こんばんは。
皆さん、お盆休みはいかがでしたか?
テックセンターも昨日までお休みを頂いておりまして
本日より通常営業となっております。
今年のお休みは日中に活動する時間がそんなに長くなかったので
思ったほど日には焼けませんでしたが
その代わり日が落ちてから外に出ることが多かったので
やたら蚊に刺されました(-_-;)
何の対策もせず半袖短パンで夜釣りに没頭していたので
当たり前といえば当たり前ですが・・・。
さてさて、今日ご紹介するのは異音修理について。
私たちも頭を悩ませることの多い修理の一つです。
走行中に気になる音が出ていてもどこからか分からない。
それってすごい気になるし不安ですよね。
でもコレが意外と原因を突き止めるのが難しい。
そんな異音修理の一例を書いてみたいと思います。
車両は、ベンツ R230 AMG SL55 コンプレッサー。
バッテリー交換、エンジンオイル交換などと一緒に
異音の修理もご用命頂きました。
音の発生するタイミングとしては
車庫入れ時などにバックや低速でステアリングを切った時や
停止して据え切りをした時など。
「カチッ」というか「コキッ」というような音が出ます。
この音の表現の仕方も人それぞれで
同じ音を聞いても音の感じや聞こえてくる方向などは人によってまちまち。
この段階で一歩踏み違えると、深~くハマってしまうこともあるので
まず、オーナー様が感じている異常な音と
整備者が認識している異音が一致していることが重要です。
それが確認できたら、テスト走行を繰り返し行い
音の出るタイミングや場所などを絞り込んでいきます。
その後車両をリフトアップし、ある程度見当をつけてある部分を中心に
各部をじっくりと点検していきます。
今回の音は、ステアリング操舵時で
なおかつ大きな操舵力を必要とする時に
フロアの下あたりから聞こえていたので
フロントの足廻りとステアリング廻りに狙いを絞り点検を進めて行きました。
オープンモデルは、ボディに補強用のバーなどが取り付けられており
その取り付け部もしばしば異音の発生源となるので
その辺りも入念にチェックしていきます。
一番分かり易いのは、こうしてリフトアップした状態で音が再現できれば
発生源の特定はそれほど困難ではないのですが
ほとんどの場合、音を再現させながら点検を行うことは難しいです。
なので、一発で原因を特定することが難しい時は
音の発生源となりうる部分が発見されたらその部分を改善し
再びテスト走行を行って確認するといった方法をとる時もあります。
今回は比較的すんなり原因にたどり着くことができた為
それほど時間も掛からずに解決できました。
で、気になるその原因がコレ。
画像だけだとちょっと分かりにくいですね。
音の発生源となっていたのは
ステアリングラックの取り付けボルト。
このボルトが緩んでいた為に、大きな負荷がかかった時
ステアリングラックが動いてサブフレームと接触し
異音を発生させていたわけです。
ボルトが緩むと言うとグラグラになって
抜け掛かっている絵を想像してしまいますが
実際にはそこまで緩んでいたわけではなく
締め付けトルクが足りなかったと表現した方が分かりやすいかもしれませんね。
ボルトそのものやステアリングラックなどには異常は見られなかったので
規定トルクにて締め付けを行い、再度テスト走行で確認をとって修理完了。
正直目で見て手で触ってみても
明確に分かるという原因ではありませんでしたが
ほんの些細なことが気になる異音に繋がることもよくあります。
このSL55のようにすんなり原因にたどり着くケースはそれほど多くなく
診断の過程で壁にぶち当たることもよくあります。
根気と時間を要する、そんな難しい修理ではありますが
異音修理が大きなトラブルを未然に防ぐことに繋がる場合もあります。
故障の前兆が「音」という形で現れることも数々あり
音が出始めてすぐに修理をした為
トラブルを最小限に抑えられたケースもあります。
もし運転していて普段聞こえてこない音が聞こえてきたら要注意です。
トラブルに繋がる前に、なるべく早い段階で修理するようにしたいですね。
byサービスフロント鈴木
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