[第5話あらすじ]
帯広から柴田牧場に帰ってきたなつ(粟野咲莉)は泰樹(草刈正雄)の許しを得て学校に通うことになった。登校初日の休み時間、転校生に興味津々の同級生たちに囲まれると、東京で浮浪児だったことをからかわれてしまう。そのとき、教室でひとり絵を描いていた山田天陽(荒井雄斗)がなつをかばう。放課後、お礼を言おうと天陽に近づいたなつは、まるで生きているかのように躍動する、ノートに描かれた馬の絵に目を奪われる
(Yahoo!テレビ]より引用)
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【なつぞら】-第5話-

僅か1分間だが、前回を無駄に振り返らずに前進を選んだようだ。やはり、勢いがある内に話を進めると言うよりも、話を積み重ねておくことが、特に朝ドラの子役で描く幼少期にはとても大事なことだと改めて思う。というのも、ここでかなりのヒロイン像が決まってしまうから。
そして、それを大人版になって、ご都合主義で変えて失速した作品もある。※おっと、子役時代のない作品でも失速したものもあったかヽ( ´―)ノ フッ
物語序盤は、なつが泰樹の許しを得て小学校に通い始めたこと以外は、特段に話は進んでいない。しかし、なつを取り囲む状況を描き、その状況へのなつの対応を丁寧に描く事で、なつがどんな人間なのかを掘り下げた。
そうすると、主人公のなつが見えるに従って、なつに関わる人たちの人間性も見えて来る。なつに「これあげる」自分の服を照れ臭そうに渡した夕見子も、なつをからか往年の“アニメ名作劇場”にでてきそうなイジメっこ男子らしかり、今回、チラッと登場した郵便局員でさえ、人間性が見えた。もちろん、なつを取り巻くの大人たちの気持ちもです!
プラスとマイナスの感情の、台詞の表現が違うように思える。嬉しいとか感動したとか言うプラスの感情表現は直接的な台詞を使い、悲しいとか苦しいとかマイナスな感情表現は間接的な台詞を使って表現しているのも好感が持てるでしょう、それがドラマのメリハリに繋がり、また“笑ったり泣いたり出来る朝ドラ” になって行くのだと思う。
そして いよいよ「絵」が、ヒロインなつの人生を変える重要なアイテムであることを描き始めましたね。このテンポ感も良いと思います。とにかく、全体的に丁寧に分かり易く作り込んでいるので不満はありません。また、老若男女すべての人たちにドラマを魅せようと奇を衒わずに真正面から描いているのも良いと思いますね。