音楽っていいよな。


ある高校生の女の子で、とても音楽性に長けた子がいる。ギターも上手で、英語でも歌っている。それも、日本人特有の歌い方ではなく、ほんとうに、自分のものとして歌っているような、輝かしさを感じる。

彼女のファンになったのは一年以上前のこと。彼女がわたしのインスタグラムにちょこちょこいいねをくれて、さらにたまにコメントをくれるようになってからだ。

なぜそうなったのか、というと、わたしがある歌手のファンで、彼女も、だからであった。

ついさっき、近々ライブをやるので来れたら来て下さい、とお誘いがあった。

とても嬉しい。ずっと彼女の歌を生で聴きたかったのだ。

正直のところ、急なお誘いだったので行けるかはわからないが、行けることなら行きたい。


彼女のこと音楽的センスには嫉妬も抱くほどである。

実は私もギターを少しかじっている。

かじり始めだ。

前の前からギターをやりたい、弾いて見たい、いつか弾くぞ!と思っていた。

高校生ぐらいの頃から思っていたが、それが実現できるようになったのは24の時だ。

今25なので1年前だ。毎日毎日練習に励んでいるわけでもないのでまだそこまで上手くはない。

けれど、いつかは上手くなって星野源のように弾けるようになってやる!と思っている。

だからかもしれない。応援しつつ、その子に少し嫉妬もしている。

そんな感情は抱くたくはない。けれど、彼女はギターがとてもうまいのだ。しかも、歌も果てしなくうまいのだ。

憧れと、嫉妬。

わたしは歌手になりたい、という夢は持っていないけれど、なんとなくそんな思いが胸の奥底にはある。

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幾日か過ぎて、ライブの日になった。

実際そこはライブというより、ちょっとしたはっぴ会みたいな、素人のオーディションみたいな、なんとも言えない感じだった。

だけどその中でその子は他の人とは全く違う輝きを放っていた。

この子は本当にすごい。そう思った。

歌い方もギターも、センスがある。

実際に会ったのは初めてだった。
なのに、もう前から仲良しの友達のように接して来る。

この子はなんなんだ。そういう子ってすごく好きだし憧れる。

あぁ、こういうところもあるのか、なんかいいなぁ。そう思った。

日本で育った純日本人なのに、何故かアメリカから来た留学生のような喋り方をするし、ノリもフレンドリーでまるで日本人じゃない。

不思議な子だった。でも、そんな気はしていた。実際に会って見てほんとうにそうだったのでなんだか嬉しかった。

ずっと応援していきたいと思った。有名な歌手になってほしい。

また時間があれば会えたら嬉しいなと思うし、今度はもっと大きなイベントで歌っているところを見せてほしい。


彼女はわたしの夢を聞いてくれる。前もそうだった。そしてわたしは答える。
夢はあるけど実現できていないし難しい、と。

そして彼女はいう。なんとか現実にできるといいですよね、と。

本当にまっすぐな子だった。

こんな子に会えてよかった、と思った。


夢の話をこのことならしたい。

夢がそこにはまだあるんだとこの子は思わせてくれる。

そしてこの子の夢も叶えられるとわたしは信じている。



デビューアルバムが待ちきれない。