メールを送らないこと、ヤキモチを妬いたこと、アタシの愛情が重く感じられた・・・etc

彼が主張するアタシに対する愛情が薄れた理由はこんな感じだったと思う。


しかし・・・後日知り合いを通してわかったことがあった。

彼にはネットで知り合った遠距離の新しいカノジョができていた。

偶然にそのカノジョを知る人物とアタシは知り合いであった。

その方曰く、カノジョはウソツキだと。

あちこちの男性に彼と同じように誘いをかけていた。

他の女性の写真を送ったりもしていたらしい。

カノジョは心の病気を持っていることも聞いた。


いろいろな情報に愕然としながらも、その時は妙に冷静になっていた。

逢いたくないと言った本当の理由はそちらにあるんだと納得した。

そして、放っておけば彼もカノジョのその嘘を知ることになるだろうと思い放置していた。


けれどそればかりではなかった。

もっと後日になって、彼はネットで知り合った別の女性と

その場限りではあったけれど、関係を持っていたことが判明した。


ひょんなことから知り合いになった男性から

彼がネット上で手当たり次第口説く現場を何度も目撃したと聞かされた。

その男性はアタシが付き合ってる彼とは知らずに

あるサイトには、こういう人間がいるから・・・と忠告をくれたのだった。

事実かどうかを確かめるために彼と共通の知り合いの女性の友人に

確かめてみると、彼から自慢話のように聞いた話では

何人かと逢ったらしいということだった。

一体彼に何が起こってるのかアタシはさっぱりわからなかった。

そしてアタシは激しく混乱し・・・完全に自分を見失ってしまった。

「お前が連絡をしてきたのは何時間前だと思っているんだ?」

「俺が同じ事をしたら、お前は平気なのか?」

「一時間あれば、ホテルでもいけるからな?」

ある日あるときから 携帯を開くとこんなメールで受信箱が埋められる日々が続いた。

過去のアタシの非に関しての批判が綴られているメールもセットで。


彼の仕事は比較的時間を自由に使えるので

メールやネットも朝・昼・晩・夜中を問わず、可能だった。

だから、普通の仕事を始めたアタシが連絡を

自由に取れなくなったことを激しく責めた。

最初のうちは、慌てながら、一時間に一度くらいはメールを返していた。

それまでは、アタシもお気楽に、時間など気にせず

彼とのメールやメッセを楽しんでいたので、

自分で選んだといえ、その立場を後悔しはじめていた。

だからといって、それを改善(?)できることも不可能だった。

とにかく、毎日の仕事をこなし、家事をこなすことだけで精一杯だった。

責められることにもかなり疲れてきていて、「ごめんなさい」と

いちいち送るのも面倒になり、仕事からの帰りに

一日あった出来事と最後に必ず

 「今日もメールを送ることができませんでした。

ごめんなさい。そしてアナタもお疲れ様です。」

と付け加えたメールを送っていた。


切羽詰った気持ちになって友人に相談しても

「大事にされてるのよ。心配だし、仕事にアナタを取られたってヤキモチじゃないの?」

と・・・半ばノロケを聞かされた時のような答えだった(苦笑)

確かに、アタシ自信も友人からの答えがどんなものでも、

その状況を変えることができなかっただろうと今でも思う。

だから友人の言うように考えておけば、気も楽になっていたことだろうに

そのときはなにげに逆切れしていた。

本当に情けない時期であったことには間違いない。


しかも何ヶ月かあとに一方的に別れを暗示するような

言葉を投げつけられ、もう逢わないと言われた。

その理由はどれもこれもアタシが原因。

アタシを思いやるような理由もあり、責めるような理由もあり。

あらゆるところにセンスの良さを感じた。

会話にも彼の「その場所」にも惹かれた。


彼は多趣味で、そのうちの一つはアタシの趣味と同じものだ。

その他にも共通項がいくつかあった。

そういったことから会話は弾んだ。

今も言えることだけれど、ナニを話しても楽しく、

寝る時間を惜しんでいつまでも会話を楽しんでいた。

アタシの知りたい事を教えてくれる。

話し方がとても興味をそそる。


連れて行ってくれるところも

食べに連れて行ってくれるところも

アタシの好みを熟知してるかのよう。


連絡をマメにくれる。

付き合い始めの彼のくれるメールの数は

アタシの倍ほどだったかもしれない。


とにかく彼と一緒に過ごす事はとても心地よい。