養子と卵子提供をみすえた不妊治療。 〜イタリア紀行 その5〜 | 堀江昭佳オフィシャルブログ「『こころ』と『からだ』の悩みを解決する しあわせ女子のための処方箋」Powered by Ameba

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婦人科漢方専門・子宝のスペシャリスト 堀江昭佳が、西洋医学、漢方、心理学の3つの視点から、こころとからだの悩みを解決する方法をつづります。
「からだを整えるとこころが整い、結果的に夢が叶う」
そんな考え方を大切にしています。

 
前回の続き。
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もとこさんには、薬草薬局の案内や、おいしいレストランを教えてもらったりとフィレンツェでは本当にお世話になった。

 

 

ありがとう〜!(≧▽≦)
 
そして、
イタリアでの不妊治療の状況を、ご自身の体験も含めて改めてお話しいただいた。
ブログの掲載も、細かいところまで遠慮なくどうぞ!
と言っていただいて、本当に感謝です。

 

 

イタリアでは国の助成があって
不妊治療が42歳の誕生日まで、3回まで体外受精が500ユーロ(6万5千円)で3回できます。
42歳を過ぎると一気に1850ユーロにあがります。
お薬代は別ですけど、

日本よりも安いですけど、医療システムの関係でなかなか治療をうけるのが難しいんです。
検査だけで半年過ぎちゃったり、続けて毎月受けるとかは無理で、一度治療をしたら次まで長く待つんですよね。


あと、考え方が根本的に違います。

40超えると、
「治療しても妊娠しずらいから意味がない」
「卵が1,2個しか育たないから、今回は採卵やめましょう」
とか、さらっと言われます。


養子や卵子提供が一般的なのも大きく影響していると思います。
わたしは41歳で検査をはじめて、42歳で体外受精を3回したけど、
最初から卵子提供と養子のことを聞かれました。
体外受精の説明書にもそのことが書いてあるくらいです。

それもあってか、長く何度も何度も治療をするというよりも、
うまくいかなければ養子や卵子提供を考えるし、
病院でもすすめるというのが方向性になっています。


ただ、イタリアでは卵子提供ができないので、
スペインかスイスのクリニックを紹介されることが多いです。
いまでは、養子よりも卵子提供のほうが身近になっているかもしれません。

というのも、イタリアの養子は手続きだけで6年くらいかかって、虐待などの防止のためにチェックがすごく厳しいんです。

こどもに対しての出自を告げるかどうかは、
養子は基本告知をします。

卵子提供では告知するかどうかは親によりますが、話すほうが多いんじゃないでしょうか?
実際に、そういうことも耳にします。

イタリアのお母さんって、
話したからと言って、「あなたはうちの子だから」っていうことに対して、絶対的な揺らがない自信がある方が多いんですよね。

 

 

 

話を聞くと、全然、日本とは状況が違うのがよくわかる。

年齢的なことを考えて、養子縁組や卵子提供のことをまず話されるのか。

日本では考えられないことだから、このことを初めて聞いたときにはびっくりした。

 

治療を続けるというよりは、

養子縁組、卵子提供が選択肢としてすすめられるというのは、

文化的な背景もあるんだろうな、と思う。

 

 

イタリアは、カトリックの総本山であるバチカンがあるため、受精卵の凍結が宗教的理由で禁止されてしまった時代もあったりして、体外受精の治療自体は遅れてるそうだ。

卵子提供での治療も同じく宗教的な理由で、国内ではできない。

 

 

 

卵子提供についても、もとこさんとかなりいろいろ話したんだけど。

イタリアでは、精神面も含めて治療サイドのバックアップがいろいろとあるそうなんだよね。

 

 

2012年の統計では、世界中の体外受精の6%が卵子提供によるもの。

特にヨーロッパではルールや法律の整備もすすんでる。

 

 

 

日本国内での卵子提供による治療は、かなりハードルが高い。

 

一方で、

日本でもアメリカや台湾などで卵子提供を受けるカップルも出てきたし、それを斡旋する病院もある。

 

 

ひとそれぞれ、不妊治療や養子縁組、あるいは卵子提供など、選択肢が違ってくる。

 

ぼくは、卵子提供について否定も肯定もしないし、世界的な流れは、卵子提供が進む方向に行ってる。

 

そんな中で、ルールや法律が全然整わない日本が心配。

 

 

一番気になるのは、「告知」のこと。

 

 

おそらく、日本では習慣や文化的な部分を考えても「告知しない」ほうが多いんじゃないかと思う。

 

養子縁組とかでも、かつては告知しないケースが多かったけど、

いまではこどもが小さいうちから告知をするケースが圧倒的に増えているそうだ。

 

実際に特別養子縁組に関わられている方からお話をうかがったことがある。

 

養子であることを「言わない」と、家庭の中の空気にどうしても出るんだって。

こどもは敏感に感じ取る。

なにか、自分の知らないことがある。

隠されてる秘密がある。

 

こどもは誰しも、

「お父さんに似てる」

「お母さんに似てる」

って話たりする。

その時に、漂う微妙な空気。

 

あるいは、誰しも、

「自分は本当は実の子じゃないんじゃないか」

って、考えたりすることがある。

 

そんな積み重ねや空気を、敏感に感じてしまうんだって。

そして、それがバレるのは、一番難しい思春期のころが多いそうで。

悪意のない親戚の誰かから耳にするというのも少なくない。

 

そうして、バレてしまうと、

一気に親子関係が悪化する。

こどもにとっては、

いままでのすべてが「嘘」だった。

自分は騙されていた。

というふうに受け取ってしまう。

 

もう取り返しがつかないほどの不信感が生まれてしまうんだって。

そういう数々のケースを踏まえて、現在では、小さい頃からこどもに養子であることを伝えるんだと話されてた。

 

 

同じことが卵子提供にも言えるんじゃないかと思う。

 

 

そして、これからの時代、遺伝子検査がもっともっと一般的になる。

当たり前のように検査を受けるように確実になる。

卵子提供で血液型をあわせていても、遺伝子検査をするようになれば、すぐにわかってしまう。

 

だから、隠し通すのって、ますます難しい。

 

 

ぼくはゲイなので、

なんとなーく、そこにカミングアウトと同じようなものを感じてしまう。

 

 

言わずに一生懸命に隠しているほうの気持ち。

なんとなくおかしいなと思ってるほうの気持ち。

 

 

そして、アイデンティティって、自分という人間を形成する上で欠くことのできない部分で。

自分の出自って、アイデンティティの核じゃない?

それは、間違いなくとても大切なもの。

 

 

現に、世界中で「実の親を知りたい」という、卵子提供や精子提供で生まれたこどもの声がある。

こちらの記事も読んでみてほしい。

↓  ↓  ↓

『実の親を知りたい…匿名ドナーの子どもたち』

 

加藤英明さんが自分の出自について真実を知ったのは偶然だった──現在、医師として働く加藤さん。

10年前、研修中に自分の家族の血液検査を行った際に父親と血がつながっていないことが明らかになった。

 

「父親」だと思ってきた男性が旅行で家を空けている間に、加藤さんは浮気を疑いつつ母親に尋ねた。

 

しかし母親の不実どころか、加藤さんは自分の生物学上の父親が匿名の精子提供者(ドナー)だったこと、さらには両親が不妊だったことを初めて知った。

「自分の半分が崩れ落ちた感じがしました」

と加藤さんは語る。

「家族みんなが楽しそうに海辺にいる写真はうそだったのか、などと自問しました」

 

リンク先より引用)

 

 

 

 

ぼくは、卵子提供や精子提供を、否定も肯定もしない。

親になりたい。

という気持ちが、人間にとってとても根源的なものだと知っているから。

 

よくよく考えて、それが選択されたことだと思うから。

 

でも、

その一方で、こどもの気持ちもそれ以上に大切だと思うんだよね。

 

 

だって、自分が産みたいというエゴだけのためで産むわけじゃないじゃない?

その先には、なによりこどもがいて、愛情を注いで、しあわせな家庭を思い描いてるはずじゃない?

 

 

だったら、その中心にいるこどものために、事実を告げることをしてほしいなぁって強く思う。

 

 

もしも、卵子提供を受けることを考えるときには、このことを心に留め置いてもらえたら、うれしい。

 

 


 

つづく
 

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※コメントについて
すべて読ませていただいていますが、【個別の返信はできません】ので、ごめんなさい~!