幼い頃は暑くなかった


そんな気がする


木々が生い茂り

川の近くは涼しい


海は冷たくて

大きな入道雲に感動して


ワクワクしかなかった


集落唯一のお店に

駄菓子を買いに行く


真っ黒に焼けた腕を

外で工事をするお兄さんと

並べて黒さを競った


蝉の音が心地よい


すだれがかかる窓

風に揺れて鳴る風鈴


すべてが毎年

そこにあった


ゲームの中のような世界が

そこにあったのに


何故、人は怖いのだろう


イライラしているのだろう


僕と兄をケンカさせるのだろう


テレビでは

別世界が映し出され


みんな「街がいい」と憧れる


街に行けば

みんな穏やかになれるのかな


有るものじゃダメみたい

無いものがいいらしい


街に出たよ

みんなイライラしてるよ


よりイライラしてる


夏なんて苦しいよ


木も川も海もない

空も小さい


たぶん


ここが

様々な原因だと思う

毎年の夏に思うこと

 

 

 

 

 

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