今月は珍しく複数の動物園・飼育施設を回ったので、

個人的な感想を交えて気付いたことを書いておこうと思う。


動物園は博物館や美術館などとならび、社会教育施設の一種であるということを前提としている。

その上で、動物園には大きく4つの役割があるとされている。

『種の保存』『教育・環境教育』『調査・研究』『レクリエーション』である。


まず6月はじめに訪れたのは、よこはま動物園ズーラシア。

ここは横浜市3園(野毛山・金沢・ズーラシア)のなかでも大型動物や肉食獣などを飼育しており、

世間一般の人が動物園と聞いたとき思い浮かべるイメージと大きく外れない動物園だった。


国内でもここだけでしか飼育していない種が複数いて、

ドールやツシマヤマネコ、ホッキョクグマやテングザルなどの繁殖に力をいれている。

前述の役割でいうところの『種の保存』『研究』が強く、

また広い園内に遊べる広場もあり『レクリエーション』要素もある。



続いてズーラシアと同日に行ったのが夢見ヶ崎動物公園。

川崎市の動物園であるが、敷地内に寺社4施設や古墳や公園もあり動物の飼育スペースの割合は低め。

基本的には草食動物や小動物がメインで、チリーフラミンゴやフンボルトペンギンといった水鳥もいる。

過去にはヘラジカも飼育されていた。


誤認保護により飼育されているタヌキのゲンマイ、傷つき飛べない鳥類、カミツキガメやアカミミガメなど、

なぜこの動物がここにいるのかという『環境教育』『調査』の分野が感じられる園であった。


6月下旬に訪れたのは江戸川区自然動物園。
行船公園内にあり、あまり規模は大きくない園ながらも、
オオアリクイやオタリア、カンムリカラカラなどがいる。

こちらは区内小学校の学校教育との連携で『教育・環境教育』をメインに、
オオアリクイやワライカワセミなどの繁殖を通して『種の保存』を感じる園であった。


そして、浦安市交通公園。
未就学児や小学生低学年の児童が信号や横断歩道について学べる公園であるが、
ここにも動物が飼育されており、ビントロングやアマゾンツリーボアなどなかなかにマニアックなラインナップである。

あくまで施設名が交通公園であり、失礼ながら実際に行くまでは、
モルモットやカイウサギが飼育されているだけなのではと半信半疑だった(本当に失礼)。
だが、行ってみるとたしかにしっかりと動物園であった。

まず目につくのが入口付近のヤギ、カピバラとポニーであるが、説明がすごい(語彙力)。
内臓がどのようになっているかの概略図、生息地での天敵とそれに対処するため体がどうなっているかの詳細な説明、祖先のヒラコテリウムがどういう生物だったのか等、ただふれあって○○ちゃんどうぶつさんかわいいねーあーよかったねーだけでは絶対に終わらせねえぞというような意志がこもっていた。


ビントロングの森でも、ビントロングという生物はどういう生物なのか、クマでもネコでもないジャコウネコとはなんなのか、他のジャコウネコの仲間はどういったものか、人間とのかかわり合い、ポップコーンの匂いの成分についてまで解説が用意されており、ちょっとでも興味を持ったらそれをフックに多方面へ学習できるよう周到に準備されていて恐ろしさまで感じるほどであった(もちろん最大級の褒め言葉)。



さらに屋内には水生生物、爬虫類と両生類、シマリスやデグーやコモンマーモセットといった比較的小型の小動物もいる。






(この日は終始上の方でとぐろを巻いていたので脱皮がらでお茶を濁す)

ちびっこに対する『レクリエーション』重視でしょ?と思って軽く寄ってみたら、
ゴリゴリに『教育』『教育』『教育・環境教育』がメインであり、
しかも子供向けに見せかけてターゲットは大人を想定してやがる……
こんなロックな施設があったとは日本はまだ死んでいないということを確信できるな~と。

……6月は既に何度か行ったことのある園も含めて4園を巡ったが、それぞれに特色があるという新たなことを学べた。
今回はじめて行った浦安市交通公園であったが、行く前と行った後では印象が大きく変わった。
今後も、気になる園館や施設に時間と金の都合をつけて「あっちこっちを見て歩いちゃよろこんでる奴」でありたい。

なんだこれ夏休みの読書感想文かぁ?