こんにちは。中野美加です。


前回に続き、

今回も “境界線(バウンダリー)”についてです。


バウンダリーの問題を話すと、

「ひとの境界線を侵さない」

という事がポイントと思われがちですが、

実は、ほとんどの人にとっての問題は、

それとは真逆。


それは、

「ひとに境界線を侵させない」

つまり、

「自分の境界線を守る」

ということです。


・ ・という事を、

前回のメルマガで書いた所、

こういう質問を頂きました。


「私は断るのが苦手です。

 相手の人に悪いなぁ、とか、

 波風が立つ事が嫌だから、とか、

 それくらいなら、

 ちょっとの間我慢すればいい、

 と、思ってしまうんです。」


「特に相手が、

 私より目上だったり、

 敬意を表すべき人だったり、

 お世話になった人だったり、

 強い人だったりしたら、

 まず、断れません。」


このような

「Noと言えない症候群」は、

少なくありません。


この「Noと言えない症候群」の問題は、

“自分を後回しにしてしまうこと”

“自分を表現しない事”

そして、

“本来の本当の自分から、

 かけ離れている事をしてしまっている事“

つまり、

“本来の自分を粗末にしている事”

です。


そのような事をしているうちに、

自己イメージも、

自己肯定感も下がって来ます。


バウンダリーが弱い人、

NOと言えずに、

自分の領域を人に侵させてしまいがちな人が、

それを辞める事、

つまり、

自分の境界線を守り、

自分の心と違う事には、

Noと言う、

という事をスタートすれば、

自分の尊厳と、

自分らしい人生を守ることになります。

自分の踏み破られた境界線は、

徐々に再建され、

荒された自分の領地は、

徐々にその地を回復し、

豊かにして行く事が可能になります。


境界線を守る事が、

新たな自分の人生のスタート、

と言っても言い過ぎではありません。


映画化されたベストセラー小説で、

「阪急電車~片道15分の奇跡」

(中谷美紀主演)

という映画があります。


このメルマガを書いていて、

気づいたのですが、

このハートフルなヒューマン映画では、

小学生から、

おばあちゃんまで、

主要な登場人物全員が、

境界線問題を抱えていました。



独身OLの中谷美紀は、

自分の社内で面倒を見ていた後輩に、

社内恋愛していた彼氏を奪われました。

(まさに、「領域問題」です。)


家庭の主婦の南果歩は、

息子が学校でのけ者にされてはいけないと、

神経性胃炎になりながら、

PTAの“おばさんグループ”のランチ会に、

毎月、無理をして出かけます。


他にも、

DVの彼氏から逃れられない女子大生、

クラスメイトの陰湿ないじめに、

人知れず涙をこらえる女子小学生。


「境界線」という視点から、

この「阪急電車」を見たら、

エンパワメントライフの、

バウンダリー項目の、

実写版に見えて来ます。


他の人の手を借りて、

(バウンダリーを回復させる為の手助け)

自分の為に立ち上がり、

自分の領域を守りはじめた人が、

次の別な人の、

境界線を守る事を助け、

勇気づける、

という話なのです。


この映画を見ると、

境界線を守れない登場人物達が、

自らが傷つく事を許してしまっている、

受動的になり、

人が領域を踏み荒らす事を許している、

ということが、

よくわかると思います。


この映画は、

私の好きな日本映画の一つでした。

今回、

このメルマガを書いて、

はじめて、

今回のテーマ、

境界線という観点でこの映画を見ました。

そして、

日常のどこにでもありそうな問題が、

実に、境界線にかかっているのだ、

ということがわかりました。


この映画は、

登場人物達が、

自分の境界線を侵される事に対し、

No!と言う事を明確にした時から、

自分らしい人生の再生がスタートしました。

あなたにとっても、

私にとっても同じことがいえます。


No!という事を恐れるよりも、

No!と言えない事で、

自分らしい人生を謳歌できないことの方が、

恐れるべきことではないでしょうか。


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☆ ☆ 今週のアクション・プラン ☆ ☆

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1) 「あなたが境界線を侵させてしまうのは、誰ですか?」


2) 「その事で、あなたが得ている事は何ですか?」 


3) 「その事で、あなたが失っている事は何ですか?」


4) 「その人に対して、なるべく波風たたせずに、

     No!という事を伝える為に、

     あなたがまずするべき事は、何でしょうか?」

    (誰かに相談する、とげのない言い方を考える・・等、

     この2週間で、答えた事を実行してみましょう。)
こんにちは。中野美加です。


最近、朝に暖房を入れる日が多くなりました。

寒い中、室内を暖かくすると幸せな気分になります。

寒さを感じてからの暖かさは、

人間にとって格別なものですね。


さて、最近人間関係で相談を受けると、

ほとんどの方の話題に上がるのが、

“境界線(バウンダリー)”の問題です。


境界線(以下、バウンダリー)とは、

セルフヘルプや心理学の分野における概念です。

説明としては、こんな感じです。

「人にはそれぞれ個としての領域があり、

 その境目になっているのが、

 境界線(バウンダリー)です。


 バウンダリーを守る事で、

 その人が自分らしく生きる事が出来ます。

 (プライバシー保護や、

  思想・考えの自由、

  経済の自由等は、

  個人の境界線を守ることです。)



私が境界線をはっきり認識していなかった頃、

しばしば、このような事がありました。


さあ、出かけようと思っている矢先に、

知人からの電話。

断ろうと思ったけれど、

困ったような声で、

ちょっと相談事があるので聞いて欲しいとのこと。

時計を見ながら、

心の中で「10分くらいなら大丈夫。」と。

けれども、10分はすぐに経過、

知人の話はまだ状況説明の段階。

まずいと思いながらも、

今度は「困っている事がちょっと軽減されたら」

と、再度心の中で決める。

自分なりに色々とアドバイスしても、

相手はいまいち、納得しない。

そうしている間もどんどん時間が過ぎていく。

「ああ、もう出かけるのは無理だ。」と諦めて、

「それであれば、
 
 何とかしてこの人の力になり、

 結論が出る所までつきあおう。」と決める。


時間を見ると、1時間も経っている。

が、まだ相手がスッキリしていないので、

話を気持ち良く終える事が出来ない。

困っていたら、

相手の方から、

「あ、私、時間になっちゃった。

 彼氏と待ち合わせなの。

 ありがとね、じゃあ!」

と言われ、電話は切られた。


待ち合わせの時間の暇つぶし・・・。


唖然としながらも、

立腹し始めます。


「私だって、出かける所だったのよ!

 それが、アンタが電話してきて、

 困っている様子だから、

 自分が出かけるのも辞めて、

 話につきあっていたのに、なによ!」

と、一人、受話器を持ったまま、

しばし、ボー。


それに似た様な経験は、

あなたにもあるのでは?


境界線の概念からすると、

これは、「時間的境界線」の問題です。


この知人は、

私の時間的な境界線を超えて、

無断で入り、

勝手に出て行ったことになります。


そして、私は、

自分の境界線を守らず、

人に自分の領域の、

フリーイン、

フリーアウト、

を許してしまっていたのです。


バウンダリーを守っている関係だと、

上記の様なことは起きません。

例えば、

知人が私のバウンダリーを尊重していたら、

私の都合をまず確認していたはずです。

(よく言う一般的なマナーです。)


一方、私は、

相手が私のバウンダリーを侵して来たら

(こちらの都合を聞かずに話し始めたら)

そこでストップをかける必要がありました。

「ちょっと待ってね。

 私、あと10分で出かけるの。

 それまでの時間だけど、いい?」

一言こちらの都合を伝えることで、

自分の領域を守れたはずです。

そして、10分経過した時に、

予定通りでかける事も出来れば、

話の内容によっては、

予定を変えて、

知人につきあうという事を選択する、

という事も出来るのです。


いずれの場合も、

自分がしたい事を、

知らず知らずのうちに、

諦めていた、という結果にはならなくてすみます。


「人がいい」と言われる人、

「嫌と言えない」人、

「いい人になってしまう」

「流されてしまう」という人の多くは、

実は、人が自分の領域に、

土足で入ってくる事を、

赦してしまっている、

というケースが非常に多いのです。


相手のバウンダリーを、

侵さないようにするのは勿論ですが、

それにもまして重要なのは、

自分のバウンダリーを、

自分で守る事です。


例では、電話の話でしたが、

これ以外にも、

沢山守るべきバウンダリーがあります。


例えば、

聞きたくない話、

関わりたくない活動に、

意図していないにもかかわらず、

仲間になってしまいそうになった時。

(噂話、

 人の悪口、
 
 余計なお世話、

 愚痴などを聞かされ始めた時)

相手との障壁を最小限にしつつ、

話からそっと遠ざかったり、

「ごめんね、あまりそういう話、

 私、得意ではないの。」

とソフトに伝えたりする事で、

バウンダリーを守る事が出来ます。


バウンダリーを守る行為は、

最初は、おそるおそる、かもしれません。


しかし、

自分の家に他人が勝手に入って来て、

居間に座り込んでいるのを許すでしょうか?


それと全く同じことが起っているのです。

あなたには他にしたい事があるのに、

勝手にあなたの家に入り込んで来たその人に、

お茶など出したりして、

聞きたくもない話を聞いている、

という様なものです。

このような事が続くと、

あなた自身の暮らしや、生活、

実現したい事、やりたい事が、

おざなりになってしまいます。



最初は、

一言、断りを入れる、

そっとその場を立ち去る、

ソフトにそしてサラリと断る、

等をすることは

勇気がいりますが、

長い目で見ると、

あなたのバウンダリーが、

しっかりしているとわかると、

バウンダリーを踏み越えようとする人は、

おのずと近づかなくなるものです。


その経過の途中では、

失敗も経験するかもしれません。

でも、これはある意味プロセス。

私の場合は、こんな事がありました。


私がバウンダリーという概念を知り、

嫌な事にはノーという習慣を付けた頃、

母が、愚痴を私にこぼしました。

愚痴、というより、

ある人物の明らかな悪口です。

母のその人に対する憎悪は、

留まる所を知らず、

積極的かつパワフルに、

かなりの時間続くので、

私は真っ正面から言いました。

「私は、そういうの聞きたくないし、

 そんな風に言っても、

 何の得も無いよ。」


母の怒りの矛先は私に向けられ、

エラい目に遭いました。

「コーチングだかなんだか知らないけど、

アンタは親の話も聞けない子になったのかい!」

*☆%*■◎☆(苦笑)


どんなに正論であっても、

相手にょっては、

直球勝負は賢明ではないことも。


相手が、ただ、聞いて欲しい、

という願いを持っていて、

それがあなたにとって、

特別な人や場合の時は、

意識的にそれを受け入れる事をしても、

構わない、という事も学びました。


このように、

いつもではないですが、

普段は守っているバウンダリーでも、

意識して、

認識のもと、

相手と場合により、

あえて、バウンダリーを開放し、

あなたの領域を相手に貸すことは、

あり、です。


一旦、話を聞いてもらえた相手は、

気が収まり、

冷静な視点で話をするレベルに、

なる事も出来ます。



バウンダリーの話をすると、

あなたはこのような事も、

気になるかもしれません。

「確かに、理屈ではわかるし、

 正しいと思うけど、

 でも、なんだか、

 心が無いと言うか、

 情が薄い人になりそうだ。」


これについては、こうです。


情というのは、

バウンダリーを守っても、

別枠で持つ事が出来るものです。


例えば、

相談の電話が来ました。

あなたは急いでいるけれど、

5分なら時間を取る事が出来る、

という場合は、

「5分しか無いけど、いい?」

と、断った上で、

本当に、全身全霊聞きます。

そして、相手の望みに対して、

自分は何が出来るかを正直に伝えます。

例えば、


「いま私に出来る事は・・・。」とか、


「今はもう行かなくては行けないけど、

 明後日の○時であれば、

 続きの話が出来るけど、

 どうする?」とか、


「正直、私は何も言えないけれど、

 私から見たあなたのいい所は、

 ○○だから、
 
 それを大切にして欲しいと思う。」とか。


バウンダリーをしっかりすることは、

けして、他者と無味乾燥な関係になる、

という事では、無いのです。


自分を大切にしていなければ、

他人を守る事も出来ません。

どんなに、その人に同情しても、

バウンダリーがしっかりしていなければ、

「共倒れ」になってしまいます。


そう、

誰かに手を差し伸べたい、

力になってあげたいと思うなら、

まず自分が先に助かっていなければ、

元も子もなくなってしまいます。


溺れている人を助けに行く時は、

泳げる事が必要です。


飛行機でも、

「非常時には、酸素マスクが下りますが、

 お子様のマスクをかける前に、

 まず、ご自分のマスクをかけて下さい。」

という説明があります。

まず、自分を助ける事が必要だ、

ということです。


次回は、

更に深い境界線と領域問題について、

続けてお話ししたいと思います。


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☆ ☆ 今週のアクション・プラン ☆ ☆

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1) 「あなたの境界線の強さのレベル、

     1が弱い、10が強い、としたら、1~10では?」


2) 10でない方「具体的に、その事で困っている事は?」 


3) 「バウンダリーレベルをあげると、

     具体的には、どんな変化が生まれますか?」


4) 「具体的にそうなる為の、最初の一歩は何ですか?」

    (この2週間で、答えた事を実行してみましょう。)
こんにちは。中野美加です。


季節の変わり目のせいでしょうか。

家族で順番に風邪をひいていて、

とうとう、私の番が来てしまいました。


授乳中なので、効く薬に手を出せず、

寝るくらいしか出来る事はない為、

悶々と寝ていると、

“起きていたら出来ただろう事”が次々思い浮かびます。

こうなると、悪巡環なのですが、

思い煩っても仕方のない事を次々考え出してしまいます。

(朝の4時に目が覚めてしまったときにも、

 大抵のひとの場合、そうなりますよね。。)

今日の午後もそうでした。


そのとき、心の中に、智慧の声が聴こえました。

「“今、あるもの”だけがある。

 “無い”ものは、ない。」


確かに、そう。

今無いものは、無いのだ!


無いものとは、

起ってもいない事、

過去に言われた事、

未来に起るかもしれない事、

自分のコントロールが及ばない事、

全て、それらは、“今は無い”こと。

“無い”ことをあれやこれや考えても、

かけ算で、0をかけている様なもので、

全く意味がない。


コーチングのクライアントさんや、

コースの受講生の方から、

よく、一般論的な話や、

抽象的な質問をいただくのですが、

それらに的確に答える事は出来ません。

それは、「そこに無い」話しをして居るからです。


そう、

色々な事を心配したり、

なんとな~く「もっと良くなりたい」と思っても、

それは、無い事を語っていて、

それを扱うのは、とてつもなく難しい事です。


だから、

“具体的な”

今、ある(存在する)ことを扱う必要があります。


夫婦関係を良くしたければ、

具体的な会話や、やりとりを扱う必要があります。


勉強などの成績を良くしたければ、

具体的に何の試験で、何点を目指すか。



「ぐたいてき」であることは、

現実で何かの結果を出す、

という場合に、

必要不可欠な条件です。


そうしたことから、

私はコーチングのクライアントさんには、

スタートする時に、

必ず、この質問をします。

「私とコーチングをする事で、

 達成したい事を、

 具体的に三つ、考えて下さい。」


コーチングのクライアントさんが、

その後、私と一緒に取り組むことで、

ここで言った事を必ず達成するとは、

限りませんが

(というのも、

 最初に出てくる望みは、

 「本当の望み」ではないことが、

 往々にしてあるからです。)

少なくとも、「具体的に」望みを述べる事は、

焦点が当たり易く、

それゆえ、直接、働きかける事が出来るのです。


具体的でないのは、

「天職に巡り会う」だとか、

「自分にあったライフスタイルを実現する」

「理想の相手に巡り会う」などです。

これらは、確かに、

ひとにとって「本質的に大切な事柄」です。

これらは、焦点を当てるのではなく、

全体を見て取る必要があります。

そして、それには、少々時間がかかります。

早い人で数ヶ月、

かかる人であれば、数年といったところでしょうか。

もちろん、取り組む価値があるもので、

その取り組みの中では、

やはり「具体的な」例を沢山挙げていき、

そこから、全体像を掴んでいく、

という事をしていくプロセスも入ります。


秋の夜長。

静かに本を読んだり、

一人で喫茶店でコーヒーを飲む時間には、

あなたが考えている事が、

「あること」なのか、

「ないこと」なのか、

見極めてみるといいかもしれません


もし「具体的」に落とし込んでみて、

その行動や、

そこから創り出された現実(の可能性)が、

あなたにとって、好ましいものであれば、

是非、アクションをとってみて下さい。

あなたの人生の歩が、

一つ、進みますよ。



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☆ ☆ 今週のアクション・プラン ☆ ☆

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1) 「あなたが最近ふと思い浮かべる事は何ですか?」

2) 「具体的に、その事に関して働きかけると考えて下さい。

     あなたは、“どうしたい”と思っていますか?」 

    (または、“どうなっていたい”でも構いません。)


3) 「その事が実現したら、どんな変化が生まれますか?」



4) 「具体的にそうなる為の、最初の一歩は何ですか?」

    (この2週間で、答えた事を実行してみましょう。)