【半分、青い。】

上京して漫画家を目指すも挫折、100円ショップで働き、結婚・出産、離婚を経て帰郷。岐阜で五平餅の店を開くが、また上京して起業する。最後には、律とともに「そよ風の扇風機」を開発して大団円。「漫画家はもういいの?」「また仕事を変えるの?」「何がしたいの?」と疑問を持つ視聴者も少なくなかった。

また天才漫画家、秋風羽織(豊川悦司)や、漫画家を目指す鈴愛たちの姿からは、「作り手の苦悩が痛いほど伝わってくる。もの作りの厳しさが見事に描かれた。
また北川先生自身がツイッターに書き込んだことも話題となった。登場人物の心情を明かすなどし、“炎上”したこともあった。確かに「登場人物の気持ちなどは受け手(視聴者)が決めること。やりすぎた感は否めないが、もしかすると北川先生の計算のうちかも」と思う。それほどまでに視聴者は、鈴愛の人生や、律との恋愛物語に一喜一憂してきた。「恋愛は副産物で、クリエイターへの賛歌、母娘の愛などが根底に流れていた秀作。人間は完璧ではない、だからこそ愛おしいという『人間賛歌』だった」のかもしれない。