円高、日本の輸出に頼る大手製造業は苦しんでいる。


白物家電、自動車だけでなく、最近は食料品工場なども、工場を海外へ脱出しているメーカーも多い。


一方、海外旅行で円高の恩恵を実感している人も多いだろう。


今の日本は、長い間、デフレスパイラルに陥っている。


どんどん、ものが安くなっている。


今も、すき家の牛丼が250円キャンペーンの真っ最中である。


スーパーの惣菜コーナーでは、280円弁当も売られている。


その結果、この何年、いや十何年、給与が上らない状態になっている。


でも、騙されてはいけない。


世界では、食料危機、中東の春などの政情不安で、資源価格が高騰、高止まりをしているのだ。


少子高齢化、労働人口の減少に突入している日本が、このまま円高が続くことはない。


財政赤字に悩む欧州やアメリカの影響で、円高になっているだけである。


しかし、財政赤字を比較しても、日本のほうが深刻だ。


例え、今、国論を騒がしている消費税を上げたとしても、借金返済にはほど遠い。


消費税を1%上げたとして、2.5兆円にしかならない。


来年には、1000兆円を超える借金の0.25%にしかならないのだ。


10年代半ばに予想されている消費税が10%(今より5%アップ)になったとしても1.25%にしかならない。


世界が日本の現実に気付いたとしたら、円安になるのは間違いない。


前述の大手製造業の採算は、対ドルに対して85円だそうだ。


もし、その相場に戻ったとしたら、現在、関西ではガソリン代が140円前後だが、160円になる。


身近な食料品でいえば、小麦粉、大豆は、大幅に高騰する。


現実に、原発事故による電力不足による電気代の値上げが実施されている。


だから、間違いなく、近い将来、多くのものが高騰する。


円高に騙されてはいけない。


経営者はもちろん、全ての人が、それを想定して、備えなければならない。





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