【半分、青い。】-百円ショップ編-

鈴愛、涼次、祥平の3人に張り詰めた空気が漂います。私にも伝わる緊張感が凄い。
鈴愛は雨の日のプロポーズを思い出しながら涼次への変わらぬ恋心を伝えます。

それでも涼次は無情にも「ごめん、かんちゃんをよろしく」と返します。
そんな涼次にムカつきはしましたが、目を真っ赤にして小刻みに震えながら涙を堪える姿に確かに家族を愛しているがそれ以上に映画を愛してしまったと感じて、涼次は自分なりに責任を負う覚悟なんだと理解しました。
涼次の言葉に鈴愛は「さよなら」と雨の日の魔法が解けたように奇麗に微笑みます。

傷付いた鈴愛の心を癒すのは空の青さです。鈴愛が呟いた「空が青い」が切なくて号泣です。ここに名セリフを入れてくる先生は流石です!
桜が咲く季節、鈴愛は3オバに別れを告げます。個性的ですがいいオバちゃんズです。
鈴愛は3オバ達に深々頭を下げてお礼を言います。お互い寂しさを隠し切れない別れのシーンですが、かんちゃんの可愛い無邪気さに少し心が救われたように感じほっこりと心温まるもなにか爽快感漂う名場面となりました。

夢を棄てられない夫と家族を守りたい嫁、夫婦がすれ違い別れる、現実によくある事です。
秋風編での鈴愛の挫折にしても北川先生はそういう現実のリアルを残酷にまで私達に見せつけます。

その辺の凡作なら鈴愛は律と結婚し出産育児もエンジョイそれを見守る家族友達でいいはず。でも先生はそれをぶん投げた。
鈴愛は画面の中のだけの明るく恵まれただけのヒロインではない。現実の人間と同じ「死んでくれと」思いたくなる冷え込んだ冷血さも持っている。そのリアルさ大好きなんですv