私が入団して2回目の公演の打ち上げ。
演劇部の後輩である座長のコールに煽られ、
普段飲まない酒を何杯も一気呑みした。
お開きになり、足元をふらつかせながら着いた池袋の駅で
居酒屋に帽子忘れたことに気付いた。
当時、お気に入りで被っていたフェイクレザーの黒のキャップ。
しかし、打ち上げ中盤から頭痛が酷く、
すぐに家で寝たかった私は、仕方なく帽子をあきらめることに。
次の芝居の練習日、見慣れたキャップを被ってきた劇団員。
『俺、打ち上げの時、帽子忘れたんだけど。。。』 と
そのキャップが自分のものか確認しようとした私の言葉を遮り、彼
『これ、小黒さんの?もらってもいいですか?』
私が返答する前に、私の答えを見透かしたかのような彼の笑顔。
あれから15年が経つ。
その帽子も、そんなことがあった記憶も彼は持ってないだろう。
でも、間違いなく、私が彼にあげた初めてのプレゼント。
昨日、現在彼が所属している劇団の公演が千秋楽を迎えた。
劇場を出るときに、劇団員からカードを渡された。
それは、俳優さん、スタッフさんからのお礼のメッセージカード。
公演中の忙しいさなかに、書いてくれた。
えっ、俺、彼のいる劇団が大好きで観に来てるだけなのに、
お礼なんて。。。
嬉しくて帰りの電車で何度も何度もカードを開いて読んだ。
らちゃかん のみなさん本当にありがとうございました。
ちん太郎くん、
15年前の帽子のお返し、受け取りました。
価値からいったら、帽子1つじゃ全然足りないけど。。。
まだ先の話だけど、私が死んだら必ず棺桶に入れてもらうよ(笑)
宝物がまた一つ増えました。
