そこには、「波動」があった。
波動に目覚めた波動使い達がいた。
大地をゆるがす者、
人を脅かす者、
-それから守る者。
彼らにはいつも波動があり、
波動が彼らを翻弄していく。
だが忘れてはいけない。
波動を導くのは、
他の誰でもない、
-彼ら自身の手だということを。
-クロスビーム-
レン(なんか…気持ち悪いな…なんだろ…?)
レンは異変を感じていた。
何か膨大な波動が近くからでているのを僅かに察知したのだ。
レン(でもさっきからこんなに長時間波動を垂れ流してたら普通死ぬもんな。…ホントに波動かな…?)
そこは深い森の中だった。
そこら中にキノコが生えている、うっそうとした森。
あらゆる物が吸い込まれそうになるくらい陰湿であった。
レン(まあ…垂れ流れてる波動なんて気にせずに、メシでも食うか)
そう思ってレンは腰を下ろす。
…とは言っても足元はキノコだらけで
座るのも気持ち悪いので、
自然と、尻は浮かせていた。
…突然だが、実はレンは波動使いである。
今は居場所探し中の、十代半ばの少年。
背は至って普通だが、もっと伸びるかもしれない。
体格は未だ頼りない肩幅で、弱々しい。
あと、髪が灰色一色である。
カッコイイ者が灰色の髪だと、またそれもカッコイイが、
格好悪い者が灰色の髪を持っても、
ただ老人っぽくなるだけなのであった。
…レンは腰を下ろした辺りから、
早速キノコ狩りを始めた。
レン(これはこないだ腹の中で暴れ出したから食えないな…でもこれも舌が萎むくらいめっちゃすっぱかったし…)
レンがこの森に迷い込んで
1週間が経とうとしていた。
そのせいで毎日キノコを食べて来たが、
未だまともなキノコにありつけていなかった。
レン(もっと向こう探すか…)
そろそろちゃんとした飯を食べないと、
こんなところで死ぬ羽目になる。
誰もいない、陰湿な森。
それだけは嫌だったから、
レンは今日、ちゃんとしたキノコを見つけ出すと決めていた。
この男、1週間前に初めてキノコ狩りをした
キノコ狩りルーキーなのである。
レン(この柄は…笑いが止まらなくなるキノコだったよな…誰も見てないのに無駄に半日くらい笑ったな…でもいいや、一応確保しとこう)
レンはまともなキノコを見つけられなかった時の為に、
まともじゃなくても命に別条がないキノコを確保していた。
今持っているのは、
笑いが止まらなくなるやつ、
涙が大量に流れるやつ、
…えーと…
…それだけであった。
果たしてレンはまともなキノコにありつけるのだろうか。
10時間後。
あたりは暗くなっていた。
陰湿な森は
奇妙な鳴き声に包まれ、
陰湿さを一層増していく。
しばらくして、
森に、かん高い笑い声がこだました。
次の日、レンは笑い疲れて
キノコのベッドに顔をうずめて眠っていた。
まともなキノコなんて、一つも見つからなかった。
1週間で、かなりのキノコを試したらしく、
まともなキノコはおろか、
あらゆる種類のキノコを食い尽くしたらしい。
レン(最悪な目覚めだ…これから毎日、笑い茸か…)
レンは絶望した。
が、その時、
レンは突然跳ね起きた。
今までに感じたことの無いレベルの波動を感じ取っていた。
昨日まではサワサワしていた感じだったが、
今日はビリビリと波動を感じる。
レン(何だ…!?こんなに波動垂れ流したら普通死ぬぞ!?何でこんな長時間垂れ流せるんだ!?)
今までぼんやりしていたが、
今、はっきり分かる。
どこから出ているのか、
方向がはっきり分かる。
レン(ヤバい…ヤバいって…)
レンは今まで結構修羅場を越えてきた方だと思っていた。
旅を始めてから1年ちょい。
狼に襲われたのが2度、
山賊に殺されかけたのが1度、
寝ている間に象に踏まれたのが1度。
他にもかなりの経験を積んだと思っていたが、
今日はかつてなくヤバい。
向こうから漏れているのは、
今まで感じたことのない膨大な波動。
レン(いや…逃げないと…ヤバい…!動けオレ!何してんだ…何ビビってんだ!動けオレ!)
…突然だが、実はレンはビビりである。
山賊に殺されかけたことがある、
と、旅の先々で自慢げに言っているが、
50メートル先に山賊が見えた瞬間
凄い速さで逃げ帰っただけで、
別に殺されかけたわけではない。
むしろ本当に山賊だったのかすら明確でない。
そんなビビりなレンは、
この膨大な波動に腰が引けていた。
そのまんま、
あっさり1時間が経った。
レン(あー…まだまともに女の子と付き合ったことも無いのによ…)
レンは人生を振り返っていた。
レン(あそこで放っておけば今頃…)
その時だった。
今まで感じられていた波動が、
不意に途切れた。
レン(ん…?)
そして今まで波動が出ていた方を見るレン。
そこには自分と歳は同じくらいの少年が、
突っ立っていた。
レン「うわぁぁぁぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ…うわぁぁぁぁぁあぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁ!」
レンはキノコの地面に倒れた。
気絶していた。
レンは、目の前のヤバそうな少年にビビっていた。
波動に目覚めた波動使い達がいた。
大地をゆるがす者、
人を脅かす者、
-それから守る者。
彼らにはいつも波動があり、
波動が彼らを翻弄していく。
だが忘れてはいけない。
波動を導くのは、
他の誰でもない、
-彼ら自身の手だということを。
-クロスビーム-
レン(なんか…気持ち悪いな…なんだろ…?)
レンは異変を感じていた。
何か膨大な波動が近くからでているのを僅かに察知したのだ。
レン(でもさっきからこんなに長時間波動を垂れ流してたら普通死ぬもんな。…ホントに波動かな…?)
そこは深い森の中だった。
そこら中にキノコが生えている、うっそうとした森。
あらゆる物が吸い込まれそうになるくらい陰湿であった。
レン(まあ…垂れ流れてる波動なんて気にせずに、
そう思ってレンは腰を下ろす。
…とは言っても足元はキノコだらけで
座るのも気持ち悪いので、
自然と、尻は浮かせていた。
…突然だが、実はレンは波動使いである。
今は居場所探し中の、十代半ばの少年。
背は至って普通だが、もっと伸びるかもしれない。
体格は未だ頼りない肩幅で、弱々しい。
あと、髪が灰色一色である。
カッコイイ者が灰色の髪だと、またそれもカッコイイが、
格好悪い者が灰色の髪を持っても、
ただ老人っぽくなるだけなのであった。
…レンは腰を下ろした辺りから、
早速キノコ狩りを始めた。
レン(これはこないだ腹の中で暴れ出したから食えないな…
レンがこの森に迷い込んで
1週間が経とうとしていた。
そのせいで毎日キノコを食べて来たが、
未だまともなキノコにありつけていなかった。
レン(もっと向こう探すか…)
そろそろちゃんとした飯を食べないと、
こんなところで死ぬ羽目になる。
誰もいない、陰湿な森。
それだけは嫌だったから、
レンは今日、ちゃんとしたキノコを見つけ出すと決めていた。
この男、1週間前に初めてキノコ狩りをした
キノコ狩りルーキーなのである。
レン(この柄は…笑いが止まらなくなるキノコだったよな…
レンはまともなキノコを見つけられなかった時の為に、
まともじゃなくても命に別条がないキノコを確保していた。
今持っているのは、
笑いが止まらなくなるやつ、
涙が大量に流れるやつ、
…えーと…
…それだけであった。
果たしてレンはまともなキノコにありつけるのだろうか。
10時間後。
あたりは暗くなっていた。
陰湿な森は
奇妙な鳴き声に包まれ、
陰湿さを一層増していく。
しばらくして、
森に、かん高い笑い声がこだました。
次の日、レンは笑い疲れて
キノコのベッドに顔をうずめて眠っていた。
まともなキノコなんて、一つも見つからなかった。
1週間で、かなりのキノコを試したらしく、
まともなキノコはおろか、
あらゆる種類のキノコを食い尽くしたらしい。
レン(最悪な目覚めだ…これから毎日、笑い茸か…)
レンは絶望した。
が、その時、
レンは突然跳ね起きた。
今までに感じたことの無いレベルの波動を感じ取っていた。
昨日まではサワサワしていた感じだったが、
今日はビリビリと波動を感じる。
レン(何だ…!?こんなに波動垂れ流したら普通死ぬぞ!?
今までぼんやりしていたが、
今、はっきり分かる。
どこから出ているのか、
方向がはっきり分かる。
レン(ヤバい…ヤバいって…)
レンは今まで結構修羅場を越えてきた方だと思っていた。
旅を始めてから1年ちょい。
狼に襲われたのが2度、
山賊に殺されかけたのが1度、
寝ている間に象に踏まれたのが1度。
他にもかなりの経験を積んだと思っていたが、
今日はかつてなくヤバい。
向こうから漏れているのは、
今まで感じたことのない膨大な波動。
レン(いや…逃げないと…ヤバい…!動けオレ!何してんだ…
…突然だが、実はレンはビビりである。
山賊に殺されかけたことがある、
と、旅の先々で自慢げに言っているが、
50メートル先に山賊が見えた瞬間
凄い速さで逃げ帰っただけで、
別に殺されかけたわけではない。
むしろ本当に山賊だったのかすら明確でない。
そんなビビりなレンは、
この膨大な波動に腰が引けていた。
そのまんま、
あっさり1時間が経った。
レン(あー…まだまともに女の子と付き合ったことも無いのによ…
レンは人生を振り返っていた。
レン(あそこで放っておけば今頃…)
その時だった。
今まで感じられていた波動が、
不意に途切れた。
レン(ん…?)
そして今まで波動が出ていた方を見るレン。
そこには自分と歳は同じくらいの少年が、
突っ立っていた。
レン「うわぁぁぁぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ…
レンはキノコの地面に倒れた。
気絶していた。
レンは、目の前のヤバそうな少年にビビっていた。