『サイコロジー・オブ・マネー
一生お金に困らない「富」のマインドセット』
モーガン・ハウセル 著、ダイヤモンド社、2021年発売

なんというタイトルでしょう笑
同じような本を去年は山ほど読みました。どの本も言ってることはわりと共通していて、たくさん読むことで哲学が強固になっていった感があります。
この本も同様ですが、しっくりくる表現が多く、いくつもの言葉が心に残りました。



特に、「自分とは違うゲームのプレイヤー」に振り回されない、ということ。

周りの豊かな人、豊かになろうと行動している人、を見て、「自分もああした方がいいのかな」とむやみに振り回されないこと。

この本を読んでいたのはちょうど、周りの人たちと同じ投資をするか迷っていた時でした。いいとは思うけど、今の自分の経済状況を考えると、それはやらないと判断していた。でも周囲はとても盛り上がっていて、やらないと後悔するのかな、と。

でもそうか、周囲はわたしとは違うゲームをしているんだ。豊かになるというゴールは同じでも、ゲームは違う。それなら判断が違って当然だ。

あまりに慎重すぎる自分が間違ってるんじゃないか、と感じることもあったので、

「築いた資産があっという間になくなるかもしれないという緊張感を忘れず、倹約に務める必要がある」
「裕福になること以上に大切なのは、裕福であり続けること」
「大きなリターンを得ることよりも、経済的に破綻しないことを目指す」

という言葉を読んで、あらためて自分は自分なりのプレイをすればいいんだと安心しました。

そして、ほんのわずかな軌道のズレが、長年かけてまったく違う場所に自分を運んでしまう、ということ。
他人の方によそ見していたら、いつしか自分の行きたかったところと全然違う場所にたどりついてしまう。

ほかの人を見て不安や焦り、一攫千金みたいな欲が出てきたときは、「違うゲーム違うゲーム」と唱えて、自分の目的地を見つめ直す。

タイトルから想像していたより、ずっと心に響く本でした。