この2つの英語テストの最も顕著な違いは、
試験内容が学術的であるかそうでないか、という点です。
ビジネス状況下における英語運用能力を測るという名目で創造されたTOEICでは、手紙、ポスター、広告、メールなどの情報を読解したり、会社での会議のアナウンスやある店舗におけるセールの放送におけるリスニングが問われたりします。
一方、英語圏の大学・大学院のコミュニケーション能力を問うテストであるTOEFLでは、その国の授業についていけるだけの英語力を持っているかを判定するために利用されるテストなので、大学での講義に関する生物、科学、心理学、政治・経済などアカデミックな分野の学術記事(たとえば生物学)を英語で読解したり、簡単な大学の講義をリスニングしてそれに対する問いに答えたりしなくてはいけません。
したがって、TOEICを受験する時はビジネス英単語を、TOEFLを受験する際にはアカデミック英単語の語彙を増やすことが必要になります。
TOEFL iBTとTOEICの違いについて
受験時間
TOEFL iBTの受験時間 :4時間~4時間半
受験者は到着順にテストが開始されるので、それぞれの受験者によって開始時間が異なります。日本では朝10時前後に開始されます。
リーディング[36~56問・60~80分]、リスニング[34~51問・60~90分]、スピーキング[6問・20分]、ライティング[2問・50分]の4つのセクションで構成され、約80~130問を約4時間~4時間半で解答します。
また、リスニングとスピーキングセクションの間には、10分間の休憩があります。
![bg1](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fblog-imgs-81.fc2.com%2Fc%2Fr%2Fe%2Fcreativemoment%2Fbg1.jpg)
TOEICの受験時間 :2時間
リスニングセクション[100問・約45分]と、リーディングセクション[100問・75分]で構成され、合計200問を約2時間で解答します。途中に休憩時間はなく、お手洗い等で会場を出た場合は試験時間が延長されませんので、必ずテスト前にお手洗いに行っておくべきでしょう。
![bg2](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fblog-imgs-81.fc2.com%2Fc%2Fr%2Fe%2Fcreativemoment%2Fbg2.jpg)
TOEFLはTOEICの約2倍の試験時間があるため、体力的にも精神的にもハードだと言えるでしょう。TOEFLにはリスニングとスピーキングセクションの間に10分間の休憩がある(TOEICには休憩はない)ので、休憩をうまく活用して集中力を持続させる必要があります。
テスト開始時間
受験時間だけではなく、テストの開始形式にも両者には大きな違いが存在しています。
TOEFL初受験者の方は、テスト受験時に戸惑うかもしれませんので、ここでしっかりと予習しておきましょう。
TOEFL:到着した受験者順に試験開始。
各々の受験者によって開始時間が異なり、日本では大体10:00前後に開始される。
TOEIC:受験者一斉に、13:00からスタート
一般的な学校の校内テストなどとは違い、TOEFLは受験者が指定時刻前に、会場に到着した順でテストを受ける形式になっています。
そこで、まだ自分はリーディング問題を解答中に、隣の受講者はスピーキングテストの解答を開始してしまい、集中して問題に取り組めない!という状況が起こりかねないのです。
初受験者の方は十分に心構えしたうえで、テスト会場に足を運びましょう。
休憩の有無
TOEFLには10分間の休憩があるという話をしましたが、それぞれのテストに与えられている休憩の違いについて、詳しく見ていきたいと思います。
TOEFL:リスニングとスピーキングセクションの間に10分の休憩
TOEIC:リーディングテスト開始前に10分のトイレ休憩が存在。テスト実施途中の休憩はなし
TOEFLは試験時間が長いので、集中力や持続力が必要となってきます。そこで、いかに上手く休憩時間を活用するかで、残りの2セクションであるスピーキング、ライティングセクションにおけるパフォーマンスの質がだいぶ異なることになります。
受験形式の違い
TOEFL:インターネット受験形式
受験者は各自1台のコンピューターとマイクが付いたヘッドセットを使って解答します。解答はすべてコンピューター上で、クリックまたはタイピングで行います。
TOEIC:マークシート形式
問題用紙はすべて英語で印刷されており、解答方法の指示放送もすべて英語で行われます。解答はすべてマークシート方式です。
また、TOEFLは全ての解答をパソコン上で行うため、受験前にはQWERTY 配列のキーボードで入力する練習をしておくことをお勧めします。素早いタイピングの能力を身に付け、不自由なく文字を入力できるようにしておきましょう。
TOEICでは使いやすい2Bの鉛筆を用意することが大切です。色の薄い鉛筆や書きにくい鉛筆を使用すると、試験の効率が落ち、必要のない部分で神経を使用してもらいます。
受験料の違い
TOEFL:日本では、225ドル(その他の国では、180ドル。)
TOEIC:5565円(税込)
TOEFLとTOEICの受験料には約2万円の差があります。この差分は、TOEFLテストのアウトプットセクション(スピーキング)の採点者や、パソコンやマイクなどの設備費などに起因するものと考えられます。
一ドルを130円で計算したとして、両者の間には、5倍ほどの値段の開きが存在しています。
留学に必須かつ、受験料が高額なので、ぜひ受験前にしっかりと予習し、できるだけ受験環境に慣れた状態で本番に臨みたいですね。
また、意外にもTOEFLを日本以外の国で受験すると、45ドルもお得です。
テストから見る英語力
今まで、TOEICは受けたことがあるが、TOEFLは受験したことがないという方もいるのではないでしょうか?
以下の式を使うと、TOEICテストスコアからTOEFLで取得可能であろうスコアを、おおよそ概算することが出来ます。(もちろん逆も可能です。)
公式:TOEFLスコア=TOEICスコア÷10-(10~20)
たとえば、TOEICで700点のスコアを持っている方は、TOEFL iBTで50~60点のスコアを取得できる確率が高い、ということです。
TOEICを受験したことがある方は、この式に当てはめて、自分のiBTにおけるスコアを予想してみてはいかがでしょう。
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