いつもサービス研修などで話すことことなのですが
「物の価値はひとの力で変えることができる」と。
随分前からになりますが日本のサービスの在り方が海外で取り入れられるようになり、最近では特番を組まれるほどになってきました。
どうして日本のサービスが海外でも注目されるのか。
もちろんビジネスにおける日本の細かな対応力や迅速さ、そして行き届いた気遣いや目配りなどはありますが、一番に注目すべきは日本人としてあたりまえという感覚でしていることが海外では、きめ細かなサービスと言われていることです。
わたしたちが日本文化の中で育ってきた、そのあたりまえの環境の中に実は日本のもてなしの真髄が随所にあったからこそ。
日本のサービスは世界でも高い評価を得ているのですよね!
例えばですが
家庭ではおじいさんや、お父さんからご飯を配膳したり。
(まぁ、いまはそれも無い家庭も増えていますが 笑)
目上のひとや年長者を敬う心は自然に身に付いていく生活があったのです。
ストレートに感情を出さないことが美徳とされた時代もあり、いかにして相手に伝えるか、相手を気遣いながら伝えるかなど思い出せばそのような風景は自然に見聞きしてきた時代があり、それらが「サービス」に息づいていると今でも感じることがあります。
日本ではあたりまえに受けているサービスも海外では、あたりまえではない。
そう思うと日本は物+人でサービスや商品の価値を存分に高めている国だとも言えます。
その反面、マニュアル化しなければ対応できない「おもてなし」も多く生まれているのが現状です。
どうしてそこまでマニュアル化しなければならないのか。
私は本来、マニュアルには反対派なんです(笑)
自分で色々な会社や店舗のサービスマニュアルを作ってきた立場でありながら、このようなことを言うのはおかしいですが、マニュアルが無くなることが一番だと常々思っています。
そんなものが無くても最高のおもてなしができる。
そこを常に目指したエデュケーションをしているからです。
そのためには目配り、気配り、心配りといいますが・・・
その基準を作らなければ、ある一定の最低限のサービスができなくなっているのが現状で、そのためにマニュアルを作成することになっています。
本来、文面化する必要がない部分まで記載しなければならない現実。
例えばですが家庭で教わるようなことを社会人としての部分で教えるわけですね。
そこでいつも思うのは、どこから教育の部分を改善しなくちゃいけないんだろう、という問題です。
さかのぼっていけば、幼少時代にまでさかのぼることになる。
ということは・・・
お母さん世代へ伝えていくことがベストなのか!とも思うほどです。
実際に、子育て世代への講座をしていくべき時代なのかな、と痛感しています。
日本式のサービスが海外で評価される一方で
日本人のサービスもまた教育という部分で底辺を支えなければいけない状態にある。
時代の変化、と言えば簡単になってしまいますが
「どこまで指導するべきか」という基準がどんどん低下している現実。
企業の理念やビジョン、ミッションステートメント。
これらを軸にサービスのマニュアルではなく行動判断できるように組織改革をしているわたしたちにはサービスの在り方は大きな課題のひとつでもあります。
海外で注目される日本式サービス。
これもいつか他国に順位を譲ることのないように、日本の持つ素晴しい心のサービス、ひととの関わり方、思いやりを少しでも多くのサービス提供者に知ってもらえるように更に創意工夫と熱い想いで取組んでいきたいと思います。