子供への早期教育、特に英語教育をいつから取り入れていくかってことは、随分前からなにかと論議を呼んでますよね。数日前にも、「小学校からの英語必修化」に関する記事が新聞で大きく取り上げられていました。

私はアルバイトながらも子供たちから先生と呼んでもらう仕事をさせてもらっています。恥ずかしながら学習塾の講師です。この話題とっても気になります。
現在私が対応している生徒さんは小学生から高3までいて、文系科目の中でも主に英語を担当することが多いので、私の仕事にも大きく影響するでしょう。

教育の専門家の間でも賛否両論あるようですね。
私の意見も、今はどちらとも言えない状態です。何故かというと…。

数年前までの私は早期英語教育に、どちらかと言えば賛成でした。
言葉を吸収する力は子供のほうがあるし、英語を聞き取れる耳を作るには早い方がいいと考えているからです。
それに、「子供の時にもっと習っておきたかったなぁ。」と私自身が思っていたからでもあります。
今は塾通いも当たり前になって、毎日のようにいろんな習い事に行く子が多いようですが、私が10代のころはそれほどでもありませんでした。当時の子供たちの中でも、私は習い事に行った経験が少ない方でしょう。
英語やドイツ語は大人になってからやり直したので、(いまでも勉強中ですけど)小さい時から習えるのは羨ましいと思っていました。

そんな私の意見は講師の仕事をするにつれて変わってきました。
まず、日本語なのでは??
「日本語の能力が低下している」とニュースでもよく取り上げられてますが、それは否定できません。
テストの点がどうだとか作文が書ける書けないとかの問題ではなく、子供たちの日常的な言葉や会話に不安を感じることがあるのです。
また、今まで担当してきた経験からいって、≪小さい時から英会話スクールに行ってる。国語は嫌いで本は読まない≫≪英語は中学で初めて習う。漢字は得意で読書も好き≫という生徒さんがいたとしたら、英語が得意なのは後者の方でしょう。

外国語を知ることは大事ですが、その前に母国語、さらに言えば言葉への関心を育てることが大切なのでは?英語の早期教育は悪いことではありません。でもそれはよりいい形での母国語の教育がセットであるべき。
これが私の今の意見。
そのうちまた変わっていくかもしれませんけど。

随分長いひとりごとになってしまいました。読んで下さった方ありがとうございます。