人生100年時代。
元気な人生の先輩方がいらっしゃいます。
今回は88歳のご婦人の治療でした。
かなりの痛覚過敏な状態で、なかなか麻酔も効かない患者さんでした。
今年の初めぐらいに前医で根管治療をお受けになったようですが、その歯をほんのちょっと触れただけでも飛び上がるような痛みがあり、こちらまでドキドキ緊張してしまうような症例でした🥹
根尖病変もなく、残髄炎の様相でした。
根管充填が真ん中ぐらいまでされていましたが、
途中でやめてしまったのでしょうか?
このタイプの痛みは、少し特殊です。
痛みの過敏化は、ストレスや感情と強く関連して、脳の中の痛みをコントロールしたり、認知するシステムに変調をきたして起こることが多いので、慎重にならざるを得ません。
いろいろお話を聞いてみると、辛いときに話し相手がいなかったり、矍鑠としていらっしゃる見かけによらず、
繊細さんのようでした。
不安もあったのでしょう。最初は頻回に予約を入れておられてましたが、「週一ぐらいにしても大丈夫ですよ」と私のリズムに乗っていただき、その度に心で対話を重ね、今日はしっかり麻酔も効いて治療も行うことができました。
しっかり根尖、側枝まで根管充填材が入っているのが確認できます。
後方の第一大臼歯は歯根破折しており、まだまだやることはたくさんあります😅
今日は唐突に思わぬカミングアウトをされ、
患者さん:「心不全なんです」
私:「…」
心の中でながの社長のように「オイオイオイ」とツッコミました。
他にも、、、痛みに過敏でしたので、セロトニン系の疾患で投薬治療も受けておられたとも(プライバシーの問題もあるので病名は伏せますが)。
年齢を重ねると、どなたも何かを抱えているものです。
歯根破折している奥歯は
インプラントの抜歯即時埋入のできる
ケースでしたが、年齢を鑑み、義歯を作製する
予定です。
狭心症、心不全、いろいろあるようでしたが、
88歳ですからね。仕方ないです。
話は変わりますが、この患者さんはこの年齢でご自宅がエレベーターなしの5階建マンションに住んでおられ、階段で上まで自力で上がっているとのことでした。
やはり年齢を重ねても、しっかりしていらっしゃる方は
脚力がしっかりしてますね。
他にも80オーバーで元気に当院に通っておられる患者さんは普段から駅などではエスカレーターを使わずに階段を使うと仰っていたのを思い出しました。
人生100年時代。
やはり足腰がカギなんですかね。
僕も日頃から足腰を使うように
気をつけてみようかな。