夜11時すぎ、ある大型スーパーの倉庫。
冷気の中で、私は黙々と箱を運ぶ。
足は痛い。膝がじんじんする。
でも、ここに立っていることが、私にとっては誇りでもある。
この仕事は、体力的にも決して楽ではない。
夜勤、重い荷物、忙しい週末――
それでも私が辞めずに続けているのは、理由があるから。
今年初め、大きな自然災害が起きて、私の家も被害を受けた。
電気も水も止まり、生活が一変した。
その時、勤務先の本部から突然連絡が届いた。
「ご家族は大丈夫ですか? 被害状況を教えてください」と。
私は簡単に状況を伝えただけだった。
それだけなのに、数日後、会社は私にまとまった額の見舞金を、何の条件もなく振り込んでくれた。
泣く暇もなかった日々の中で、
その通知を見たとき、私はただ静かに涙を流した。
私は見捨てられていなかった。
誰かが、私の困難を見つめ、支えようとしてくれた。
泣く暇もなかった日々の中で、
その通知を見たとき、私はただ静かに涙を流した。
私は見捨てられていなかった。
誰かが、私の困難を見つめ、支えようとしてくれた。
この仕事は高給ではないし、昇進の機会も限られている。
それでも、私は誠実に働き、必要とされる人でありたいと思っている。
誰かに評価されたいのではない。
自分自身の足で生活を守り、子どもを支える母でいたいだけだ。
今日も冷たい床に立ちながら、私はふと思った。
「この毎日は、ちゃんと意味がある」って。
🕊️【締めの一言】
誰かが見てくれている。
それがたとえ、静かな夜の奥にある光でも。