オーダー品制作風景☆ヌメ革タンニン増し増しウォレット 続編ですひらめき電球

 

前回は下準備を整えたところまででしたが、

今回はその続き、ざっくりと完成までのご紹介です。

 

上差しさて、ヌメの色を植物で色を付けていくことから。

 

すでにアカシアとその他の植物を用いた、事は前回の記事に書いていましたが、

今回の財布にはキハダという樹木から抽出した色素も使います。

樹皮のコルク質の下に黄色い層がありまして、

これは黄柏と呼ばれ漢方薬にも用いられるものですが

草木染めなどでも使われる素材です。

 

適当に細かく切って煮出して色素を抽出します。

キハダにはタンニンがほとんど含まれていませんので染液目的。

粘液質で濃厚な色素を抽出。布地に乗せると発色の良い黄色ですが、

革に乗せると黄土色の様なトーンに。

グラデーションにはその他に柿渋やフシなどのタンニンを用いて濃い色に変色させます。

 

そしてこうなります。

 

工程の繰り返しとあらゆる手を尽くしてここまで。

自然な艶と後の経年変化で深みを増す様に、ベジタブルタンニン、植物染色、

最後はカゼインで仕上げます。

 

この工程中には乾燥時間等が長いのでその間に内部を作り進めながらの加工となります。

 

最後に表の革と内部を縫い合わせると完成です。

 

工程は飛び飛びでご紹介いたしましたがこうして1つのアイテムが完成していきますキラキラ

仕切りもカード挿しもたくさん、財布というより小さめなセカンドバッグ程のサイズ感でしょうか、

圧倒的な存在感と重厚感でした。

スマホを入れても良く、お客様もこれ1つ手持ちでお出かけされる事も考えていた様でした。

 

通常の革染めは化学染料等を用いる事がほとんどですが、自然な物に自然を使いたい、

自然にしか出せない趣に魅力があると私は思うので植物での色付けを行っています。

 

革の渋や染め付けの事も時間がある時にまた記事にしたいと思っています。

 

今回は、納品でご来店の際に追加オーダーで揃いの名刺入れのご注文を頂きましたニコ

オーダー順の都合で制作はまだ少し先になりますが、余裕があればご紹介させて頂こうと思います。

 

 

おわり。