【第102話あらすじ】「なつよ、テレビ漫画の幕開けだ102)

なつ(広瀬すず)たちの作ったテレビ漫画「百獣の王子サム」の放送が始まった。十勝の柴田家では富士子(松嶋菜々子)や剛男(藤木直人)、そして泰樹(草刈正雄)も、なつの活躍を喜んでいる。東洋動画のテレビ班では、演出の坂場(中川大志)と制作進行が言い争いが増す。その間で、なつも新しいアイデアを出し、作品づくりの中核を担うようになる。その頃、帯広の雪月に、大きなカバンを抱えた雪次郎(山田裕貴)が現れて…。

Yahoo!テレビより引用)

昭和38年(1963)年――なつの手がけたTVアニメ『百獣の王子サム』が、日曜夕方に放送スタート!

咲太郎と亜矢美とともに、なつが画面を見つめます。

クレジットには「奥原なつ」の名前も!きっと千遥にも、姉の名前は届くことでしょう。

坂場も川村屋でじっと見ています。ここも面白いのですが、なつの情熱を帯びた顔に対して、坂場はよくわからない顔をしています。冷静さ。真剣さ。緊張感。そういうのがあまり感じられない。これも彼の特性でしょうd(´∀`*)ネッ

 

十勝の柴田家でも、もちろん見ていました。富士子はなつに電話を掛けて、感想を話しています。孫のちーくんも好きなのだとか。

ちーくんこと地平とは、照男と砂良の長男です。いい名前ですね。富士子と剛男にとっては初孫、泰樹にとっては曽孫にあたります。大きくなりましたねえ富士子も髪型が変わりました。年月は確実に流れています😲

なつはちーくんに会いたいと甘えています。

なつが泰樹の様子を聞くと、もう牛舎に行ったと富士子は返すのでした。

その泰樹は、戸村親子にテレビくらい買えと言っております 菊介は、労働組合を作り、賃金をあげると……これも伏線かな。給与アップには労働組合がいいべさ。

一通り話が終わると、富士子はさっさと電話を切ってしまいました。孫をあやしていた剛男が、自分もなつと話したかったと文句を言うと、用事もないのに電話代がもったいないと言い切られます。

 

そして喫茶店で、なつはモモッチと『百獣の王子サム』の感想を語り合っています。

「思ったより絵が動いていた!」

そうモモッチが言うと、なつはこう返します。

「ぎこちないなー、って……」

モモッチはなっちゃんらしいと励まします。モノクロでなければ、色をつけたいくらいだって。嬉しい励ましですね。

なつは、猿渡がささっと描く要領の良さを褒め始めます。モモッチは、なつのテレビチームが順調なんだね?と言うわけですが。

「そうでもないんだわ」

なつはそう語ります。

問題は……

【ジャーン、ジャーン、ジャーン!】

げえっ、坂場!

あいつでした。

アグレッシブ関西男・荒井が叫んでいます。この荒井、服装のセンスが強烈で、見ていて楽しいものがあります。亜矢美とも違う、関西らしいセンスやで。

坂場の求めるクオリティだと、4,000枚になるとか∑(Д゚;)エーッ。

対して『鉄腕アトム』1,000枚と説明されるのもうまいのです。4倍の差ともなれば、非常に困難だとわかる。こういう数値の比較って非常に大切ですよね。

しかし、そんなデータを示しても、坂場は納得できません。

『鉄腕アトム』は個性があってこそ」

そうなんですよね。手塚治虫氏の原作ありきであります。

 坂場よ……あの関西弁とシャツに一歩も引かないのか。度胸あるなぁヽ(д`ヽ)オロオロ(ノ´д)ノ。

ここでなつが、提案します。

まずは虎同士の乱闘シーンを見直す。

土煙を使い、もこもこした中から止め絵で面白い顔を出す。

茜はそれで喧嘩を表現するのかと感心し、猿渡も賞賛しています。

やっつけるところも、星だけで表現すると。

「手抜きというより、子供に暴力を見せたくないんです」

なつはそう語ります。それでいて、丁寧な場面では枚数をかけて、メリハリをつける。思い切ってそういうことをしたい。

坂場にそう許可を得ようとすると、対する返答がこの調子ですわ。

「決めるのはあなたです。僕は精一杯話の内容を考えます」

ドヤァ……いや、ドヤァとしている意識は本人にもないのでしょうけれど。

これも結構、イライラする反応ではありますよね。 権限があるなら決めんかーい! そう言いたくもなるところです。

ただ、表情が乏しいんだかなんだかわからない、そんな顔からは喜びがうかがえるんですね。

彼は彼なりに、満足しているんだと思います。

 

そのころ北国ではーーそう意味ありげなナレーションが入ります。

彼の後ろ姿が映し出されま。

「ただいま」

帯広の雪月に、雪次郎が戻ってきました。

 妙子が喜んでいます。

「帰るなら帰るって、知らせてくれたらいいしょ!」

それから、とよや雪之助を呼びに母が奥まで引っ込むと、雪次郎は『かもめ』のポスターを見ているのです。

脳裏に蘇るのは、蘭子の言葉。あの人の分まで生きて欲しいという、その言葉。

被爆死した先輩と重ねていた彼女の言葉でした。

「正月帰るなら、ちょっと早えんでねえか」

雪之助も喜んでいますが、どうやら少し早いようでして。雪次郎は、クリスマスにあわせたのだそうです。そしてこう言うのです。

「父さん、クリスマスケーキ作るべ」 

「どうかしたのか?」

 そう問われて、雪次郎は『かもめ』のポスターをむしるように剥がすのです。

 「父さん言ったべ。諦める時は、潔くあきらめろって……」

 雪次郎がそう告げると、とよはこう来ました。

 「セリフを忘れたんかい?」

 「そったらことでねえ。もう悔いはないんだ。もう決めたのさ。俺はもう、菓子屋に戻る」

 「バカでねえか! そんな中途半端なことで、菓子屋になれるか!」 

 雪之助はそう返します。

 これもうまいんですよね。根性なしだとか、ほれ見たことかとか、そういう上から目線でもない。

戻れるのならば、それでもいい。そういう寛大さも感じさせます。

雪次郎はそれでもいい、そんな中途半端な人間を菓子屋として鍛えてくれと言い出すのでした。

「逃げたわけでねえ。逃げてねえ、捨ててきた!」

雪次郎はそう強く宣言するのでした。

だからクリスマスに戻ってきたのですね。

大正時代からクリスマスのケーキは、日本の定番です。菓子店の書き入れ時といえば、やはりクリスマスでしょう。

けっぱれ、雪次郎頑張って!(`・ー・´)b

 

その頃、新宿の風車のカウンターには、蘭子がおりました。

「そう……北海道に帰ったのね。別に心から辞めろと言ったわけじゃない」

亜矢美は微笑み、こう返します。

「彼にもわかってた。わかったから辞めた……」

考えた結果、開拓者になるには演劇ではなく菓子屋なのだと。そういう結論に至ったのです。

「だったらもうあれも剥がしたら」

蘭子は『かもめ』のポスターをさしてそう言います。

ここで亜矢美、ニヤリとしてこうきました。

「うちは思い出を捨てない店ですから。残しておきましょ」

粋だねえ。このかぶき者は常に粋です音符

 

そしてここで、ケーキが出てきます。 昭和らしい、素朴でノスタルジックなクリスマスケーキです。今時は見かけないタイプ。本作の料理担当者さんはいつも仕事が丁寧だなぁ∑d(゚d)イカス!!

「メリークリスマス!」

『ああ、なつよーー降り積もる雪にも、やがて時間が過ぎてゆくだろう。

その先に残るのは、思い出か愛かーー来週に続けよ』

先週のラストとは違って、生真面目かつロマンチックに父ナレが告げる中、なんだかものすごいことになりそうな来週へ!

 

2週連続、道産子(夕見子&雪次郎)の恋愛模様でしたラブラブ

ただし「抹殺パンチ」無双だった先週から一転して、今週は極めてシリアスです。

雪次郎は虻田に合流できたわけで、才能はあるのです。

とよの言葉を否定したのもわかります。

全てが愛ゆえとも言えるし、彼は気づいたのかもしれない。

【蘭子は自分を通して、思い出の中にある先輩を見ているだけ】

なのだと。

それは非常に残酷なことであります。

思い出の彼には勝てない。

彼の身代わりとして愛されることは、自分の人生を生きることでもない。

愛を捨てることになっても、自分なりの人生をつかむためには、菓子屋になるしかない。

菓子屋を継ぐというルートに、彼なりの忌避感があったかもしれないけれども、レールに乗っかったわけではなく、選んで引き返したことにはなります。
 

そして来週ですが

まぁ、夕見子と雪次郎はさておき……散々引っ張って。

恋愛で引っ張って、いよいよなつハート坂場です

もうこれは予告編で出てきたし、いいっしょ。

人格的に難がありすぎて、公式サイトでもそう明言されている坂場。

こいつは問題外だと思っていたら、本命でした……全くわからん😱