何でも自分でしてしまおうとする習慣の人によく出逢います。
そう言う私も若い頃、何でも自分でしてしまう人でした。
自分でした方が確実で早い。そんな考え方をしていた20代前半。
そしてその習慣を改善出来たきっかけは 「限界!」 と心底思える状況になれたことからでした。
まだ学生だったのですが私の出身校は最終学年でグループでの行動を徹底的に学ばせてもらえる機会を与えられます。
寝られない。課題が山盛り。チームがまとまらない。
人生で初めて周囲に 「お願いします!」 と言えた事で何でも自分でする習慣は無くなりました。
きっかけって大切ですね。
ではなぜ、仕事を任せることが出来ないのか。
原因は大きく2つあります。
その1つは、自分でした方が確実で早くて良いという気持ちからくるもの。
もう1つは、相手に迷惑になるから、忙しそうだから頼むよりも自分でするという気持ちからくるもの。
1つ目の気持ちは自分がした方が効率が良いという思い込みから来ています。
指示を出すにも説明が必要で、結果として修正やチェックまでしなくてはいけない。
それならばいっそ自分でした方が早くてスムーズだという考え方。
でもこれでは人は育ちません。部下や従業員を育てるだけではなく実は自分自身が育たないのです。
人に仕事を任すと言う事は自分がするよりも知恵や知識が必要になります。
しっかりと伝え相手が理解し最後まで出来るかどうか見守りながら質疑にしっかり応える。
自分でするより遥かに労力がいりますが組織とは自分だけで回すものではないということ。
全体を効率よく回転させてjこそ組織の強みがあるのです。
逆に指示ばかりで何もしない人は大問題ですが (笑)
責任感が強い人ほど自分で仕事を抱え込む習慣があるように感じます。
任せて失敗したらどうするのですか? という質問もありますが
任せて失敗しないようにコントロールすることが大事なのです。
その時間を面倒だと感じると人と組織は育ちません。
育っていないから任せられないんですよ、という声もよく聞きます。
それは育てていないことが原因で仕事を任せていないから、いつまでも育たないのです。
2つ目の、相手に遠慮をして任せることが出来ない場合は任せてみると意外にも力を発揮するケースが多い。
遠慮よりも配慮が必要であり、バランス良く任せることは全体の仕事が円滑になるのです。
何でも自分でやるということは自分の思い通りにしたいだけかもしれません。
様々な得意分野があり、個性がある。
その1つ1つ、1人1人を最大限に有効活用出来る組織は強いですね。
あなたが仕事でグンと成長した時はどんな時でしたか?
私は自分の力量よりも大きな仕事を任された時でした。
任された人はチャレンジ出来るチャンスを貰い成長のきっかけになる。
任せた側も成長のきっかけになる。
なんでも抱えて「忙しい、時間が無い」という事は人を育てていませんと宣言しているも同然です。
手元から離す不安はあるかもしれませんが、1人で何でもしてきた経験は何かのトラブルにも
しっかりと対応出来る力を既に備えているはずですよ。
仕事を任せる。 双方にとっての成長のチャンス。
任せたけれど無理!出来ていない!と感じたら
それは伝え方を改善する、仕組みを改善するという別の改善点となります。
何でも抱えるリーダーの元では人は育たない。
思いきって仕事を任せて人を育てていきましょう!