【第125話あらすじ】「なつよ、新しい命を迎えよ(125)」 産休が明け、再びアニメーションの仕事に戻ってきたなつ(広瀬すず)。しかし、仲(井浦新)から新しい作品の作画監督ではなく「魔法少女アニー」の原画として復帰するよう言われる。そんな中、なつは仕事に集中しようとしても優のことが気になってしまうのだった。一方、自宅では坂場(中川大志)が翻訳の仕事をしながら優の面倒を見ているが、坂場もまたアニメーションのことが気になっていて…。 (Yahoo!テレビより引用) |
昭和42年(1967)年――劇中のなつは、いよいよ東洋動画に復帰。
「なっちゃん、お帰り!」
「おめでとう!」
神っちはじめ、仕事仲間の祝福を受けます。
仲と井戸原に、なつはこう挨拶をしておりました。
「ご迷惑をおかけして……」
「迷惑だと思っていないよ」
きっぱりそう言い切ります。優のような子供が育ち、アニメの視聴者になる。本来そうあるべきですよね。
優と名付けた娘はかわいいのかと井戸原に聞かれて、なつはこう言います。
「もう、思い出させないでください!」
やっぱりそれはそうなのです。
「今日から、またよろしくお願いします!」
なつはそう告げて、職場に復帰です。
なつは新作ではなく、放映3年目に突入した『魔法少女アニー』班に復帰。
新作の作画監督の前に、古巣復帰して体力を戻す。
そういう仲の気遣いでした。
仲は優しい性格です。彼自身の家族を見てきたからこそ、出産の苦しみや体力低下を理解しているのです。∑d(゚∀゚d)イカス!!
そんな仲の気遣いのあと、なつと同年代のモモッチとも廊下で出くわしました。
「お久しぶり〜!」
モモッチは、なつがお母さんぽくなったと言います。
「たくましくなった」
前からたくましかったけれど、とも。
モモッチは、なつの復帰を喜びます。仕上げとしてトレースしていても、動きが違う。そう励ますのです。
これは嬉しい言葉ですよね。同僚に認められ褒められるのは何より嬉しいかもしれません😊
「なっちゃんは働く女の期待の星! しっかり頼むよ!」
モモッチはそう励ますのでした。
いいなぁ、女性同士のエンパワメント!
モモッチはちょっとイッキュウさんを気にしていたような、そんなニュアンスはありました。むしろ早かった。でも、嫉妬しないし、対立もしない。そういうことがあってもいいでしょう♪
「なっちゃんお帰り〜!」
アニー班もなつを迎えます。
無事女の子を産んだと報告。荒井は復帰して大丈夫かと言うのでした。茜の頃はどうにも無理解なところがありましたが、彼なりにいろいろと勉強しているのでしょう。
「イッキュウさんの子守りなんて想像できない」
なつはそう言われます。
カチンコすら落としていたイッキュウさんですからね。でも、彼は頑張ればできるんです!
なつが原画として復帰する、3年目を迎えた『魔法少女アニー』。今や人気コンテンツです。
現在のプリキュアシリーズは年度ごとに変わるので、おもちゃを買う保護者側も悩ましいところですが、昔はそうではなかったんですね。
イッキュウさんは、育児と翻訳業をこなしています。
泣く優をあやし、彼は語りかけます。
「優ちゃんのママは頑張ってるよ。寂しくても我慢してね。優ちゃんのママはアニメーター。アニメーターは、ありえないことを本当のように描く人のことです」
彼らしいセンスが光ります。なつとイッキュウさんの決断を、当時ではありえないという批判は当然あるのでしょう。その答えとして、アニメーターという職業がある…多分ね。
そのなつは、中島が腕を上げたと褒めています。
「腕にタメを作るともっといいと思う。この調子で、もっとがんばって!」
なつは上司としてもいいなぁ。指示に具体性があるんですよね。
自分が抜けて気合が入ったとか、この私の思う通りの絵を描いてこそだとか、そういうことは言わないのですよ。
技術的な指導は、中身がきっちりとあります。
そんななつは、仕事中は優のことを忘れようとします。
けれど、無理。机の前にある、優のスケッチをどうしたって見てしまう。
家庭を捨ててこそ、犠牲にしてこそモーレツ社員!そんな考え方は、むしろ異常ではないでしょうか。
そのころ、マコ・プロダクション――略してマコプロに、イッキュウさんからの電話がありました。
マコは、生まれた女の子の顔を見に行きたいと喜んでいます。仕事復帰はまだ難しいと聞かされ、納得しているのです。
『三代目カポネ』の進捗は、なかなか難しいようで。
日本初の、大人向けアニメーション。
まだ馴染みがないとマコは不敵な笑みを浮かべます。
パイロット版を作っているそうです。
ここで、キャラクター人形やデザインが出てきますが、なんともワクワクさせられます。
そしてやっぱり、咲太郎とファッションセンスが似ているんだな😂
実はイッキュウさんが翻訳している作品とは、英米のミステリでした。
だからこそ、協力できそうだと持ちかけます。
マコさんからすれば、そりゃ垂涎ものの人材ではあります。
ただ、なっちゃんに負担をかけないことは前提でして。
「こっちはいつでも待ってるから!」
マコはそう念押しします。
これも重要なことじゃないかな?
マコやイッキュウさんの姿勢は、甘ったるく思えるかもしれない。
けれど、甘いからこそ人材が集まるということでもある。
特殊技能や向上心はないけれど、徹夜や飲み会参加の得意な人材か?
空気は読めないし、育児は大事。けれども、特殊技能と向上心がある人材か?
前者にとって心地よい環境を整備するということは、後者を排除し、組織の停滞を招くという話でもある。
そんなこんなで『半分、青い。』の萩尾律が退職する過程も、昨年描かれたわけじゃないですか。
ゆとりがないということは、組織崩壊すら招きかねないんですよ。急がば回れ、ってことなんです。
「お疲れ様でした!」
終業と同時に、なつはすっ飛んで帰宅します。
そして帰宅すると、我が子に呼びかける。
「優ちゃん、おいで!」
抱っこして、ずーっと我慢していた思いを打ち明けるのです。
イッキュウさんは、ノートにミルクと排便、昼寝の時間を記録していたと言います。
さすが! なつはそう感謝します。
これも、かなりいい。イッキュウさんは苦労アピールをするわけでもない。しちゃいけないというわけでもありませんが、母がやる仕事をかわったという押し付けがましさはないのです。
なつも、褒めてダメ出ししない。だからこそ、イッキュウさんが買い物に行けなくて食事の支度をしていないと言っても、そこはなつも素直に受け止められるのです。
食卓を囲み、二人は語り合います。
仕事場のことを聞かれて、なつはちょっと物足りなそう。新作もなくて、同じ古巣に復帰しただけ、変わらないと言います。
イッキュウさんは、ここで新作現場で残業が続いたら、持たないだろうと言います。
俺の気持ちを考えろでもない。説教でもない。あくまでなつ目線に立って考えております。
父ナレがここで語ります。
『生まれてからわかること。一番の敵は、子供が気になる自分自身。』
3ヶ月健診の場面へ。
場面が変わり、敵と味方が語られます。
『敵は、優の病への心配でもある。
味方は、仕事への情熱です!
味方は、イッキュウさんの楽しそうな協力です。
何よりの味方は、絶対的な愛おしさです――。』
ここで、帰宅したなつにイッキュウさんが自分の顔を見て笑ったと言います。
なつはずるいと食卓から立ち上がり、優を笑わせようとするのです。
『敵は、つまらない嫉妬心だったりしました――。』
父ナレがまた言います。
『最大の成長は、優の成長を見守る喜びでした。』
そうこうするうちに、あっと言う間に1年昭和43年(1968)年が経過しました。
なつは、福祉事務所の村川の元に向かいます。
父ナレがこう告げます。
『味方は、思いがけず現れたりします――。』
「いつぞやは、大変失礼しました」
おっ? 村川さん?最初の印象と違うぞ。
やっぱり、上からの指示でああいうことを言わされていたのかな。
なつは、まだ0歳児の我が子のことを語り、0歳や1歳でも預けられる保育園探しを頼むのでした。
それから数日後。なつは、帰宅します。
おかえりと優は笑っていると、イッキュウさんが迎えるわけですが。
テーブルには、福祉事務所からの通知が積まれていました。その結果は?
「どこも落ちた……全部落ちた……」
父ナレが語ります。
『敵は、いつどこでやってくるかわかりません。
ああ、なつよ、こんな時でもおそれるな――。』
来週へ続く・・・