【第97話あらすじ】「なつよ、テレビ漫画の幕開けだ(97)

昭和38年夏、なつ(広瀬すず)は東洋動画の原画担当初の女性アニメーターとなった。風車では、週刊誌に載ったなつの話で盛り上がっていた。そんな中、咲太郎(岡田将生)が、劇団の中で雪次郎(山田裕貴)と蘭子(鈴木杏樹)の仲が噂になっていると口にする。雪次郎が気にしていないか、心配になったなつは部屋を訪ねる。一方東洋動画では、大人気テレビ漫画の影響を受け、社内でもテレビ漫画を製作する班をつくる話が出て

Yahoo!テレビより引用)

昭和38年(1963)年――なつはなんと、取材を受けております。『週刊文夏』の「フロンティアの女たち」というコーナーだと。('`ε'`)プッ

時代を切り開く女性アニメーターというわけです。開拓地の女!泰樹も納得することでしょう。

北海道から上京して7年目にして、今なお子供の頃の夢を見続けているようだと語ります。

広瀬すずさんはなつにぴったりな?夢を見ている純粋さが出てた気がしますびっくり

 

その出来上がってきた雑誌を読んで、亜矢美も感心しています。

「できる女って感じ!」

「目立ちたがり屋みたいで……」

そう照れるなつ。これも彼女の性格で、目立ちたいわけではないのですね。

アニメーター試験で腕を振り回す。

 階段や廊下で動きの確認をする。

 服装が個性的。

 言うことがキツい。

こういう言動で以って、目立ちたがり屋だの、アピールがウザいぶりっ子だの、そういう指摘には困ったものです。まぁ、揚げ足取りですねタラー

 

亜矢美は雑誌を大量に買い占めております。

なんでも常連さんに売るみたいで、彼らも欲しがっているそうです。大好きな女将の娘みたいなものですからね。

家族や信哉には送ったのか?

と聞かれると、なつは照れております。信哉は現在札幌の放送局勤務だそうです。

札幌といえば、駅のすぐ裏に北海道大学のキャンパスもありますよね。

大学を出たあと、あの夕見子は何をしているのやら。まぁ、広い街ですから、そう偶然に夕見子と会うとは限りませんが。

それでもなつの記事は買っていることでしょう。

なつはこう呟きます。

「千遥に送れたらいいのにな……」

「きっとどこかで見てるって」

亜矢美が励ましつつ、店内のポスターに目をやれば、漫画映画『わんこ浪士』に、

 「奥原なつ」

の名前は掲載されるようになっておりました。目標達成ですね。ヤタ───ヽ(〃∀〃)ノ───♪

 

職場につくと、同僚たちがなつの顔写真を切り取って、お面がわりにして待っていました。

「夢を見続けたい……奥原なつ」

堀内がそうからかい、なつは照れます。

メンバー全員ですっかり騒いでいます。

ここに仲もいて、大事な話があるから、と会議室へ呼び出されます。

今や仲も中間管理職でした。

 作画課長。咲太郎同様、彼も服装から出世がわかります。

茜も呼ばれていると告げると、お調子者の神地がこう言い出します。

「マコさんの時みたいに戦うとか? 美人アニメーター対決?」

すると即座に茜がたしなめます。

「調子乗ってっと冗談じゃ済まされないからね!」

本作は女性がきっちりと怒るからいいですね。

「やだぁぁ〜もぉぉぉ〜!」

「んもぉ〜〜、神っちってばぁ〜〜」

みたいな反応、一切なし。

 

 

さて、会議では。当時話題の『鉄腕アトム』のテレビアニメの話になりました。

今年(1963年・昭和38年)の1月から放映されて、話題沸騰だそうです。

 実名が出てきましたね。😲

そして、これからはテレビで漫画を放映する時代だ、テレビアニメ時代だという宣言がなされます。

会社でもテレビアニメチーム結成となり、なつが原画茜が動画という構想を持っているようです。

 大抜擢ではありませんか!

企画は猿渡竜男でした。ずっとあたためて、出してきたテレビアニメ案が『百獣の王子サム』です。

ジャングルに捨てられた少年が動物に育てられ、活躍。やがて百獣の王になる。

なんとなくターザンぽいな、と思いますよね。

「おもしろそう!」

なつは目を輝かせています。北海道育ちの彼女にはぴったり。猿渡は自分がひそかに出していた案だと語り、嬉しそうです。

しかし、演出家デビューとなった坂場は苦悩しています。

 暗い顔を見せているのですが……

こやつは空気を読まんからのぅ。

 上司に不満を見せたらどうなるか。そういうことはどうでもいい。

「仲さんに質問です。東洋動画らしくないとは思いませんか。『アトム』と同じように作るということは……」

めんどくささが炸裂してるぞーっ!

仲も苦い顔になります。悩んでいるのでしょう。

低予算で、ちゃちゃっと作る。

そういうコストパフォーマンス重視が『鉄腕アトム』のメリットだと。

「仲さんは、あれがアニメーションだと認めていますか? 僕はそんな東洋動画らしくないものは、アニメーションではないと思います」

仲も認めます。

「それでも作る価値はある……」

彼なりに苦しいんですね。企業ですから金は稼がねばならない。

 

『なつよ、新しい時代の波が押し寄せてきた。

それに翻弄されるか、乗るのか――。』

父ナレがそう宣言する、新しい波の週が始まりました。

 

本作でも珍しい、実名アニメの登場です。

しかも、これで手塚プロダクションは納得するのか? というぐらい、

 【低予算でアニメではない】と言い切られている。ドッヒャ―――∑(´▽`ノ)―――!!

度胸があります。坂場だけじゃない。スタッフそのものが度胸バリバリです。

こちらが心配するぐらい週の初めから名作アニメに対し挑戦的でございます…色々大丈夫なのでしょうか😅