こんばんは。
相変わらず暑い日が続いていますが
なんとなく体も暑さに慣れてきたのか
1、2週間前より体が楽になったような気がします。
とはいえまだこれからさらに暑くなるので引き続き熱中症には要注意ですね。
こんな時はやはり精のつくものを食べるのが一番。
そんなわけで昨日はお昼にウナギを食してみました。
(先週もウナギがどうとか書いていた気がしますが・・・)
皆さんが思い浮かべるウナギの食べ方といえば?
十中八九「蒲焼き」か「うな重」という答えが帰ってくると思いますが
個人的には断然「卵とじ」です(笑)
なぜか私の実家では蒲焼きを卵とじにして食べる習慣があり
そのおかげで今でもウナギと言ったら卵とじがまず思い浮かびます。
もちろんウナギの卵とじが食べられるお店は知らないので
スーパーで蒲焼きを買ってきて自分で卵とじを作りました。
ん~、やはり美味♪
夏はウナギですな!
皆さんもモリモリ食べて元気に夏を過ごしましょう!
さて、食べ物のことを書いていたらお腹が空いてきてしまったので
そろそろ本題に移りたいと思います。
今日は、ベンツ W210 E240ステーションワゴンの修理について。
出先で駐車場に止めておいて、さあ帰ろうと思ったらエンジンがかからなかったとのこと。
直前にESP/ABS/BASの警告表示がメーター内のディスプレイに
表示されていたようです。
なんとなく想像だけでクランク角センサーかなぁなどと思いつつ
症状の確認をしているといつもと違う症状が。
エンジンがかからないだけでなくATのセレクターレバーも動きません。
クランク角センサーだけではこうはならないので
セレクターレバーの不具合の併発も視野に入ってきますが
事前の段階であまり先入観を持ってしまうと
かえって足元が見えにくくなってしまうもの。
一通り症状を確認したら頭をリセットして診断に入ります。
まずはテスターで各コントロールユニットに記憶されている
故障の履歴を読みだしていきます。
エンジンがかからないことと直接関わりがありそうなものから
なんの脈絡も無さそうなものまで沢山の故障メモリーが記憶されていました。
故障メモリーは全てが故障部位からダイレクトに発せられているものではなく
2次的に発生しているものもあるのでまずはふるいにかけます。
発生している故障メモリーから必要な情報を精査して診断の道筋を考えていきます。
エンジンがかからない時はすべてのシリンダーで燃料供給がストップしていたので
エンジン周辺の機械的な故障ではなく電気系統の可能性が高いですね。
いくつかあるW210のチェックポイントを診ていくうちに
一箇所ヒューズ切れが見つかりました。
ただここの10Aが切れただけではエンジンがかからなくなる原因としては物足りません。
普通に考えれば何もなければヒューズが切れるはずはありませんよね。
そこでもう少し詳しく見ていくと・・・
ヒューズ切れだけではなくリレーモジュールも焼損していますね。
こうなるにはそれなりの電流が流れる必要があります。
何かの電源供給、もしくはその電源を消費するものに
原因がある可能性が高いですね。
それほど複雑な基盤ではないので
電気配線図と並べてしばしにらめっこ。
車両に使われているほとんどの電装品は
それぞれが単体で電源とアースを確保しているわけではなく
他の何かと共有しているケースが非常に多いので
配線図をみてイッパツという訳にはなかなかいきませんが
おおよその見当をつけて順番にチェックしていくと・・・
ビンゴ!
ちょっと分かりにくいかもしれませんが
画像中央の丸い穴の奥に小さいブロアモーターが見えるでしょうか。
原因はエンジンルーム内のコントロールユニットボックスの冷却をしている
このブロアモーターの内部ショートでした。
完全に焼き付いて全く動かなくなってしまっていました。
そのほかの部分を診た限りでは
ブロアの焼き付きの原因になるような不具合はなかったので
ブロアモーターそのものの単体故障であることがうかがえます。
これが原因となってリレーモジュールの焼損に繋がったようです。
このような故障のケースはそれほど多くはなく
もしどこかで踏み外したり思い込みかがあったりしたら
本当の原因が分かるまでにもっと時間がかかっていたかもしれません。
今回の診断では基本通りの診断手順を踏むことと
固定概念を持たないことの大切さを実感しました。
頭は常に柔らかく、そして視野は広く。
言うは易し、行うは難しですが
そうなれるよう日々努力を続けていきたいと思います。
それではまた。
byサービスフロント鈴木