3歳の時にアニメ「キャプテン翼」の大空翼に憧れてフットボールを始めた日本代表のキャプテンが窮地に立たされた。
聖人君子、真面目=長谷部に何が起こったのか?
フランクフルトの日本代表MF長谷部誠は現地時間21日のヘルタ・ベルリン戦に先発出場したが、PKを献上の後に肘打ちで一発退場。チームも0-3 で敗れるなど散々な結果に、日本代表キャプテンは今後2試合の出場停止処分が下されるという。
ドイツ紙「Frankfurter Rundschau」が報じている。
後半12分にFWデイビィ・ゼルケを倒してPKと判定された。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による検証が入ったが判定が覆ることなくそのままヘルタにPKが与えらた。倒されたゼルケがきっちりと成功させて試合の均衡が破れた。
そして、ヘルタが2-0とリードして迎えた後半34分にはゼルケの激しいプレッシャーを受けた長谷部が肘を振り上げてしまい、これが顔面に直撃。長谷部はレッドカードで一発退場となった。
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リーグ戦の残りは3試合で、復帰は最終節のシャルケ戦となりそうだ。
記事では「長谷部は乱暴な行為でレッドカード。(指揮官の)ニコ・コバチは自分たちのファンからブーイングを受けた」と報じられている。長谷部個人としても、フランクフルトとしても受け入れがたい痛恨の敗戦となった。
長谷部の“らしくない”プレーに、フランクフルトの地元紙『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』も驚きを隠せず、「長谷部のシーズンは少し早めに終わりを告げるだろう」と残りの試合が出場停止になる可能性があると報じていた。
フランクフルトは残り3試合と、5月19日にバイエルンとのDFBポカール(ドイツ国内杯)決勝を控えているが、出場停止処分がカップ戦にも適用される可能性があり、確かにチームにとっても長谷部にとっても重い処分になりそうだ。
確かにファールはアフターにあたるものであるが、それほど悪質ではないと思うが・・・運も悪かった。
彼と退場は切っても切れない関係性と運命を感じざるえない。
だが長谷部と退場を巡る事件はこれだけではない。
2009年6/6 W杯アジア最終予選 ウズベキスタン0-1日本 タシケント(長谷部が退場)
呆然と立ち尽くすしかなかった。最後まで主審のジャッジに悩まされ、試合を通して不可解な判定が目に付いたが、後半44分には、まさかの一発退場。ひじが相手選手の顔に当たったと判断されたが、「当たってたけど、退場になるレベルじゃない」と到底、納得のいく判定ではなかった。
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2013年5月18日 ブンデスリーガ最終節のフランクフルト戦(2-2)(長谷部が退場)
ブンデスリーガ最終節のフランクフルト戦に右サイドバックとして先発したが、35分に相手MF乾貴士をペナルティーエリア内で倒して一発退場となった。長谷部は悔しさをにじませつつ、乾の“うまさ”をたたえている。
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早い時間に退場してしまった長谷部は、「個人的には最後(の試合で)レッドカードをもらってしまって…、良い形で終わりたかったですけど」と悔しがった。
乾に対するファウルで退場となったシーンについては、「乾がうまかったと思います」。
「完全に乾はPKをもらいにきていた。あれは本当に乾がうまかったと思います」と振り返る。
さらにいままで所属クラブでの退場は「一発(退場)はないですね」と初めてだったとし、
それでも、「これがサッカーなんで。レフェリーも含めてサッカーなんで」と冷静だ。
相手が退場(小野伸二が退場、その後、長谷部も交代)
2009年10/4 ブンデスリーガ 第8節 ボーフムVs ボルフスブルク
「伸二さんとはポジション的にも近くでプレーしていた。伸二さんをフリーにするといいボールを出すんで、そこはしっかりケアしようとしていました。伸二さんにとってあの退場はちょっと不運だった。やっぱり伸二さんの気持ちが入っていたのが見えたし、その中であの2枚目はかわいそう」
ピッチの上では激しくやり合うシーンがあったものの、試合後の長谷部は小野を思いやっていた。
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チームGKが退場(長谷部がGKに)
2011年9月11日、第6節ホッフェンハイム戦では右サイドバックとして出場するも、
1点ビハインドでの後半35分にGKのマルビイ・ヒッツがレッドカードで退場。
チームは既に交代枠を使い切っていたため、長谷部が急遽GKを務めることになった。
馴れないポジションでありながら、正確なロングフィードを出したり、クロスボールにも飛び出してキャッチするなど奮闘するも、後半40分に失点し、チームは1-3で敗戦した。
なお、日本人が欧州5大リーグでGKを務めるのはこれが初めてであった。
川島より先にGKデビュー。
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2009年5月12日に行われたブンデスリーガ第32節・ボルフスブルク対ドルトムント(ボアテング退場)
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ドルトムント時代のボアテングとマッチアップ。
65分から出場したボアテングは足を長谷部に振り上げ、負傷退場に追い込んだ。
ボアテング自身も4試合の出場停止となったが、長谷部はその時のことはまったく気にしていないという。
現在はチームメイトです。
幾度となく、ブンデスリーガーの所属チームと日本代表戦でキャプテンとして、攻守の要として、
チームを支えてきた男だからこそ、廃水の陣でのプレーが多くなり、リスクを背負わなければならない場面で闘ってきた
証が退場に繋がった。
決して、悪意のあるプレーでカードを貰ったのではなく、チームの為に勝利の為に最善を尽くした結果が退場を招くことになってしまった。
ラフプレーを肯定するわけではないが、故意に相手に反則を犯しても、主審がホイッスルを吹かなければ、反則にはならない。
長谷部にとって今回のロシアWCUPがおそらく、最後の大会になるだろう。
南アフリカからロシアまでの間、8年間、彼は日本代表を唯一無二のキャプテンシーと身体を張ったプレーでチーム牽引してきた。
1998年フランス大会でベッカムがアルゼンチン戦でシメオネとやり合って、退場になった事を思い出した。
彼は世間に容赦なく叩かれ「10人の勇敢なライオンと1人の愚か者」と揶揄されて猛烈な批判を浴びた。
長谷部には今回のプレーを禊だと思って、「心を整えて」、ロシアに向かって欲しい。
WCUPでの退場は無いように願う。
日本代表がどんな困難に立たされようとも、
日本代表という船の舵をしっかり操って貰いたい。
かつて、八咫烏が神武天皇を熊野から大和へ導いたように、長谷部にはチームを勝利に導く、活躍を期待しています。
「一羽の八咫烏と10人の勇敢な戦士たち」の快進撃を応援しています。