1日24時間、何時でもカップケーキが購入可能!
NY アッパーイースト・サイドに登場したカップケーキATM
3月25日火曜日に、マンハッタンのアッパー・イーストサイドにデビューしたのがカップケーキATM。
銀行の自動現金引き出し機同様に、クレジット・カードを使って機械でカップケーキが購入できるというのがこのマシンで、これを手掛けたのはロサンジェルスから進出したカップケーキ・チェーン、Sprinkles / スプリンクルズ。 そしてこのカップケーキATMが登場したのは、そのブルーミングデールズグに程近い レキシントン・アベニュー60丁目にあるスプリンクルズの店舗のお隣のスペース。
このカップケーキATMをメディアが大きく報じたこともあって、デビュー当日から既に行列が出来る人気ぶりを見せていたけれど、その多くはもっぱらこのATMの話題をソーシャル・メディア上にアップしようとしていると思しき人々。
なので カップケーキを購入しながら写真やビデオを撮影ケースが多く、それで時間が掛る分、益々行列が長くなっているというのが実情。
ATMには長い行列が出来ていたものの、店内は僅か3~5人程度が並んでカップケーキを購入しているような状態で。そのことからも 明らかに人々の興味が集中しているのは カップケーキではなく、それをATMで購入するという体験であることを窺わせていました。
スプリンクルズでは、既にビバリーヒルズ、アトランタ、シカゴ、ダラス店で このカップケーキATMを展開していて、多い時にはストアがクローズしてからも1晩で200個ものカップケーキを販売したことがあったとのこと。
カップケーキのお値段は、お隣のストアで購入するのと同じで4ドル25セント。ATMのディスプレーに表示された約20種類のフレーバーの中から、タッチ・スクリーンで好みのカップケーキと個数を選んで、支払いはクレジット・カードのみ。カップケーキは1つ1つボックスに入った状態で販売されるので、衛生面の問題はナシ というのがこのマシーン。
このATMマシーンにストックできるカップケーキの数は760個とのことで、ATMの裏側では注文されたカップケーキを在庫の棚からピックアップするのはマシーンの仕事。在庫を入れ替える以外は無人の作業となっており、在庫は 約2時間置きに追加をして、フレッシュなコンディションで販売していることが強調されています。
スプリンクルズのカップケーキは、デヴィッド&ヴィクトリア・ベッカムが 2007年にロサンジェルスに移住した際、当時のトム・クルーズ&ケイティ・ホルムズ夫妻が主催したウェルカム・パーティーのデザートに選ばれたことでも有名になりましたが、過去数年続いたアメリカのカップケーキ・ブームに乗って、どんどん店舗を増やしてきたチェーン。
ニューヨーク店をオープンしたのは2011年のことでしたが、ニューヨーカーの間では さほど人気は盛り上がらず、同店を訪れるマジョリティと言われているのは もっぱら旅行者。
理由は、ベーカリーが充実しているニューヨークのカップケーキに比べると、かなり味が落ちることが指摘されていて、「甘すぎる」、「ケーキのシットリ感が足りない」 といった批判は頻繁に聞かれるもの。ニューヨーク・ポスト紙でも、批評家が トライしたほぼ全てのカップケーキの フレーバーが「人工的過ぎる」という厳しい批評が掲載されていました。
でもそのファッショナブルなルックスのカップケーキと、パッケージや店舗デザインは、人目を引くだけでなく、同店への興味をそそる大きなチャーム・ポイント。したがって、同店のビジネスのサクセスは、カップケーキATMを含む、マーケティングの上手さによる所が大きいと言えそうです。
さて、そのカップケーキATMの使い方は上の写真の通り。
- スクリーンにタッチしてセッションをスタート
- 表示されたメニューの中から好みのカップケーキを選択
- カップケーキの購入個数をインプット
- オーダーが確定したら、30秒以内にクレジット・カードを右手にあるカード・リーダーでスワイプします
- 「Your cupcake is on the way」というメッセージが表示され、マシンがカップケーキを用意する様子がモニターに映し出されます
- 右手のウィンドウが開いたら、カップケーキが入ったボックスを取出します。
同店で人気のフレーバーと言われるのは、ヴァニラとチョコレート・マシュマロ。
でも、このカップケーキATMの紹介記事で 同店のカップケーキを扱き下ろしていた ニューヨーク・ポスト紙のフード批評家が最も評価したのは ”トリプル・シナモン” でした。
Sprinkles Cupcakes
780 Lexington Ave
New York, NY 10065
Tel: (212) 207-8375



