仕事から疲れて帰ってきて
早々に言い争いなど
誰だってしたくはないだろう
仕事に行く前でも同じく……




職場も業種も違う旦那に
その日の仕事内容や状況が
手に取るようには
わからないように
私も旦那がLINEすら
まともに返せないほど
どれほど忙しく大変な状況だったのか
わからない


 

お互いにわかっているのは
クリップあんなLINEを見れば
いつも通り何事も無かったようには
帰ってこられないということだ



不貞を次々と自白した旦那は
今どんな気持ちで
この家に帰ってくるのだろうか



本音を言えば帰りたくない?
いっそのこと行方不明になりたい?
不倫相手の所にでも逃げ出したい?
自白なんかしなければ良かった?



全て当たっている気がしたけれど
問い質した所で
そんなはずない」としか
言わないだろうと予測できた
 


それがホントかウソか
100%確かめられる物でもあれば聞くのに……

心底、
手に入れて
何もかも確かめたいくらいの
気持ちだった




これまで不貞をしていた間
どんな感情を持ち合わせて
旦那は
この家の敷居を跨いできたのだろうか



不貞をした手で
私や
家中のありとあらゆるものに触れ
相手と一緒に脱ぎ着したであろう衣類をいつも通り
ランドリーボックスに入れ
いつも通り
ご飯を食べ
布団に入る




そんなことができる旦那に
後ろめたいとか申し訳ないなど
罪悪感があるとは
とても思えない



元々、備わっていなかったのに
バレたくらいで
罪悪感が突如、生まれるはずがない



罪悪感とは
そういう類のものではない


そんな軽々しいものではないと
私は思っているから



旦那にとっての人生とは
生きるとは
なんだと思っているのだろうか



今は働き盛りといえる年代も
幅広くなってはきたが
数年先、数十年先のビジョンを持ち
30代の働き盛りにしかできないこと
挑戦したいこと努力することが
沢山あると私は思って生きてきた



その隣には当然
数年先、数十年先も
旦那と一緒に居ること
居てくれることを前提に



だが、旦那はどうだろうか?



不貞をする為に働き
稼いで
生きてきたのだろうか



1度しかない人生だから?
何人の人と不貞ができるか
楽しまなきゃ損?
それこそが張り合いであり目標だったのだろうか



私と旦那の
価値観の違い?
理性の違い?



そんなありふれたコトバで
片付けたくはなかったし
片付けられなかった



だからといって、納得のいく答えは
すぐには出なかったけれど
モヤモヤした気持ちよりも
抗う気持ちと
時間がかかっても
私の中で納得のいく答えだけは
必ず見つけたいと思う気持ちが
入り交じっていた




こんなとこにいて
旦那の帰りを待つ必要はない



必要としてくれている人がいる


仕事しよう!
仕事に行こう!



手早く準備して
家を出た