冬眠させてるParis回想録 続きをぼちぼち更新させてください
2週間のParis滞在中にとった写真は一日に平均して20数枚
フォトジェニックな光景が常に目の前にありながらも
写真撮影する余裕などなかった・・・
(充電し忘れたという日もありましたけれど)
旅をふりかえりつつ写真の少なさにイマサラながら驚いてしまいます
カフェでお茶を飲んでいるときでさえドキドキ緊張していたのですから
思い出深いカフェにまつわるエピソードがいくつかあります
その場所のひとつが Café de Flore
ノートルダム寺院からオデオンを歩いて過ぎ
寄り道しつつ 道に迷ったりしているうちに 日も沈み
あたりにロマンチックな夜の空気が漂い始めたころ
大きな交差点で立ち止まる
あぁ こんなところまできちゃった
せっかくだから休憩しようと道路を横断して
私が足を踏み入れたのが サンジェルマン デ プレにあるその店でした
賑わう店内
テラスに近い空席を見つける
右には50代くらいの紳士 左には白髪の老紳士に挟まれた空席
そこに腰掛ると両隣の紳士が笑顔で挨拶してくれる
右の紳士と少し言葉を交わす
カフェで見知らぬ隣同士が言葉を交わすのはさして特別な意味などない
でも慣れていないので緊張する
左の老紳士の視線も感じながら、
この方とも何か話さなくてはと思いながらも
緊張をひとまず落ち着かせてからと思い気付かないふりをした
学校から手渡されたテキストを鞄から取り出し、見ながら 実は見てはいない
オーダーしたショコラショーが運ばれ
写真に撮ったりしてみる
その間も視線を左側に感じ 落ち着かない
すでに長居する気分ではなくなっていた
ゆっくり飲み終えてから
席をたつ直前に 老紳士と目を合わせた
観光ですか?どちらの出身です?etc
はっきりと覚えていないけれど
確か白髪で口ひげを生やし
アインシュタイン風な顔立ちの老紳士は私にそう尋ねた
尋ねられることに微笑みながら英語で答えることで精一杯なのに
どういう会話の流れなのか
明日会えますか?と言われてしまった
驚いて一瞬沈黙し
申し訳ない表情で謝り私はその場を退きました
あぁ あの老紳士の見せた残念そうな表情のかわいらしさといったら!
フランス的だなぁ!
ついさっきまで緊張していたのに店あとにしてからは
嬉しい心持ちになって メトロの駅へと向かっていました
旅慣れていたなら もう少しその場の会話を楽しんだだろうと思います
せっかくだから記念に一緒に写真に写りましょう、なんて言ったかもしれない(それはないか)
余裕はなかったけれど私はそれで十分楽しめました
アインシュタイン風のあのオジイサン 今も元気にしてるかな