いつもお邪魔する会社の会議室、名前が作者だったので気になってました。

有名な作品なので、タイトルはかねがね目にしていましたが、そもそもタイトルの意味が「何の瞳の話?」と皆目見当が

つかないくらい、縁遠く過ごしてきました。

 

本作は人々の息が感じられるくらいの生々しい描写、素朴で善良な人々の清々しさにほっとさせられました。

かく言う私の母も貧しく育ったと聞いていますが、そういった環境に心の温かさが残されていると思いますし、

そういう親に育てられてほっとしています。「ぼろは着ても心は錦」です、私自身もそうありたいと思っています。

現代では人々の心の動きも変化し、作品のような世界は過去の遺物として忘れ去られているわけですが、

少なくともこの「二十四の瞳」の中に、宝石箱のように保存され、ひも解くたびにその世界に浸ることができるのは、

今後の人生の中に確かな拠り所を見つけられた嬉しさがありました。