フルートの今井亨さんと、ファゴットの大森俊輔さんのユニット、「TOO MUCH」のスプリングコンサートを聴きに行きました。場所は下北沢にある東京都民教会。
出演者のひとりが知人のご家族ということで、共通の知人6人でわいわいと伺いました。
ユニット名の「TOO MUCH」は、TOO MUCH(やりすぎ)なくらいの熱い演奏と、細身のお2人が並んだ姿がTWO MATCH(2本のマッチ棒)というところからきてるそう。
いやあ、楽しかった。
木管楽器だけの演奏会はたぶん初めて。特にファゴットをこれほど聴いたことがありません。
低く穏やかな音色は、ともすると耳をすーっと抜けていきがちなので、自然と集中します。華やかで繊細なフルートと、いいコンビ。
全8曲中、委嘱作品が3つ、そのうち2つが世界初演という贅沢なプログラム。
ほかもほとんど知らない曲でしたが、物語を感じさせる、メロディアスな曲、演奏で、とっても楽しめました。
おふたりのトークもおもしろくて、まったく飽きさせません。
H.ヴィラ=ロボス作曲の「ブラジル風バッハ第6番より I.アリア」がとりわけ好きかな。
正確を期すと「ブラジルの音楽をバッハ風に作った」ものとのこと。
「バッハ風」を理解するために、先にバッハの「二声のインベンション 4番ニ短調」の演奏があり(フルートとファゴットで聴くと全然違う曲みたい)、その後で聴くと、確かにバッハ風、のような…。
哀愁も感じるすてきな演奏でした。
会場には委嘱作品の作曲者の方々もいらしていて、ステージに呼んで紹介してくれました。
その雰囲気もとってもアットホームで、いい仲間が集っていい音楽をつくってる、という感じがとっても心地いい。いい気分で会場を後にしました。
また新しい音楽の魅力を知りました!
TOO MUCH スプリングコンサート
日程:2024年4月14日(日)
会場:東京都民教会
出演:TOO MUCH(フルート 今井亨、ファゴット 大森俊輔)
曲目:
R.ヴィルバック:劇的トリオ~モーツァルトのオペラ『魔笛』によるパラフレーズ
J.S.バッハ:二声のインベンションより Ⅳ.ニ短調 BWV775
H.ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第6番より I.アリア
大森俊之:春霞~ファゴットとピアノのための~[委嘱作品世界初演]
鶴薗明人:Fairy Tales[アンサンブルピアリ委嘱作品/フルート&ピアノ版]
吉田和弘:桜の森の満開の下~フルートとファゴット、ピアノのための~[委嘱作品世界初演]
J.M.ダマーズ:ソナタ・アン・コンセール(コンセールのためのソナタ)
A.ピアソラ:ブエノスアイレスの冬
アンコール
鶴薗明人:Fairy Tales(アンサンブルピアリ)
A.ピアソラ:ブエノスアイレスの春