も非常に興味深いものであった。マヤ遺跡、ピラミッド、2012年滅亡説など時事的にも心惹かれる題材であったのは事実。


ネットや文献を探ってみると、ロサンゼルスから直行便で行ける事も大きな後押しとなった。フライト時間も5時間弱と、過去3年間の旅と比べても大差はなく、南方にあるリゾート地への準備は着々と進んでいった。


デルタ、ユナイテッド、バージンアメリカなど選択肢はいくつかあったんだけれど、マイレージ会員であることや、チケットの値段を考慮してデルタ航空に決定。直行便は曜日限定しかないんだけれど、私達が希望する土曜日イン&アウトがあったので特に問題無し。土曜日午前11時台出発、現地18時台着、帰宅便土曜日18時台出発、ロス22時台着と、ほぼ理想的なフライトスケジュールとなった。


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6月23日(水)
少しはホテルライフを満喫するかということで、遅めの起床。窓を開けてみると、今日も青天が広がっていた。窓の外から聞こえてくるのは、工事現場の作業音。JWマリオットに隣接した空き地にディズニーホテルが建設されており、2011年もしくは2012年には開業予定とのこと。今はプライベートリゾート感覚で使用出来るラグーンも、ホテルが開業した暁には、混雑することも予想される。

朝食はホテル1Fの「コロヘズ ビーチバー&グリル」で摂ることに。私の中では定番となっているオムレツを作ってもらい、自分でジューサーを使ってミックスジュースを楽しむ。朝食をのんびりと食するというのは、バケーションだと感じられる瞬間の一つに必ず入る。時間を気にすることなく、ただぼんやりと過ごす時間も時には必要だ。

目の前のラグーンを散歩した後、水着に着替えて一泳ぎしてみる。太平洋の荒波を防波堤で堰き止めているので、波は穏やかな状態を保っている。カメもいるということなんだけれど、目を凝らしても見つけることは出来なかった。水深がそれほど深くない浅瀬で水中メガネを付けて、魚を探しまわる。時折、30センチを優に超えるサイズの魚が目の前を通り過ぎたりした。

透明度はそれなりと言ったところだろうか。海水は自然に循環されているということだけれど、私達が身に付ける日焼け止めなどの液体が、訪れる人達の増加によって海を汚さないよう祈るばかり。

部屋に戻って着替えを済まし、ホテルチェックアウトを完了させ、いよいよ最後の宿泊先である「マリオットコオリナビーチクラブ」へと移動。先日のルアウショー観賞の際に敷地内に立ち寄っていたことから、何故か安心感を持ってチェックイン。

通された部屋は11階で、マウンテンビューという割にはテラスからしっかりと海も見ることが出来、ヨットハーバーも目に入る。聞くところによると、「パイレーツオブカリビアン」の次回作で使用される海賊船が停泊しているらしく、確かに映画でも見た木造風の帆船が見受けられる。

ツレアイがすぐに気付いたんだけれど、部屋の天井がやたらと高い。全体的にではなく、三角形の尖がりのような形をしていたので、後から確認してみるとペントハウスに通されていた。ホテルは14階まであるものの、私達の部屋の上は屋根となっており、ラッキーな部屋割に感謝。

タイムシェアということもあり、室内はまるでマンションのようになっている。マスターベッドルームやリビング、ダイニングに繋がる広い空間は、ホテルであることを忘れさせ、2人で使用するには十分過ぎる広さ。インテリアも高級感に溢れており、2つに分かれたバスタブやシャワールームは清潔感もある。冷蔵庫、洗濯機、乾燥機などの家電製品もすべて備わっており、今日からここで暮らしてみたいと思わせられた。

今日の目的地であるオアフ島の中心部であるワヒアワ地区までドライブ。H1とH2フリーウェイを使って30分程度だからそれほど大した距離でもなかった。最初のお目当ては昼食にと見込みを付けていた「マウイマイクス」。

休日には行列が出来るそうだが、平日ということもあり何とか座席を確保。冷凍していない雛鳥を丸ごと焼きあげたチキンコンボをチョイス。見た目からして堪らないけれど、味も格別。大きな骨付き肉に齧り付いて、至高の時を過ごす。後日訪れるハレイワの有名店よりも、ジューシー感があったなあ。

お腹が満たされたところで、ツレアイが希望していた「クカニロコ バースストーン」というパワースポットへ向かう。島のパワーが満ちた王族誕生の地であり、大小のヤシやユーカリの木に守られている静寂の大地だ。オアフ島の中心といわれ、島全体のエネルギーが渦巻いている場所にある石に手を触れ祈念するとパワーが得られるということから、私達も静かに祈りを捧げる。

観光地とは言えないまでも名所なのだから、路上にそれなりのサインがあってしかるべきだと思うんだけれども、ハイウェイ上に置かれたカメハメハ大王の絵が描かれた観光局の名所スポット看板はあくまでも地味で、一つ間違えると簡単に見落としてしまう。パワースポットの祈念前から降り続いていた小雨の中、数名の訪問者と共に祈りを終え、何も持ち帰らないように気を付けながら、ゆっくりとその地を後にした。

午後の陽がまだ高い状態ではあったけれども、進路を南にむけてワイケレプレミアムアウトレットでショッピングを楽しむことに。以前であれば、否、今でもアウトレット店での買い物にはテンションが上がるんだけれども、習慣というのは恐ろしいもので、ロサンゼルスで暮らしている今の生活の中には、数か月に一度アウトレット店に立ち寄るというスタイルが身に付いており、イベントとしての特別感が薄れかけてきている。1時間程度ぶらぶらしたんだけれども、結局私は1着も買うことなく終了してしまった。

ホテルへ帰る前に、同敷地内にあるレナーズのホットマラサダをパクリ。プレーン味を一口齧ると、ほっと一息つける懐かしい感覚に包まれる。

6月24日(木)
ワールドカップの日本対デンマーク戦があるということで、朝から臨戦態勢に入っていた。時差の関係から午前の見やすい時間帯に放送されるということもあり、外出の準備をすべて整えて、二人で日本を応援。日本の見事な勝利の余韻に浸り、良い気分で出掛けることに。

2日前に離れたところだけれども、本日はワイキキまでドライブ。通勤時間帯は大渋滞らしいけれど、時間をずらしたせいか1時間弱で到着。実際、ダウンタウン地区辺りまでは40分程度なんだけれど、20番出口近辺から渋滞が始まり、のろのろ運転が続く。

当初昼食にと狙っていたお店があったんだけれども、すでに閉店してしまったのか移転したのかはわからないけれど、営業している気配が感じられない。ということで、以前にも行ったことのある「カカアコキッチン」へ。数ある美味しそうなメニューに中から肉系のメニューを選ぶ。空腹だったこともあり、あっという間に平らげてしまう。その後、ワードセンター周辺のお店をうろちょろしている間に良い時間になってしまったので、本日は割と早目にホテルへ帰ることにした。

6月25日(金)
楽しみにしていた「コオリナゴルフクラブ」でのプレイ。この為にわざわざロスから追加料金を払ってまでクラブを担いできた。窓を開けてみると、小雨が降っていた。前日夜遅くから雨が降っていたのか、道路は雨で湿っていた。

けれど私達の心配を余所に、ゴルフ場に着くまでには太陽もしっかりと顔を出していた。ゴルフ場までといっても運転する時間は5分足らず。ホテルの部屋からもコースを眺められるし、ホテルと道路一本隔てただけというのも有難い。本当はホテルからゴルフクラブまでゴルフカートで移動したいぐらいなんだけれど。

2サムという2人だけのプレイを予約し、すっかりその気になっていたものの、混雑している為に、もう一組の夫婦と一緒にプレイする羽目になってしまった。2人だけならば、私が持参したクラブで交互に打つなどしてワイワイと楽しみたかったんだけれども、他の人とプレイする以上、そのような行為は出来ない。それに、係員から2人でコースを回るのであればツレアイのクラブもレンタルしないと注意を受け、余計な出費も嵩んでしまうことになってしまった。

コオリナゴルフクラブは、ハワイだけではなくアメリカの名門コースであり、毎年アメリカ女子ゴルフの大会が開かれていることからも、戦略性に富んでいるコース設定となっている。比較的フラットなホールが多いんだけれども、池、滝やバンカーなどは適材適所でプレイヤーに襲いかかる。ゴルフの調子自体はそれほどでもなかったんだけれど、青い空や熱帯植物に囲まれたコースでラッキーバグのてんとう虫グッズを身に付け、楽しいゴルフを満喫することが出来た。

プレイ後には、ゴルフクラブ内にある「ロイズ」で昼食を。ホノルルにある本店に行ったことはないけれども、店名は以前より聞いたことがあった。18番ホールを見下ろすレストランのテラス席で注文したのは、ロコモコ。運動後の食事ということを割り引いても、今迄食した中で1,2を争う美味しさに驚く。これと匹敵するのは、「パイナップルグリル」ぐらいだろうか。名店恐るべし。

一度ホテルへ戻り、簡単にシャワーをすませても、まだ陽は明るい。ということで本日もワイキキまでドライブ。アラモアナショッピングセンターに車を停めて、バス移動を開始。今回訪れていなかったお店を中心に、ワイキキの街を漫ろ歩く。購入したのは、水着だけだったかな。本当は、水着とラッシュガードをセットで購入したかったんだけれども、ようやく見つけた物が派手すぎるということで断念。年相応のファッションということを考慮に入れて、水着のみとした。

ツレアイの希望もあり、夕食はマクロビオテックのお店へ。食事は美味しく、ボリュームも良かったんだけれども、その手の食事をしたことが無いものだから、自分が口にしているものの原材料が全然わからない。美味しいんだけれどもわからない。まるで目隠しをされながら食事をしているような感覚で、首を捻りながらも、箸の勢いは一向に衰えない。

6月26日(土)
昨日プレイをしたコオリナゴルフクラブへ再び出向く。お目当ては、ウェアなどロゴ入りグッズの購入とゴルフクラブの売却。新しいクラブセットを購入したので、持参したクラブセットはどうしても処分したかった。ここに来る前に複数の店舗で話をしていたんだけれども、どのお店でもクラブの引き取りはしていないとのこと。ということもあり、最後の頼みの綱となっていた。店員さんに相談してみると、答えはOK。ただし、買い取りではなくドネーションという形を取って欲しいとのことだった。

ロスへ持ち帰ることは避けたかったので、快く申し出に応じることにした。クラブを寄贈すると、その代わりということで、私とツレアイの名前入りネームタグを作成してくれることに。ショップからの思いがけないプレゼントに笑顔がこぼれた。

青空や曇り空が交錯する中、ノース方面へと車を走らせる。約35分程度で最初の目的地であるハレイワ地区へ到着。車を止めて、軽くウィンドウショッピングと食事をすることに。
まずは楽しみにしていた「レイズ」のフリフリチキン。豪快に焼きあげられ煙をもうもうとさせている様は、如何にも美味そうである。数日前に食した「マウイマイクス」と比べた場合、好みの違いもあるだろうけれど、私的には「マウイマイクス」に軍配を挙げたい。油ジューシーが好きな人は私と同意見だろう。

休憩を終えてノース方面へしばらく車を走らせると、海が目の前に広がってきた。ホテルから見られるオアフ島南西部とは一味異なり、波頭が若干高い。サーフィンをするのであればこちらの方が遣り甲斐があるんだろうなあ。週末ということもあり、各ビーチには人が溢れている。そんな喧騒を避けるように車を走らせ、第2ポイントであるカフク地区へ。

お目当ては何と言ってもカフクシュリンプ。雑誌に数多くの案内が為されている中から、「フェイマス カフクシュリンプトラック」へ行くことに。今までにも数軒のお店で食べたことはあるけれども、こちらのお店で食べたガーリックシュリンプも最高に美味しい。指に油やガーリックが纏わりつくのを気にすることも無く、一心不乱にエビと向き合う。トラックに私とツレアイの名を残し、先程通ってきた道を戻ることに。

せっかくノース方面まで来たのだからということで、タートルベイリゾートホテルを覗いてみることに。2つのゴルフコースを併設しているものだから、敷地面積は半端ない。30分を超えると有料となってしまう駐車場だったので、速足で見て回ることにしたんだけれども、ちょっとした事件が発生。

この旅でデビューしたばかりの一眼デジタルカメラを、慌てて鞄から取り出そうとしたはずみで、地面に落してしまった。しっかりと本体に傷まで付けてしまい、著しく落ち込んだテンションで撮った写真は、ものの見事にピンボケしてしまっていた。

帰路途中で、ドールプランテーションへちょっと寄り道。定番のパイナップルアイスの甘さに懐かしさを覚えつつ、風景への既視感を楽しむ。シュリンプを食べたカフク地区とホテルのあるコオリナ地区は、位置的に見て、正にオアフ島の端から端でもあるんだけれど、それでも片道1時間30分は掛からない。

普段生活しているロスとは当然比較対象外なんだけれども、コンパクトな島であるにも関わらず広大な自然や人工的な建造物に至るまで、魅力に溢れている。この2面性を高いレベルで融合しているところが、何度もハワイを訪れてしまう要因の一つとなっている。

ホテル帰着後に、レンタカーを返却する為JWマリオットへ。今までもレンタカーを旅行中に使用したことはあるけれども、今度の旅が最も走り回ったかもしれない。無事故で終えられたことに感謝し、鍵をホテルのフロントへ返却。最後の晩餐をビュッフェで締めくくることにした。

6月27日(日)
飛行機の出発時刻が早い事もあり、早々にチェックアウト。今回使用した部屋は、正に住む感覚で使える部屋であったにも関わらず、キッチンは使わず仕舞いだったけれども、とても居心地の良い場所だった。

事前に予約をし、ホテルが用意してくれたバンに乗り、空港へ向かう。8泊9日という割と長めのバケーションを楽しんだんだけれども、過ぎてしまえばあっという間の出来事で、どうして物足りなさが残ってしまう。近々再訪することを心に強く願い、国内線でロスへと旅立った。

最後に。親指と小指を立てて作るアロハポーズの正式な形って何なんだろう?手の甲が自分向きなのか、相手に向けるのが正しいのか。答えはいまだにわからない。わかっているのは、ハワイ到着から数日間は、手の甲が自分向き、後半は相手向きとなっていることだけ。



ではでは。