先日、昔大好きだった方のお墓参りに行ってきました。

突然の訃報から早や半年。

昨年末のお別れ会は父の手術日と重なり、参加できなかったことが心に引っかかったままでいましたが、

やっと、やっと会いに行けました。

お墓はとても見晴らしのいい場所にあり、まるでステージのよう。

もうあちらの世界でも、歌かお笑いかお芝居か？

何かのステージに立って、誰かを幸せにしているかな？

笑顔にしているかな？

「遅くなってごめんね」

「私のこと、まだ覚えててくれてましたか？」とご挨拶しましたが、届いたかな？

あの優しい声で

「わかるよ～～っ！今日も来てくれてありがとうねぇ～」と、お返事が聞こえそうなんですが、墓標に刻まれた名前と、享年三十七歳、が現実を教えてくれます。

決して嫌になったわけではなく、もっと惹かれるものに出会って、彼からは自然と離れていってしまったのですが、

ほんの2年弱のことでも、過去のことでも、

嫌いになって離れた人でないのは忘れていないというか、これほど自分の中に残っているものだと、今回の件でしみじみ感じました。

あのころ、

年甲斐もなく恥ずかしいくらい、本当に本当に本当に大好きでした。

もっともっともっともっと、売れていくもんだと思っていました。

芸能界で生きていくには優しすぎたのかもしれないね。

初めて出会ってからまもなくちょうどまる８年。

あのときと同じ、桜の咲く季節になりました。

スポットライトを浴びて、眩しく輝いて

スケジュールがめいっぱいで、今の居場所も行き先もわからずにただマネージャーに手を引かれるがまま、移動していたあのころ、

あれから１０年も経たぬうちに、自分がこの世から去ってしまう運命であることを、あの頃のやっくんは知っていたのでしょうか？

神様は知っていたのでしょうか？

お参りしたら胸のつかえも取れた気がして、お天気同様清々しい気持ちでいっぱいになりました。

これでひと区切り。

行けてよかった。本当によかった。

やっくん、

楽しかった時間をたくさんたくさん、本当にありがとう。

改めて、ご冥福をお祈り申し上げます。

初彼岸