メスティアの朝7時、まだ町はシーンと寝静まっているなか、散歩へ。薄いダウンがほしいくらい肌寒い。
高さ10メートル超の塔はスヴァネティ地方の特徴で、見張り兼要塞だとか。スヴァン族にはその昔、身内が敵に殺されたり侮辱を受けたりすると、敵の一族を抹殺する「血の復讐」の掟があったそうで、その復讐から身を護るために立てこもる目的で造られた、との話。
そんな話もあるせいか、のどかさのなかにどこか厳しさや冷たさも漂わせ、それもまた魅力。
谷間の町は、明るくなっても太陽はなかなかお目見えしない。
小1時間散歩し、ホテルに戻って朝ごはん。
陽が差してきた。昨夜テイクアウトした、クブダリというひき肉入りパンの残りと、持参したティーバッグの黒豆茶で朝食。
窓から川や山が見える。かわいいホテルの紹介は、また別の記事で。
部屋で少し休んだら、散歩再開。
メスティアの中心地。この幹線道路沿いの狭い範囲に店などが並ぶ。銀行やATM、両替所も。中央のくねっとした変わった建物は、警察署。
丘の上の教会。補修工事中なのか、なかはごたついていて、人は見当たらなかった。
坂が多いので、散歩にもなかなか体力を使う。到着以来快晴が続き、日中は少し暑いくらい。ちょうどいい季節に訪れることができた。

少し歩いてはホテルで休み、また歩いては休憩に戻り、という感じで1日すごす。
景色が素晴らしく、ついつい同じような写真をたくさん撮ってしまう。
町の中は犬だけでなく、牛も多い。次いで豚、猫、馬、山羊、ですかね。ふつうに道路を歩いている。必然的に、道はフンだらけです。
陽が落ちてきた。丘の上の路地で、スヴァネティ名物の塩を売る女性。売れるのだろうか。わからないが、売ろうとしなければ、なにも売れないのは確か。
小さな町を休み休みぐるっと歩いて、夕方早めに昼夜兼用のお食事に。
店構えで勘で選んだ、中心地からは少し離れた場所にある観光客向けのレストラン。
スープが飲みたくて、「ハルチョー」という牛肉とお米のスープを選んだ。14ラリ、約750円。
スパイスが効いてて、これもおいしい。ただ、油がとっても多い。できればサラダやパンも食べたかったが、この1皿で満腹。日本の「定食」というスタイルは本当に素晴らしいと思う。
夕暮れのテラス席でおいしくいただき、この日は終了。