【第111話あらすじ】「なつよ、開拓者の郷へ(111)」 剛男(藤木直人)や夕見子(福地桃子)が勤める農協では、酪農を守るため、工場を新設し、乳業会社を造ろうという案が出ていた。しかし、反対派と折り合いがつかず、組合長・田辺(宇梶剛士)をはじめ、泰樹(草刈正雄)や天陽(吉沢亮)ら酪農家が集まり、激しい議論になる。その時、坂場(中川大志)の言葉を思い出した菊介(音尾琢真)が、酪農への純粋な思いを語りだし、なつ(広瀬すず)を始め、皆はその話に耳を傾け…。 (Yahoo!テレビより引用) |
昭和41年(1966)年――なつが結婚報告に出向いた実家で起きた十勝の乱。
農協組合長・田辺念願の十勝酪農王国が建設なるか?
遅くとも、この土曜午前11時までには決議書提出をせねばなりません。
田辺は、これがかえって十勝酪農家を団結させるまたとない機会と思い始めます。
そこへ、軍師・夕見子が援軍を連れてやって来ます。なつを連れて、組合長室に入ってくるのです。
「なつちゃんのおかげで【共同販売】が実現した!」
【共同販売】とは・・・かつて泰樹が猛反対していた、農協主導による【乳製品メーカーを経由しない制度】です。
思えば田辺の構想には、遠大な一貫性がありました。田辺は、あのときこそ覇業もとい王道の一歩であったと振り返り、なつに感謝を見せます。
「なまら感謝してる!!」
という言葉には、万感の思いが詰まっている。乳製品メーカーの裁量による中間搾取を排除し、酪農家のための農協のあり方を目指していたと、わかるのです。
その田辺の夢がどうなるか?
「今日、潰れるかどうか……いわば天下分だ!」
「実現させましょうぞ!!」
そう深刻な場で、興奮気味なのが坂場です。
「おおっ、なつちゃんの許嫁は頼もしいなぁ」
「このような組合が好きでして……」
なつがそうフォローします。たしなめるわけでもなく、フォローに回る。
そして組合長室を出ると、仲間が次々と集まっております。
そこには、番長&よっちゃん!
そして天陽と、我が子を背負った靖枝もやってきました。
番長がちょっとここで焦り、なっちゃんも結婚するだのなんだのアタフタ。
と、よっちゃんがナイスカットインでたしなめています( ´,_ゝ`)プッ。
こういうちょっとした仕草に、夫婦の間柄が出ていていいですねぇ
ただ……まぁ、当事者たちは、全くそういうことを気にしていないんだな。
「なっちゃん、おめでとう!」
天陽は本当に嬉しそうですし、坂場も「あの絵を描く人に出会えた」と満足そうです。
山田家からは、正治も参陣です!
正治はそこまで出番が多いわけではありませんが、セリフが鋭く、かつ政治的なスタンスが見える人物です。作劇上、重要なんですよ♪
鬼畜米英と言っていた国が一転して、アメリカ礼賛になっていったこと。
その国の政策を信じて入植した結果、困窮の極みにあったこと。
政府が言うことだから、信じるわけではない。
そういう姿勢が、彼にはあります。
ちょっと懐かしい同窓会状態になりかけたところを、この正治登場でひっくり返されます。
「工場設置決議のため、全組合長集合とは!」
「こうしてはしてられない!」
ドヤドヤと、酪農家たちはその会場を目指すのでした。
「十勝協同乳業が実現するためには、工場設置許可届を早急に全会一致で出さねばならぬ。さもなくば潰される! 皆の者、一致団結してくれぇい!」
田辺組合長が懇親の言葉を投げかけます。
しかし、その思いに賛同する挙手が、思いのほか少ない。
反対意見もあり、その一人がこう来おった。
「国が無謀と言うからには、失敗は必定です……失敗して、これ以上の苦境に立たされたらば、如何する!」
「失敗はしない! 乳製品メーカーを締め出すつもりも毛頭ないわ。共存共栄、めざすところはそこなのです!」
夕見子がこう進言します。
「酪農家の未来。酪農家の誇りのためではありませんか」
「その通り! 乳製品のみが栄え、酪農が滅びてはならぬ。これぞ、十勝の使命じゃ!」
しかし、一堂に会する彼らの心を動かしたのは、菊介でした。
「うまいバターを作れるんだべ?
オレらが、オレらの手で、おいしいバターを作る。迷うことあっか?
オレらの手で、人に喜んでもらえることをすんのに、なして迷うことあるんだ?
オレらは開拓二世、三世だ。大地を切り拓く喜びはねえ。んだけど開拓できることはまだあっぺな。
オレは学もねえただの牛飼いだ。その牛乳が人に誇りを与えるならば、そったらうれしいことはねえ!工場で、牛飼いの喜びを作らせてください!」
これが変わる契機になります。その場に集まった皆の心がひとつになるのです。
「賛成!」
「工場を作れ!」
「そうだそうだ!」
わーっと盛り上がる中、剛男がその場をまとめます。
「わかった、わかりました、全員の決を取ります!」
酪農家全員賛成、組合長も賛成!
「ありがとうございます!」
かくして決まった工場設置届を、田辺組合長以下、連合軍が提出へ向かいます。抗議、意思を見せつけるために、全員で向かうのです。
柴田家の面々は、スピーチに感動したと菊介に伝えようとします。
ところが彼自身が一番困惑していた。
「なしてしゃべったかわかんねえ」
そして、坂場の牛舎での話を思い出しながら、こう言うのです。
「お前のせいだ!」
このやり取りを経て、こう皆決意をかためました。
「最後まで行くべか!」
「よーし、全員で殴り込みだ!」
ここで夕見子が訂正します。
「ちがう、百姓一揆だ!」
細かい指摘をしおって。策士め・・・こういう細かいことが気になって仕方ないのだな😀
「よしいくぞ!」
かくして皆進軍するわけですが、二人の開拓者が残っております。
「もうわしらの出る幕はないですね」
「うん……」
悠吉にそう語りかけられて、泰樹は感無量の表情を浮かべております。
二人は、軽く叩き合って労うのでした。後継者を見つけた開拓者の喜びでもあるのよ😊
かくして、連合軍は十勝市庁舎に到着。
そこには、マスコミが待ち受けておりました。
そこには、あの信哉も来ているのでした。
そうか。こうして関わることもできるんだな。(p゚∀゚q)おぉ♪
かくして、田辺政人組合長と大清水洋市庁舎長の対峙します。
演じる森崎博之さんは、北海道を代表するTEAM NACSのメンバーです。
ここでのセリフのやりとりも、なまら熱いんだわ。
「ここまで騒ぎが大きくなったからには、矢面に立たざるを得ない。確かに受け取った!」
「市庁舎長殿ッ、何卒、どうか何卒、十勝農業の苦しみを、今回のことをッ、我らを潰さぬよう、お願いします!」
「潰すとは言ってないぞ」
「それでは今回のやり方は何だったのか!」
剛男がここでそう告げます。成長したなぁ
「酪農を守れ!」
「それでもあんたは道産子かッ!」
「あいや、それがしこそ骨の髄から、道産子でござる! 北海道を思う気持ちは、あなた方にも負けぬ! この大清水、必ずや、十勝を酪農王国にしてみせる! どうか皆さんも、頑張ってください!」
「どうもありがとうございます!」
ガッと熱く手を握りあい、興奮したのか、組合長がよろめきます。
「大丈夫だ、問題ない」
興奮ですよね?病気じゃないよね?本作は伏線が細かいから不安ではあるのですが
『なつよ、十勝にとって、歴史的な日になったな――』
父ナレがそう締めくくる中、波乱のなんだかすごい水曜日が終わってゆくのでした。
大清水さんが再登場するかどうかは、わかりません。
ただ、十勝酪農王国建国戦において、重大な役割を果たしたことは確か。ここぞという時に、投入されたと。菊介のスピーチは唐突だとか。山田正治はなんなのかとか。
だいたい説明はできるかな(・_・D フムフム
そしてTEAM NACSのメンバーが作劇上、かなり重要な役割を持っているとわかりました。
となると、気になるのが空白の大泉洋さんなんだよなぁ。
どうなるのかな・・・なまら道産子応援ドラマだべした