とても楽しく充実した週末2日間でした。
そのうちのひとつ、みんなで行った『マティス展』@東京都美術館の話。
「20世紀を代表するフランスの巨匠」アンリ・マティス(1869-1954年)。マティスというと、赤や青や緑や黄色の濃く強い色彩、植物っぽいモチーフ、あるいは切り絵のような(切り絵も実際あるけど)シルエット、が思い浮かびます。
この展覧会では、マティスの作品を最初期から最晩年まで時系列に紹介していました。
多くの画家がそうであるように、いろんな画風にチャレンジして、テクニックをものにしてもその表現法に飽き足らないのか、それともその方法では表現しきれないのか、画風は点描からフォビズムから切り絵から、様々に変化していきます。ですが色やモチーフはわりと一貫していたような印象を受けました。
「私の線画は、私の感動の最も純粋な翻訳である」byマティス
年齢を重ねるほどに作品がシンプルになるのは、体の制限もあったかもしれませんが、核心をつかむ力とそれを究極にシンプルに伝える術、そんな自分の核をさらけ出す自由さを獲得した、巨匠の到達点だったのかな…と思いました。
自分も、そんなふうに研ぎ澄まされていきたいものです。
日曜ということもあってか結構な混み具合で、連れ立っての人も多くておしゃべりがあちこちで。いつも思うのですが、女性は感想を語り、男性はうんちくを語る人が多いですね。この日は、マティスを前にしてなぜかとにかく明るい安村さんについて友人に一生懸命説明している人がいました。
鑑賞後はご一緒した皆さん総勢6人でランチ。みんなの視点がそれぞれで、同じ1枚に着目しても感じたことが違っておもしろい。どれも間違いということはない。芸術に触れる悦び、語り合う仲間がいる喜び。すばらしい時間に感謝です!
マティス展
会期 2023年4月27日(木)~ 8月20日(日)
会場 東京都美術館