
本書は「海の共和国」、その名も高き四つの都市国家がいわゆる「暗黒時代」の闇を打ち砕いた事績を活写しています。
彼らは進取の精神を持っていました。海上交通に新たな道を開き、自由な制度は時代に先駆けたものであり、彼らが産み出した芸術や法律の潮流はヨーロッパ大陸の人々に文明をもたらしました。
四つの共和国は、中世初期から近代までの10世紀にわたり、その富と権力を維持しました。アマルフィ、ピサ、ジェノバがイスラムの膨張主義と戦って打破し、ヴェネツィアはアドリア海とエーゲ海を掌握したのみならず「イタリアの自由」のために名誉をかけて戦いました。
偉大な歴史家ジョアッキーノ・ヴォルペは、「歴史という大河に入るには、その源を探らねばならぬ」と言いましたが、四つの海洋共和国は、欧州の歩みを理解するために知っておくべき四つの地中海文化の源流です。彼らはコムーネ文明やルネサンス文明の先駆けであり、ヨーロッパ世界を拡大する人とエネルギーを産み出しました。ここからマルコ・ポーロやクリストファー・コロンブスが現れたのです。
その遠い起源から衰亡(統一国家イタリアが誕生する数十年前)に至るまでの歴史を辿ります。