押し入れから引っ張り出した一眼レフカメラ。2013年に買った、キャノンのEOS 6Dです。久しぶりに持つと、手からいろんな記憶が湧き出るようによみがえってきました。
 

(わたしの愛しい(放置してたけど)6D。これを撮ったのはスマホ)

わたしはもともとは写真を撮る趣味や習慣はありませんでした。
仕事で被災地や難民キャンプを訪れ、撮影もするようになって、いいカメラがほしくなったのです。

まず買ったのはAPS-Cセンサーの、キャノンのKissという商品。キャノンの写真教室にも1年通った。

「一眼レフ」には、APS-Cとフルサイズという2種類のセンサーがあり、性能が結構違います。フルサイズの方が性能が高く、値段も高く、大きく重い。

kissを使ってるうちにだんだんフルサイズがほしくなり、震えながら6Dを清水買いしました。当時、フルサイズの入門機的な機種。レンズはEF24-105mm F4L。これが使いたかった。

 


(暗くても写る! 狭い場所でも広い範囲を撮れる!)


大きなカメラは仰々しく、時に警戒感も与えてしまうけれど、逆に「オフィシャルに、仕事として撮ってますよ」というメッセージにもなる。被災地などではあえて仰々しくしたりしました。

何年かはプライベートの旅行でも持ってったけど、やがて情熱が薄れてまた撮らなくなった。その仕事も辞めてから、すっかり埃をかぶせてしまった。
重くてね、首がめっちゃ凝るんです。

写真教室の先生に、「光を探しなさい」と言われたのを、よく覚えています。
つい、形を追い求めてしまうけど、そうではなく光を探せと。

スマホのカメラで記録として撮ってる時はすっかり忘れていた。
でも6Dを持ったら急に、目が光を探し始めた。ハンターになった気分。

そう、ハンター。生きるために獲物を追う。生命力のようなもの。
これを持って走り回った頃を懐かしく思う気持ちか、眠っていた生命力が甦る兆しか。
なにか出てきそうで、そのまま引っ込みそうで。そんな感覚を覚えた6D。