2024年1本目に映画館で鑑賞したのは、フランス映画の『Winter boy』。
原題は『Le lycéen』、高校生。
寮で暮らしていた17歳の高校生リュカが、突然父親を亡くして激しく揺れた冬を描いた作品です。

 
 
 
 

なんといっても主人公リュカのまばゆい美しさに心を奪われました。女優イレーヌ・ジャコブを母に持ち、その面影が色濃い。

監督のクリストフ・オノレの自伝的作品だそうで、セクシュアリティの描写が多いです。10代で父親を失うこと、ゲイであることが大きな要素ではあるけれど、そういうことよりは、思春期の嵐のような不安定さ、脆さ、野生、傍若無人さが物語を引っ張る。

少しだけ登場するリュカの父親役は、監督自身が演じている。それは癒しなんだろうか。

リュカの母親役のジュリエット・ビノシュを筆頭に、まわりの俳優陣もそれぞれよい。なんだかみんな、とても自然だ。外見のせいもあるかもしれない。

 

手ブレ映像でダメージくらったので、ちょっとマイナス評価。観る前にわかるように「R18+」みたいなマークつけてほしい。正直に言えば映画界から手ブレ映像を撲滅したい。

 

 

『Winter boy』(原題:Le lycéen)
2022年/フランス/122分

監督・脚本:クリストフ・オノレ
音楽:半野喜弘
出演:ポール・キルシェ、ジュリエット・ビノシュ、ヴァンサン・ラコスト、エルヴァン・ケポア・ファレ

 

シネスイッチ銀座にて。ここはいまもレディースデイがあり、金曜日は950円と良心的。