パンチャカルマ(浄化療法)のあとの2日間は、日本でも人気のシロダーラの施術です。

アーユルヴェーダのトリートメントというと、額から頭にかけてオイルをたらーっと垂らす画像をよく見るかと思います。あれです。

 

(左奥に吊り下がっているのが、シロダーラの装置。ベッドにある赤い花は、毎日置いてくれてました)


脳のマッサージとも言われていて、深いリラックス効果に加え、不眠や頭痛の解消、更年期障害の予防、老化防止などなど、夢のような効果が謳われています。
サロンで気軽に受けられることもありますが、本来は準備として数日間の施術を受けて、体を整えてからやるもののようですね。

 

究極のリラクゼーション。か?

 

朝、いつも通りドクターの診察の後、腕・足・首・背中のオイル・マッサージ。先にマッサージをするのも、シロダーラの効果を高める役割があるらしい、ことを後でネットで読みました。セラピストさんは特に説明しませんし、すっかりおまかせ気分なので、滞在中にはあまり疑問が浮かびませんでした。施術中にすべて聞いてるときりがないですしね。

目をタオルでしっかりカバーされて、細くオイルが垂らされ、髪までたっぷりと流れていく。
気持ちがいい……

と思う間もなく寝てしまいました。はっと目が覚めたら首が痛くて、でも姿勢は変えにくいので、ちょっとつらい。

終わったら布で頭をきりっきりに巻かれ、「明日までこの布は取らないように。洗髪はだめ。顔もタオルで拭くだけね」。
滞在客が緑のターバンを巻いてるのをよく見かけましたが、これだったのか。


(午前中はそこまで暑くないので、施術待ちにプールサイドで読書。鳥の鳴き声と波の音だけが聴こえる。緑色のガウンが施術着です)

これが、痛い……。孫悟空が悪さをすると、頭に巻かれた輪(緊箍児・きんこじ、という)がぎりぎりと締め付けられて痛がりますが、あんな感じ。と言ってもお若い方にはわかるまい。

耐えられない! もうイヤっ! というところまで耐えてから、「そうだ、緩めればいいんだ」と気づいてゆるゆる巻きに直したら、頭痛が軽減しました。滞在中、ずっと軽い頭痛がしています。

 

再びのシロダーラと、鼻うがい

 

翌日、顔・背中・ひざ下・腕のオイル・トリートメントがあり、それから再びシロダーラ。ということは、今夜もターバン。
施術中はやはり首が痛くて、やはり寝てしまいました。2日間受けてみて、瞑想状態になるとか、ものすごくすっきりしたとか、巷で言われているようなことは起きませんでした。

次いで、顔に薬草のスチームをあてる施術。これが熱いのなんの。息が苦しいほどです。


次いで、「鼻うがいします!」「(ええっ)」
 

ドクターがやってきて、鼻にオイルを入れるから思い切り吸って口から出しなさい、と言う。痛そう。でも鼻詰まりには長年悩んでいるので、やりました。痛かった。あまりうまく口から出せませんでした。ただ、その後少し鼻詰まりが改善した気がします。
確かその後、苦い液体でうがいしたり、薬を飲んだりしたのだったかな。


ドクター「明日は目の洗浄ね!」

わたし「(目にオイルを入れるやつだ!)やめておきます!」
ドクター「(しぶしぶ)OK」


こうして5日目の施術が終わりました。

痛かったり熱かったり苦かったり、あっち行ったり寝たり起きたり。結構へろへろ。これは治療だ。リラクゼーションじゃない。アーユルヴェーダは治療なのだ。と心から実感したしだい。

ぐったりしましたし、施術の後はゆったりと安静にして過ごすのがいいのですが、この日も午後に工場見学があるよ、とのこと。
工場見学、大好き。というわけで、疲れた体にムチ打って、大急ぎで身支度とランチをして、出かけたのでした。