DEVIL・SUMMONER1977 -2ページ目

戦場からの風


 文句ばかり書いていても仕方が無いし、役に立たないことばかり書いても仕方が無いので、たまには役に立つことを書こうと思う。


 何でもいいが、出血を伴う傷を負ったとき、あなたは何をするだろうか。とりあえず、出血を止めるため布で縛ったりするだろう。

 

 では、胸、具体的に言えば肺に穴が開くような貫通創(何かが貫通して出来た傷)をおった場合、あなたはどうするか。

 



 もし、あなたが『包帯を巻いて出血を止める』といった場合、多くの場合でそれは間違いであり、恐らくあなたは窒息死するだろう。


 これは、貫通性気胸といって、開いた穴から、横隔膜と肺本体の間に空気が入り込み、肺が虚脱(つぶれてしまう)してしまう外傷なのだ(どちらかと言うと、平常時は肺が横隔膜と密着しているため、ある程度膨らんでいるが、横隔膜に穴が開いてしまうと、そこから空気が入り込んで、肺が縮んでしまう、と言う方がイメージしやすい。肺に穴が開いても同様の症状となる)。


 よって、正解はビニールなどの空気を通さないもので傷を塞ぐのが正解だ。

 サランラップなどでは、肺に吸い込まれてしまうので、ある程度硬さのあるものが望ましい。傷が小さかったら(銃創など)、クレジットカードやキャッシュカード、プラ製のポイントカードなどが良いだろう。誰でも財布の中に、一枚や二枚はあるはずだ。

 銃創の場合、体を貫通している場合が多いので、しっかりと入り口と出口を塞いでやろう。


 もう一つ、ついでに。これは主に軍や警察、消防関係の方々に対してだが、銃撃戦のとき、同僚が撃たれた場合、あなたは何をするだろうか。




 もし、あなたが『すぐに包帯を巻いて止血する』と答えた場合、多分、あなたは、同僚を撃った人に、撃たれて死ぬだろう。

 

 どうすれば良いのか。

 軍ならば、即座に、有無を言わさず、全ての力をもって、爆発するほど派手に反撃すべきだ。

 それが出来ない場合、警察や武器を持たない消防の方々の場合、最低でも何らかの工夫をして、自らの安全を確保しつつ、撃たれた同僚を安全な場所まで運ぶことが重要だ。

 誰かが撃たれたということは、その場所は誰かにとって、誰かを撃つことのできる場所なのだ。

 

 どうやって、安全な場所まで同僚を運ぶか、どうやって効果的に反撃するか。さまざまな手法が存在するが、それはPMT/S(Private Milltary Training/School)等に通って、学ぶと良いだろう。効果的な手法が学べるはずだ。


 まあ、危険を顧みず、銃弾が飛び交う中、治療したいと言う救急士や正義感の強い方々はそのまま、その場で処置したり、飛び出して同僚を運ぼうとするだろうが、正直、それはやめたほうが良い。

 死んだ人間は、誰も助けることは出来ないからだ。

 命があるからこそ、誰かを助けたり、有益な行動が出来るのであり、例え、同僚が苦しんでいようとも、決してあなたの命を捨ててはいけない。信じるべき何かがあるのなら、感情に流されすぎるべきではないだろう。

 消防、警察、軍など、誰かを助けるべき立場にいる人に共通することだが、卑怯なように見えても、まずは自らの命の安全を確保するのだ。死んだ人間は何も出来ない。

 そして、それすら出来ぬ人は誰も救うことはできないだろう。


 また、警察や警備、消防などの場合、救出用にポリカーボネイト製の抗弾盾などを、持参すると良いだろう。防弾効果は微妙だが、本格的抗弾シールドより安い。予算がつかない場合、仲間内で金を出し合って購入するにはまずまずだろう。

 

 22口径のライフル弾すら止められないジュラルミンの盾を何枚も重ねるよりかはマシなはずだ。


 



 


                                                                                    

業界の裏事情について

仕事の道具を立て続けに、通販で購入した。


 私は、仕事の道具をさまざまなメーカーから購入するが、その中でも、際立った存在がBLACK HAWK社のギアだ。

 手にした瞬間から、その存在感が違う。

 

 その手の職業人にとっては、有名なEAGLE社もそうだが、強靭な素材と言われるコーデユラナイロンを使った製品は、我々の仕事で酷使するには、まだまだ強度が不足している。摩擦に対して、擦り切れてしまうのだ。


 だが、BLACK HAWK社の製品は違う。コーデユラが擦り切れて、文字通り、ボロボロの様相を呈する頃、BH製品は硬さが取れて、味が出てくる。

 

 EAGLEやブラック○ォーターの製品とBHを並べると、その存在感の違いが伝わってくる。まるで、大人と子供の違いに見えてくる。

 SPEC-OPS社は、オーソドックスだが、非常に使いやすく、現場の人間の視点で作られている。色々と考え、試した挙句、SPEC-OPSと言うパターンが多い。

 EAGLEも中々だが、質実剛健、真のタフギアはBHではなかろうか。


 ちなみに、BHが作る靴や服はOEMであり、いまいちだと言う話だ。


 こんな、HPを見るはずも無かろうが、BWに見つかると、消されそうなので、○抜きした。なんだか、マニアには有名(ヒーローっぽく)になりつつあるが、BWは怖い会社だ。

  ちなみに、メイド・イン・チャイナで無いのも良い点だ。某国防機関のPXで取り扱っている戦人というギアは、メイドインチャイナだそうだ。それでいいのか○衛隊。

  ちなみに、米軍では、MICは納入禁止だそうだが、BHはMICをメイドインベトナム等と偽って納入し、スキャンダルに発展したそうだ。日本の政府機関もそれぐらいの姿勢が欲しい。



 形が大事な人や、遊び半分の方には関係ないが、BHは命を掛ける事の出来る数少ないギアメーカーだ。

 

 

戦場からの風

 先日、米軍が開発していた、先進的な歩兵戦闘システム(ランドウオーリアー)の主力となるべき小火器システムが、開発中止になったと聞いた。

 まぁ、当たり前と言えば、当たり前だ。


 歩兵の戦闘能力を向上させたい場合、一体、どうすればよいのだろうか。

 強力な通信システムによる。目標情報等の情報の共有化か。コンピューターを組み込んだ照準システムか。


 確かに、ハイテクは、歩兵の強力な味方になるだろう。

 ハイテクに対応できない歩兵は、未来の戦場において敗北するかもしれない。

 

 が、ハイテクだけが、唯一ではない。本当に歩兵が望み、歩兵の能力を格段に向上させるものがある。

 それは、装備重量の軽減だ。

 1キロの重量増加ですら、歩兵の戦闘能力を奪う。ましてや、10キロの増加は破滅的だ。

米軍のレンジャー部隊は、古参の隊員と新人の区別が容易につくという。

 巨大で、強そうなサバイバルナイフを持つ者は、新人。小型のナイフ、歯ブラシの柄まで切り落として重量を削る者は熟練者だ。


 空調の利いた開発室の中、あるときは灼熱の太陽に焼かれ、あるときは酷寒の中、巨大で重い装備を何日も付け続けることなく、戦場の匂いを嗅ぎ取ることも無い(そして、それを行おうとせず、人の話だけ利いている)開発者の方々は、この点をよくよく踏まえてもらいたい。


 重量の問題は、歩くことしか出来ない歩兵にとって死活問題なのだ。 日ごろ、体を鍛えろとか、そういう話ではない。20キロ、30キロの装備は、いかに体を鍛えようとも、戦闘能力を大きく減殺するのだ。